『カリフォルニア・ドールズ』 …All the Marbles (1981)

男アルドリッチ監督最後の作品は女子プロレスの世界

作品メモ

『刑事コロンボ/ロンドンの傘』『残された日々』に続いてピーター・フォーク主演作をもう1本。

最初に見たのはテレビ(地上波)だったでしょうか。
おそらく80年代中頃で、淀川長治さんの解説付きだったような。

当時名画座にも時々かかっていました。
VHSのレンタルもありましたが、DVDは結局出ていませんし、アメリカでもVHSのみだと思います(2008年現在)。
今手元にあるのは、昔の地上波深夜枠での録画(吹き替え)と、近年ケーブルテレビで放映されたもの(字幕)。
かなり面白い映画だと思うのですが、ソフト状況は不遇をかこっています。

※追記
All the Marbles [DVD] [Import] アメリカではその後2009年8月にDVDが出ました。
http://www.wbshop.com/All-The-Marbles/1000112700,default,pd.html?cgid=
http://www.amazon.com/dp/B002UQBH2W/

ピーター・フォーク演じるハリーは女子プロレスペア「カリフォルニア・ドールズ」のマネージャー。
美人レスラーのアイリスとモリーを連れて、全米各地を転戦しています。
ギャラをもらいそこなったり際どい仕事を請け負ったりと、タフな日々が続きますが、次第に認められてきたドールズはやがて宿敵「トレド・タイガーズ」と選手権試合を行うことに……
……といったお話。

ロンゲスト・ヤード [DVD] 女子プロレスといえど、そこはアルドリッチ監督。
『ロンゲストヤード』と同じように男臭く泥臭く、そしてちょっといかがわしく……でも激しく血湧き肉躍る作品に仕上がっています。
試合の合間に描かれるエピソードや人間模様も、ドラマに上手く厚みをもたらしていました。

ラストの試合はたっぷり時間をとって魅せてくれて、それまでのエピソードの積み重ねを一気に感動へと昇華してくれます。
いやが上にも血が騒ぐ試合展開は、やはり『ロンゲストヤード』、さらに言うなら『グラディエーター』などにも通じるものがあり、このへんは格闘技系の盛り上げ方の基本をはずしていません。

ドールズの2人は大熱演でした。
かなり本気で闘っていましたし、試合も十分さまになっていましたので、相当練習をつんだことでしょう。
アイリス役はヴィッキー・フレデリック Vicki Frederick。
モリー役はローレン・ランドン Laurene Landon。
その後も出演作はいくつかありますが、2人とも役としてはこの映画がいちばんだったような気がします。

他にかたき役のプロモータとしてバート・ヤング Burt Young が出ていますが、ロッキーシリーズ同様良い味を出しています。
ちょっと顔を見せただけでその世界のいかがわしさを匂わすことができるのはさすが。

また序盤で日本人ペアとしてミミ萩原とジャンボ堀が登場するのが嬉しいところ。
アップでも何カットか映り、迫力ある表情を見せてくれます。
ハリーがドールズの2人に覚えろと言ったあの技はもちろんローリング・クラッチ・ホールドですが、アメリカでは珍しいのでしょうか??
とにかく日本人ペアがお役に立っているかと思うと、さらに嬉しいわけですが。

「芸者を代表して」いた「クライド・ヤマシト」さんはクライド・クサツ。
あの名刺はご愛敬と言うことで。 😉

女子プロレス映画

おまけで……
日本を代表する女子プロ作品は『輝きたいの』でしょう。
1984年のドラマ(TBS)ですが、テレビドラマが扱うテーマとしてはかなり異色、でもすぐれた作品だったと思います。
さすが山田太一作品。
当時女子プロレスはフジテレビというのがお約束でしたが、TBSで作られたことにも驚いたものです。

あとはにっかつロマンポルノで『美少女プロレス 失神10秒前』というのもありました。

劇場公開のお知らせ(12/10/23追記)

なんと『カリフォルニア・ドールズ』がニュープリントで上映されます。
11月3日(土)から東京渋谷のシアターNで。
以下各地で上映予定。詳細はウェブページをご覧ください。

http://www.californiadolls2012.com/

同じくアルドリッチ監督の『合衆国最後の日』も11月3日からモーニングショー上映。
2本合わせた予告編はこちら↓

 
 

日本でもDVD発売(15/2/7追記)

とうとう日本でもDVDが発売されるようです。
発売元・販売元:ワーナー・ブラザース・ホームエンターテイメント。
Amazonでの発売予定日は2015年4月8日。レンタルもあるみたいです。

もう特大で画像を載せてしまいます♪
……ってインポート盤と同じやないの!

カリフォルニア・ドールズ [DVD]

ロケ地

IMDbでは

Akron, Ohio, USA
Chicago, Illinois, USA
Las Vegas, Nevada, USA
MGM Grand Hotel – 255 N Sierra Street, Reno, Nevada, USA
Olympic Auditorium – 1801 S. Grand Avenue, Downtown, Los Angeles, California, USA
Reno, Nevada, USA (Bally’s Cabaret)
Youngstown, Ohio, USA

エンドクレジットでは

Youngstown,Ohio
Chicago, Illinois
Akron, Ohio
MGM Grand – Reno, Nevada
Olympic Auditorium, Los Angeles

今回改めて観て気づきましたが、鉄橋の描写が多いですね。
街から街への移動を橋で象徴させているのでしょうか。

冒頭の試合

オープニングはオハイオ州アクロンです。

116155100_be26d0bcef.jpg いきなりGoodyearの看板が出ます。
タイアップかどうかはわかりませんが、地元の大企業ですね。

GOODYEARの看板
22 Goodyear Blvd, Akron, OH 44305

会場となるAKRON ARENAですが、場所その他確認できませんでした。
入口の”THE HOUSE THAT RUBBER BUILT”が特徴的。

次の試合

日本人ペアと対戦。
場所は劇中では出てこなかったと思いますし、町の描写もなかったので特定は難しいと思います。。

次の町

町中をとばす車。
3人が乗った車かと思ったらパトカーでした。
このカット、いまいち意味がよくわかりません。

雪の街

ガソリンスタンドの公衆電話で女性プロモーターと交渉するところ。
これはもうまったく場所はわかりません。

山の中でのトレーニング

手がかりがほとんどなかったので苦労しましたが、橋が特徴的だったので、画像検索からなんとか見つけることができました。
IMDbにあるYoungstownがこれです。

Mill Creek Metro Parks
840 Old Furnace Rd, Youngstown, OH 44511, United States
http://www.millcreekmetroparks.com/

公園内の地図はこちらから。

例えば白い吊り橋はこちら。

ハリーが水切りをしていたのはこのあたり。

イベント会場での出場

その前に道路標識で、「EXIT 62B Cincinnati  LEFT1 MILE」と出ますのでシンシナティという設定でしょうか。

ドライブ・スルー・スーパー

名前が出ていたのでたどりつけました。
設定上の場所はわかりませんが、撮影は最初の町アクロンです。

Jaco’s Beverage Drive-Thru‎
700 E Cuyahoga Falls Ave, Akron, OH, United States‎

シカゴ

跳ね橋
ホテル

車を停めたのはこちらのホテル↓

331602961_3d67c41f9f.jpg The Drake
140 East Walton Place, Chicago, IL
http://www.thedrakehotel.com/

試合会場

シカゴでの試合会場は実際には(シカゴではなくて)IMDbに書かれているこちらではないかと思うのですが、どうでしょう?

Olympic Auditorium
1801 S. Grand Avenue, Downtown, Los Angeles, California, USA

『ロッキー』が撮られたところですね

リノ

THE BIGGEST LITTLE CITY IN THE WORLD

Reno, Nevada, USA (Bally’s Cabaret)

  • Google Maps(SV)


大きな地図で見る

このアーチ、映画と形が違っていますが、遠くに見える看板が同じなのでここだと思います。

MGMグランドホテル

画面やセリフではっきりと”MGM Grand Hotel”と出ています。
MGM映画ですからね……

実在するホテルですが、その後オーナーが何度か替わり、現在はこちらの名前になっています。

2551489781_1ecf2ab571.jpg Grand Sierra Resort and Casino
2500 E 2nd St, Reno, NV 89595

試合会場

MGMグランドホテルの前の大きな屋外広告には”ZIEGFELD THEATRE”と書かれてありますが、実在したかどうかはわかりません。

ロケ地マップ


より大きな地図で カリフォルニア・ドールズ を表示

資料

更新履歴

  • 2015/02/07 「日本でもDVD発売」項目追加 「劇場公開のお知らせ」を中項目に移動

『カリフォルニア・ドールズ』 …All the Marbles (1981)” への4件のコメント

  1. VALERIAさま、お知らせありがとうございました(返信遅れてすみません)。
    ドールズ、スクリーンで見られるのですか。滅多にないチャンスですね。
    シアターNも最後にぜひ行ってみたいと思っています。
    ここは渋谷へ行くしかないですね!

  2. inagara様、お薦めの映画を東京まで見に行ってきました。(こちらは関西在住)なんとキネマ大森で上映されていたのです。ラストは『ロンゲストヤード』と同じようでしたが、やはり興奮しました。最近男アルドリッチ監督、男サム・ペキンパー監督、男アサー・ペイン監督のような男映画監督がいなくなって寂しい。(日本なら男深作欣二監督)
    劇中、ミミ萩原が出演していたのにはびっくりした。
    カリフォルニア・ドールズは最後はビッグ・ママと戦って欲しかった。
    原題の「All the Marbles」の意味は「最後はいただき」ぐらいの意味でしょうか。 

  3. 赤松幸吉さん、こちらにもコメントありがとうございます。
    遠方までお疲れ様でした。キネカ大森、スーパーの上にあるかわいらしい映画館ですよね。
    アジア映画をよく上映していた頃には、時々行っていました。
    『カリフォルニア・ドールズ』、まだDVDが出ていないようですから、貴重な機会でしたね。
    “All the Marbles”の”marble”はこの場合はビー玉のことで、直訳すれば「ビー玉全部」になるのでしょうけど(=ビー玉遊びで勝って全部ゲット)、日本語だとどういうニュアンスなのでしょうね(あとで英英辞典などで調べてみます)。

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