『1984』 1984 (1984)

1984

私の最近の喜びは
チョコレートの配給が25gに増えたことです

作品メモ

ひとつ前のエントリー『THX 1138』から、アンチユートピア&英数字づくしタイトルつながり。
邦題、原題、年代と、同じ数字が見事に3つ並びました \(^o^)/

と喜んでいる場合ではないシリアスの極みのような小説を、極めてシリアスに映画化したイギリス映画です。

数字を3つ並べるために実は少しウソをつきまして、映画本編のタイトルクレジットは”NINETEEN EIGHTY-FOUR”。
でも海外盤のDVDなどのビジュアルはみな原作と同じ”1984″なので、許してください。

一九八四年 ハヤカワepi文庫 1984 (Nineteen Eighty-Four), Animal Farm, and over 40 Other Works by George Orwell (English Edition)

原作はもちろんジョージ・オーウェルの”1984″。
翻訳本はたいてい「年」がつけられているようです。

これまで何冊か買ってきましたが、キーワードで検索できると便利なので、今ではどちらも電子書籍版に落ち着いています。
オーウェルはもうパブリックドメインなのでしょうか。英文原書はとても安いですね。

何度かドラマや映画になっていますが、このエントリーは1984年のマイケル・ラドフォード監督版。
わざわざエンドクレジットにもこう書いてある通り、『1984』を1984年に撮影して公開しています。

This film was photographed in and around London
during the period April-June 1984, the exact time
and setting imagined by the author.

さらに、日付も多くは原作にならって撮影されているとのことで、たとえばこっそり日記を書く場面で「1984年4月4日」と記しますが、実際にその日に撮影しているとのこと。かなりのこだわりです。
 → IMDbのTrivia

ウィンストン・スミスにジョン・ハート。
オブライエンにリチャード・バートン。これが遺作で、エンドクレジットで”With love and admiration”と彼に捧げられています。
ジュリアにスザンナ・ハミルトン。
チャリントンにシリル・キューサック。

監督脚本マイケル・ラドフォード、撮影ロジャー・ディキンス、音楽ユーリズミックスとドミニク・マルダウニー。
日本ではDVDやBlu-rayは出ていない模様。
ソフト化を熱烈希望しますが、音声トラックは2つ希望(次項目へと続く……)。

音楽

音楽に関してはいろいろトラブルがあったようです。
英語版Wikipediaなどを参考にちょっとメモしますと、もともとドミニク・マルダウニー(Dominic Muldowney)のオーケストラを使ったバージョンができあがっていたところ、編集権を持つ製作会社ヴァージンフィルムが、マイケル・ラドフォード監督の意向に反して、ユーリズミックスに依頼。
オーケストラの何曲かを除いて、シンセを使ったサウンドに差し替えられます。
劇場公開されたバージョンは両者が混じっていることになりますが、日本のVHSもおそらくこのバージョン。

たとえばエンドクレジットでは、最初オーケストラが例の国歌を奏でて、コーラスが盛り上げますが……

 
 

途中でユーリズミックスのボーカル曲”Julia”に切り替わります。

 

 

監督が意図したものであろうユーリズミックスが関わっていないバージョンも見たことがありますが、そちらでは全編オーケストラが使われ、エンドクレジットも最後まで上掲動画(上の方)の曲が流れます。
あくまで個人の感想ですが、映画のたたずまいからするとこちらの方がずっとふさわしい感じ。監督はその後も不満たらたらだったそうですが、その気持ちわかります。

英語版Wikipediaによると、2003年にMGM DVDから出た北米盤が、ドミニク・マルダウニーの音楽だけのバージョン(ただしクレジットは両者併記)。これはすぐに発売終了となりレア。このバージョンは1980年代後半にチャンネル4で放送されたことがあるとも書かれてありますが、真偽不明。
また2015年にTwilight Timeから出た限定3000枚の北米盤Blu-Rayでは、ユーリズミックスも入っているオリジナル版とオーケストラのみのバージョンの2つ音声トラックが収録されているとのことです。これ先月出たばかりのはずで、実はゲットするかどうか迷っているところ……

サントラはそれぞれ専用?のものが出ていて、特にオーケストラ版はレアだったと思いますが、今となってはどちらもダウンロードで購入可能。

Nineteen Eighty-Four: The Music Of Oceania こちらはドミニク・マルダウニーのサントラ。
“Nineteen Eighty-Four: The Music of Oceania”
英語版Wikipediaによれば、1999年に15周年を記念して限定発売。

1984: Music from Motion Picture こちらはユーリズミックスのサントラ。
“1984 (For the Love of Big Brother)”W
映画公開時に、バージンレコードから発売。

ユーリズミックスって、今となってはなんだか懐かしい名前ですね♪
IMDbのキャストを見たら下の方に

Annie Lennox …… Woman at rally (uncredited)

とありました。どの場面でしょう???

 

“1984”映像化作品

IMDbなどからピックアップできる範囲でこういったところ(年代逆順)

  • “1984” (2006 TV) IMDb
  • 『1984』”Nineteen Eighty-Four” (1984) 監督・脚本マイケル・ラドフォード IMDb Wikipedia ……本エントリー
  • “The World of George Orwell: 1984” (1965 TV 未) “Theatre 625″内 IMDb  Wikipedia
  • 『1984』 “1984”(1956 未 ビデオスルー) 監督マイケル・アンダーソン IMDb Wikipedia
  • “Nineteen Eighty-Four”(1954 TV 未) “BBC Sunday-Night Theatre”内 ピーター・カッシング主演 IMDb Wikipedia
  • “1984”(1953 TV 未) 米CBS”Studio One”内 IMDb Wikipedia

ロケ地

IMDbでは、

Alexandra Palace Way, London, England, UK
Alexandra Palace, Alexandra Palace Way, Muswell Hill, London, England, UK (Victory Square, Airstrip One)
Battersea Power Station, Battersea, London, England, UK
Battersea, London, England, UK
Beckton Gasworks, Beckton, London, England, UK (flashback sequences)
Beckton, London, England, UK
Cheshire Street, Shoreditch, London, England, UK
Devizes, Wiltshire, England, UK (The Roundway)
Docklands, Poplar, London, England, UK
London, England, UK
Muswell Hill, London, England, UK (Alexandra Palace)
Poplar, London, England, UK
Shepperton Studios, Shepperton, Surrey, England, UK (studio)
Wiltshire, England, UK
Wood Green, London, England, UK (Alexandra Palace)

例によって、IMDbのリストとウェブマップを頼りに画面とにらめっこでチェックしています。
間違えていたらごめんなさい。誤りのご指摘大歓迎です。

勝利広場

人々が「BB!BB!」と腕を交叉させて高く掲げるヴィクトリー広場。

Alexandra PalaceW, Alexandra Palace Way, Muswell Hill, London, England, UK (Victory Square, Airstrip One)

By Jim Killock
via flickr
(CC BY-SA-2.0)

回想の廃墟

フラッシュバックで描かれる廃墟の記憶。

Beckton GasworksW, Beckton, London, England, UK (flashback sequences)

1970年まで使われていたガス工場施設とのこと。
現在はきれいに再開発されていて痕跡はなさそうですね。

By Graham Smith
via flickr
(CC BY-2.0)

1985年撮影

By Barbarella Buchner
via flickr
(CC BY-SA-2.0)

1987年撮影

ここはキューブリックの『フルメタル・ジャケット』でもベトナムの戦場として登場していました。
他にもいろいろと撮影に使われているようです。

古道具屋のある通り

チャリントン(シリル・キューザック)の店があるところ。
おそらくIMDbのリストにあるこちら。

Cheshire Street, Shoreditch, London, England, UK

古道具屋はおそらくSV右手前の角。
少女が立っていたあたりも左手(南側)に確認できます。

この通りをSVでウロウロしていてこの跨線橋を見つけたのですが、『トゥモロー・ワールド』で登場していたものではないでしょうか?  (線路を渡ったところも同様)  

ここで正解だとすると、暗い未来社会を撮影するならここに来れば間違いなし?の通りとなりますね 🙄

ホーム?

0:34
「ピクニック」に行くためにやってきたところ。
最初にバターシー発電所を捉えてから、カメラが下がっていきます。

Battersea Power StationW, Battersea, London, England, UK

©2000 milou アルバム「ロンドン」から

こちらは以前milouさんから提供していただいた画像で、撮影は2000年とのことです。
(いつもありがとうございます♪)

党本部

1:01
オブライエンに会いに来たところ。

ロンドン大学

Senate House (University of London)W

By An Siarach
via Wikimedia Commons
(public domain)

資料

更新履歴

  • 2016/01/06 新規アップ

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