『ティファニーで朝食を』 Breakfast at Tiffany’s (1961)

ティファニーで朝食を [DVD]

作品メモ

ティファニーと言えば、12月になるとあのカラーの広告を全国紙にばんばん打ち出して、世の中の男性と女性にそれぞれいろんな意味のため息をつかせるブランド。
一度何の因果かクリスマス直前の銀座本店に行ったことがありますが、芋を洗うとはかくのごとし、ん万する装飾品が50円割引の牛丼や100円均一のハンバーガーのように飛ぶように売れていたのには吃驚しました。
今年も百貨店をのぞいてみたら、各ブランドショップは円高もあってかとても繁盛しているようでなにより。
と同時に、バブルがはじけようが景気低迷が長期にわたろうが百年に一度の震災が来ようが財政が破綻しかけていようが、日本はやはりまだまだ豊かな国であることを実感した次第。

この映画、さすがにリアルタイムでは見ていません。
ようやく高度成長の入口に差し掛かった当時の日本人の目に、摩天楼と高級ブランドショップが立ち並ぶニューヨークの街頭から始まるこの映画がどのように映ったのか、いささか興味があったりします。
そんな日本人にその後半世紀にわたってティファニーの名前を知らしめイメージを定着させたこの映画。
映画史上最も成功したタイアップかもしれません。

ヒロイン、ホリー・ゴライトリーにオードリー・ヘップバーン。代表作の1本となるのでしょうけど、カポーティはマリリン・モンローを想定していたとのこと。それはそれで見てみたかった気もします。
お相手ポールにジョージ・ペパード。
アパートのちょっとかわった日本人オーナー「ユニヨシ」にミッキー・ルーニー。

監督ブレイク・エドワーズ。
撮影フランツ・プラナー。
音楽ヘンリー・マンシーニ。アカデミー賞は作曲賞と「ムーンリバー」でオリジナルソング賞受賞(作詞ジョニー・マーサー)。

原作

原作はトルーマン・カポーティの中編。
「ムーンリバー」のヘビーローテーションによりすっかりおしゃれでラブラブな雰囲気となった映画とはまったく別の味わいがあります。
ホリー・ゴライトリーという女性の人物造形がキモである点は共通していますが、原作と映画は全然別物と思った方が良いかもしれません。

ティファニーで朝食を (新潮文庫) 私同様、新潮文庫で読まれた方が多いのではないかと思いますが、昔はこんなふうに映画のスチルが使われていました。

ティファニーで朝食を 数年前に同じく新潮社から村上春樹さんの新訳が出て話題となりました。
さすがに素晴らしい訳文で、また新たにこの小説の魅力にとりつかれた人も多そうです。
でも何ですか、このカラーは(^^;)

ロケ地

IMDbでは

167 East 71st Street, Manhattan, New York City, New York, USA (Holly Golightly’s New York apartment)
5th Avenue, Manhattan, New York City, New York, USA
71st Street between Lexington & 3rd, Manhattan, New York City, New York, USA
Central Park, Manhattan, New York City, New York, USA
Manhattan, New York City, New York, USA
New York City, New York, USA
Tiffany & Co. – 727 Fifth Avenue at 57th Street, Manhattan, New York City, New York, USA

と、ロケはニューヨーク市です。
ヘップバーンが出ている場面も実際にニューヨークの街頭で撮られていますから、人ばらいがさぞ大変だったことでしょう。

OP

タイトル通りティファニーのビルの前で朝食をとるところ。
もちろん原作にこんな場面はありません。

  • Google Maps(SV)


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タクシーは5番街を南からやってきます。

ティファニー入口

入口は今も映画のまま。
後で出てくる店内の場面もホンモノ。

©1991 milou アルバム「ニューヨーク」から

※2013/12/21追記
milouさんから画像を提供していただきました。
やはり朝食は無理だったとのことです 😉
(撮影1991年4月)

ホリーのアパート

IMDbに思い切り書かれてある住所に今でも同じたたずまいであります。

普通のアパートだと思いますので、万が一現地に行かれる時はくれぐれも迷惑かけないようにご注意を。
部屋はスタジオ撮影でしょうから、中をのぞき込んでも意味ありません。
もちろんへんてこりんな日本人オーナーもいないと思いますので。

電車

二人が面会に向かうところ。
高架部分を走っていきます。
調査中。

シンシン刑務所

ホンモノのシンシン刑務所Wの外観ですね。
カメラは西向き。

公園

ホリーの夫がクラッカーを買うところ(12/7/10追記)

(この項、milouさんからのコメントに基づいています)

場所はセントラルパークのConservatory Waterで、売店は南の端。

ホリーの夫と話すところ

セントラルパークの野外音楽堂。

©1996 milou アルバム「ニューヨーク」から

※12/6/5追記
milouさんに画像を提供していただきました。
いつもありがとうございます♪
(コメント欄もあわせてご覧ください)

図書館前

ティファニーに入った後二人がお店をのぞき、横断歩道を渡るところ。

向かいはライオンでおなじみニューヨーク公共図書館W
後の方で別人をホリーと間違えてしまうのも同図書館の前。
つまり設定としてはその後の場面は同図書館内ということでしょうか。

腰を降ろした噴水

ローアングルのカメラが二人をとらえながらぐるりと回るところ。
二人はPark Ave.を南からやってきて、シーグラムビルWの前の噴水で腰を降ろします。

  • Google Maps(SV)


大きな地図で見る

そのあと食事に向かった隣(南側)の建物は、1969年に現在のビル(345 Park AvenueW)に建て替えられています。

ロケ地マップ


より大きな地図で オードリー・ヘップバーン を表示

資料

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ヘップバーン出演作

更新履歴

  • 2013/12/21 ティファニー本店、milouさんの画像追加。
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『ティファニーで朝食を』 Breakfast at Tiffany’s (1961)” への6件のコメント

  1. 2つ判明。まずは警察。19分署と読めるが調べると
    現在の19分署と同じ建物。表は少し改装され表の
    階段もなくなっている。ただし出てくる場面は別。
    場所はアパートの4ブロック南
    153 East 67th Street

    もう1つ
    ホリーの夫が尾行し野外音楽堂の前にクラッカーを買う売店は
    Conservatory Water

    多分下の写真右端の店でしょう。
    https://maps.google.co.jp/maps?hl=ja

    ちなみに音楽堂の場面で気づかないほど遠くをリスが横切りますが
    本当にセントラル・パークにはリスがたくさんいます。

    また結局行かないが保釈後向かう予定だったClayton Hotel は台詞では
    84th at Madison Ave らしいが少なくとも現在近くにホテルはない。
    途中タクシーから見える風景はスクリーン・プロセスだが
    道幅と位置的関係から3rd Ave.の北上だろうが対向車が走っている。
    現在ほとんどすべてが一方通行なので昔は Park Ave に
    中央分離帯がなかったかNYCの全く別の場所なのか…

    まあオードリーのコメディだし(?)些細な矛盾を追究するのは
    無粋かもしれないが、そもそものタイトルでもある
    タクシーでティファニーに乗り付けるトップシーン。
    車は5番街を南から来るが実はここは北向きの一方通行。
    現在と変わったかなとも思ったが、少し先の場面を見ると
    やはり車は北向きなので、あくまで撮影の都合。
    確かに逆から来たり右折するより絵的にはいいだろう。

    もう1つ気になるのがアパートの番地と構造。
    右隣が171番地なので169が自然だが入口左右の壁面には
    確かに167とある(169と記載した記事の方が多いが)。
    ビルに階段が2つあるので167と169だとしても順番が変。

    次に撮影に使われたのは建物外部のみで内部はセットだが
    あくまで設定上の建物の構造と鍵が気になる。
    通りに面したドア1は鍵が不要らしい(有り得ないが)。
    そして異常に狭い玄関ホールに入ると左手にドアと
    4つの郵便受けがある。
    つまり1A~4A(ユニオシの部屋)の4室しかない
    (外から直接入る地下の住居もあるが)。
    恐らくもう1つの階段側が1B~4Bになるのだろう。

    ホール正面に階段に通じるドア2がありホリーがその
    鍵を持っていないことがユニオシを登場させる設定上の
    重要な要因になっている。そして当然鍵を持たない
    外部の訪問者は郵便受け下の各部屋の呼び鈴を
    押し開けて貰って初めて階段からの居住部分に入れる。

    さらに各自の部屋のドア3と本来なら3種類の鍵が
    必要であり。防犯上普通はドア1と2(しばしば3も)
    は自動的に閉まるはず。
    しかし最初の場面でドア2は開けっ放しだし、パーティ客も
    含め誰でも、ほとんど鍵なしで部屋まで来れるように見え
    最初の前提が崩れる。

  2. また訂正。
    直すまでもなく一目瞭然だが
    “5番街を南から来るが実はここは北向きの一方通行”
    SVでも分かるように南向きの一方通行です(トホホ)

  3. milouさん、いつもどうもです。
    今スマホからなので、あとで画像と一緒に本文の方に追記させていただきますね。
    もう少しお待ちください。

  4. Fifth Avenue, 5 A.M.

    昨年10月末発売の上記のタイトルの本を図書館で見つけました。
    もちろん“ティファニー”にタクシーで乗り付ける場面のこと。
    ちなみに副題は「Audrey Hepburn, Breakfast At Tiffany’s,
    And The Dawn Of The Modern Woman」でこちらを
    タイトルにした邦題は間違いではないが…馬鹿馬鹿しい。

    作品の企画から完成までの紆余曲折を書いた本で確かに、
    あの原作からこんな映画が完成できたのは奇跡的なことかもしれない。
    ユニオシのせいでサクラメントでは公開中止になったとか。

    残念ながらロケ地として新たな情報は見つけられなかったが刑務所の外観は
    10丁目の女性用刑務所とある(内部ならともかくシンシンに間違いないはずだが)。

    撮影は1960年10月2日の5時からで7時半には5番街をフルシチョフが通る予定で
    時間もなかったが続いて店内のシーンを撮影、そのころには黒山の人だかりだったとか。
    当然169番地のアパートも出てくるが、やはり外観だけ。映画はすべてニューヨークが
    舞台だが撮影は1週間だけ。猫のオーディションに25匹応募し12匹も使ったとか。

  5. milouさん、ヘップバーン本は尽きないですね。
    ユニオシですが、『ブルースリー物語』でデートでこの映画を見た李小龍が、まわりの白人がユニオシに爆笑している中、ひとり憮然としている描写がありました。こういうときはアジア人同士一体感が生まれるのかもしれませんね。『ドラゴンへの道』なんてけっこうつんのめるような日本人出てきますけど。

    NYの撮影は一週間だけだったのですか。
    あのシーグラムビルの前の場面、カメラがすごいローアングルですけど、あれって洒落たカメラワークを狙ったというより、周りの野次馬を写さないためかもしれませんね。

    ……って今気づきましたが、milouさんの最初の方のコメント、本文に反映させてないですね。すみません、明日以降手入れてみますので。

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