『ダーティ・セブン』 Una ragione per vivere e una per morire (1972)

ダーティ・セブン マカロニ・ウエスタン MWX-108 [DVD]

作品メモ

ひとつ前のエントリー『外人部隊フォスター少佐の栄光』(77)同様、『エル・コンドル』(70)のセットの再利用組。
同じセットがマカロニウエスタンの世界の中で南北戦争時代の南軍の砦として登場します。
これまでのところを年代順に並べますと、

最初は似たような設定の映画で使い回していたのを、だんだんリノベート?していき、最後は別世界の町になったことになります。

日本では未公開で、テレビ放映時のタイトルは『要塞攻防戦/いのち知らずのならず者』。
イタリア語原題は見つめるとなんだか目がちかちかしますが、英題”A Reason to Live, a Reason to Die”で納得。
『ダーティ・セブン』という邦題は『特攻大作戦』の原題「ダーティ・ダズン」と、アクション映画でありがちな「七人」を組み合わせたような感じですね。「ダーティー」ではなく「ダーティ」なのは『ダーティ・ハリー』みたい。

絞首刑寸止めのならず者たちを率いて砦の奪還を目指すペンブローク大佐にジェームズ・コバーン。一度は砦を明け渡したため裏切り者とみなされているという設定で、そのいきさつが物語とともに明らかになっていく趣向です。

砦のボス、敵役ワード少佐にテリー・サヴァラス。『特攻大作戦』ではワケわからないキャラでしたが、こちらは普通に悪役。ちょっとあっけない感じで、もっと極悪非道ぶりを発揮してほしかった気もします。『刑事コジャック』は翌年(73)スタート。

「いのち知らずのならず者」のひとりイーライにバッド・スペンサー。
……と、この3人が主演。

監督トニーノ・ヴァレリ、撮影アレハンドロ・ウジョア、音楽リズ・オルトラーニ。

こちら↓の予告編では、音楽が「花の首飾り」……じゃなくて(汗)『怒りの荒野』のテーマ曲(同じく監督トニーノ・ヴァレリ、音楽リズ・オンルトラーニ)になっちゃってます。
少なくとも日本盤DVD(音声イタリア語)ではこの曲は使われていません。

 
 
 

ロケ地

IMDbでは、

Almería, Andalucía, Spain

これまで何度かチェックしてきた定番ロケ地。荒野が西部劇にぴったりです。
設定では、舞台はニューメキシコ、時代は1962年。

例によって、ウェブマップを頼りに画面とにらめっこでチェックしています。
間違えていたらごめんなさい。誤りのご指摘大歓迎です。

冒頭の町

背景に特徴的な山が見えるので、粘ればわかるかも。

北軍の砦

絞首刑台の背景に特徴的な山が見えますが、画像としてはたとえばこういったところ。

尖った山はこちら↓で、西北西側から見ています。

となると、おそらく砦のセットがあったのは、このあたり↓の高台。

なにも痕跡がないのが残念ですが、反対向きのショットの山々もほぼこのあたりの地形と一致しているので、場所としてはこちらではないでしょうか。

トンネル

0:41頃
これも粘ればわかるかも。

農家

0:42頃
食事を出してくれた親切な農家。実は……の場所。

右からのパンで写された建物は、手持ちのビデオで確認したところ、セルジオ・レオーネ監督の『ウエスタン』(68)に登場していた物件でした(ガンマンたちに狙われた一家の住まい)。

場所は、主な舞台となる砦(=『エル・シド』の砦)から南東へわずか500mばかりのところ。
マップではWestern Leoneとなっていますが、『ウエスタン』のセットがそのまま西部劇のテーマパークになったようです。

Western LeoneW
http://www.western-leone.es/

 
 
 

物資を調達した町

機転を利かせて難を逃れた中盤の町。
目抜き通りの彼方に特徴的な山が見えます。
これが手がかりとなりました。
上記Western Leoneの北東3kmほどのところにある、別のウェスタン村。

Texas Hollywood (Fort Bravo)W
http://fortbravooficial.com/en/

By REVUpminster
via Wikimedia commons
(CC BY-SA-3.0)

ここでは例えば『続・夕陽のガンマン』が撮影されています。

要塞

後半の舞台となる南軍の要塞。
設定ではホルマン要塞(Fort Holman)という名前。
1:00頃全景が映りますが、ちょうど『エル・コンドル』や『コナン』で最初に映った時と同じアングルで、『エル・コンドル』セットだとすぐにわかります(上掲予告編15秒目)。

隊列が入っていった右下のトンネルは、この↓場所ですが、地形的には見当たりません。
合成か、あるいはその部分だけセットを組んだのでしょうか??

入り口のアップは影の向きがおかしいので、別の場所かもしれません。
上掲予告編50秒頃でダイナマイトが炸裂する谷間も、おそらく別の場所。

砦のセットは『エル・コンドル』とほとんど同じ。
時代や場所の設定が似ているので、手間のかからない再利用となっています。

セットの風化の様子↓

By Jaime Cantero Dole
via Wikimedia commons
(CC BY-SA-2.0)

ロケ地マップ

 
 
 
 

資料

更新履歴

  • 2017/04/08 新規アップ

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