『引き裂かれたカーテン』 Torn Curtain (1966)

引き裂かれたカーテン [DVD]

作品メモ

このところ成りゆきでエスピオナージュものを続けていますが、こちらはひとつ前のエントリー『0(ゼロ)の決死圏』同様学者の先生が専門知識を生かして敵国から機密を盗み取るお話。
東ドイツを舞台に、ポール・ニューマン演じる物理学者マイケル・アームストロングが、亡命をするとみせかけて核兵器に関する先端理論を持ち帰ろうとするサスペンスです。
一緒に付いてきてしまった婚約者サラにジュリー・アンドリュース。

製作・監督アルフレッド・ヒッチコック。
『鳥』と『マーニー』でいろいろあった後の(汗)作品で、この後は数年に1本のペースとなり、『トパーズ』(69)、『フレンジー』(72)を経て『ファミリー・プロット』(76)が最後。

撮影ジョン・F・ウォーレン。音楽ジョン・アディソン(『遠すぎた橋』)。
音楽ははじめヒッチコック監督作でおなじみのバーナード・ハーマンが書いていましたが、ボツとなり監督とはそれきりとなっています。

ロケ地

IMDbでは、

Hotel d’Angleterre, Copenhagen, Denmark (Armstrong’s hotel in Copenhagen)
Nyhavn, Copenhagen, Denmark (book shop)
Tivoli, Copenhagen, Denmark (restaurant)
Berlin, Germany
Bovard Administration Building, University of Southern California, Los Angeles, California, USA
Copenhagen, Denmark
New York Street, Backlot, Universal Studios – 100 Universal City Plaza, Universal City, California, USA
Stage 28, Universal Studios – 100 Universal City Plaza, Universal City, California, USA (studio)
Stage 32, Universal Studios – 100 Universal City Plaza, Universal City, California, USA (studio)

こういった映画の常ですが、とうてい撮影が許されない場所をいかにそれっぽく映像化するか、あれこれ創意工夫がうかがえる作りとなっています。
今ではそれらの場所もストリートビューや俯瞰図などでいとも簡単に見ることができるわけで、文字通り隔世の感を禁じ得ません。

コペンハーゲン

街並みの俯瞰。
カメラは、H.C.Andersens Blvd.に沿って北西向き。

中央に見える高い塔は市庁舎。
その向かいの緑は後で登場するチボリ公園。

ホテル

電報に記された通り、実在するこちらのホテル。

Hotel D’Angleterre(ホテル・ダングルテール)W

ホテル外観ショットの直後のロビーで、恒例ヒッチコック監督の登場となります。

運河沿いの道

ELMO BOOK STORE(エルモ書店) があるという設定。
ホテルと目と鼻の先のニューハウン(Nyhavn)W

レストラン

チボリ公園W

東ベルリン

空港ビルはマットペイントでしょうか?
ちょっと不明。

車が行く街角

0:32頃。
湾曲した建物の間から車が現れるところ。
道路沿いの建物にU-bahnのサインが見えます。当時の西ベルリンでしょうか?
調査中。

※2014/10/15追記
ベルリン・テンペルホーフ国際空港に隣接するこちらかと思いましたが、違いました orz
引き続き調査中。

Platz der LuftbrückeW

※15/10/21追記
ベルリン市内のこちらでした。

HOTEL BERLIN

ホテル前はセットのように思えます。

ホテルの外の建物

翌朝ホテルの前でマイケルが目にした石柱が並ぶ建物。
『グッバイ、レーニン!』Wでも登場していましたね。

Photo from Wikimedia Commons (public domain)

ノイエ・ヴァッヘ(Neue Wache)W

これは絵が動いていますし、実際に撮影しているようです。
資料映像なのかこの映画向けにこっそり撮ったのかまではわかりません。

美術館

外観はこちらで違いなさそうですが……

旧国立美術館 (Alte Nationalgalerie)W

Photo from Wikimedia Commons (public domain)

実際には外観や内部などマットペインティングっぽいですね。

ライプツィヒ

背景にある大きな建物は当時のカール・マルクス大学(現ライプツィヒ大学)。

Photo from Wikimedia Commons (public domain)

カメラ西向き。

こちらも絵が動いているので、ノイエ・ヴァッヘ同様実際に撮影しているようです。

建物はすでに建て替えられていますが、アングルをSVで無理やり再現すると、


View Larger Map

ラストの港。
設定ではスウェーデン。
調査中。

ロケ地マップ

※2014/10/15追加
『二つの世界の男』と合わせて作ってみました。


より大きな地図で ベルリンが舞台の映画 ロケ地マップ を表示

※15/12/28追記
「ベルリンを舞台にした映画のロケ地マップ」として、他の映画と合わせてみました。

境界線は目安として描いたもので、正確ではありません。ご注意ください。

資料

関連記事

ヒッチコック関連作

更新履歴

  • 2015/12/28 「ロケ地マップ」更新
  • 2015/10/21 「車が行く街角」追記
  • 2014/10/15 「車が行く街角」追記、「ロケ地マップ」追加
  • 2014/09/11 タグ「ヒッチコック」付加。関連記事「ヒッチコック関連作」追加。

『引き裂かれたカーテン』 Torn Curtain (1966)” への5件のコメント

  1. Elmo 書店の住所はKANALGADE 14 とはっきり表示され運河沿い(?)を歩くときも設定どうり18番地を過ぎて14番地の階段を上がる。しかし、あくまで架空の住所で調べるとKANALGADEN は実在するが全然別の場所で実際の場所は特定できない。
    ただし最初に映る運河沿いの道は確かにNyhavnの北東側の岸で現在とあまり変わらず丸い衛星アンテナもそのまま。アンテナの2軒左は7番地の現Hongkong V/søren Dybholm で変わったようだが、その左5番地の白い建物のレストランは今も変わらずNyhavns Færgekro で映画では最後の“kro”が確認できる。

    もし映画の番地が実際どうりなら対岸になり14番地も実在するが右から左に歩けば番地が増えるので18も14も実際の建物の番地ではない。しかし街灯の形などは同一らしいので恐らく岸沿いのどこかだろう。かすかな記憶では、このあたりも歩いてビデオを撮っているので見つかれば判明するかもしれない。

  2. milouさん、コメントありがとうございます。
    この場所は、番地の方は早々にあきらめて、アナログ的に建物の並びが一致する場所を探して、マップで示すだけにしてしまいました(青い尖った家が目立つので目印になりました)。
    映像の方も見つかりましたらまたよろしくお願いします。

    コペンハーゲン市内はいつのまにか水路までストリートビューが記録されていて、Googleのお仕事は徹底してますね。
    矢印キーでスイスイとすっかりクルージングを楽しんでしまいました。

  3. ちゃんとピッタリのSVが記事に記載されてましたね。見過ごして自分で探しました。
    ビデオも一部出てきたが人魚姫も噴水もニューハウンも含まれていなかった。

    余談だがkanal は運河、gade は通り、gaden は庭ではなく通りの複数だが発音はゲーズン、デンマーク語も1年だけ習ったことがあるが発音が難しい。H.C.Andersens は日本では通例ローマ字読みに近い(ハンス・クリスチャン・)アンデルセンと表記するがデンマーク語の発音はホ・セ・アナスンとまるでスペイン人みたいになる。Google 翻訳で発音させてみると3語個別ならホ、セ、アナスンと正しいが1語にすると、ピリオドを含む “1文字”ずつ発音することを発見(?)した。

    有名だがデンマーク語で面白いのは時刻の表現。30分が基準なので15分ごとに過ぎ、前が変わり例えば6:28分なら7時の半分前の2分前のような感じで全然分からない。まあ、フランス語などで 93が4(x)20(+)13 となるように日本語も含むどこの言語でも数字は非常に難しいですが…

  4. ついでながら、サラが自宅の住所を402 maryland Ave.SW,Washington D.Cと書くのでmap で調べると400 番地が政府機関 Department of Education Building で隣に住宅は無く402もないようなので彼女はビル内の独身寮にでも住んでるのかな??

  5. milouさん、コメントありがとうございます。
    さすがにDCの住所はリアルではないだろうと思って調べもしませんでした。まったく作り事で良いのに、なぜまたぎりぎりリアルな場所を小道具に使うんでしょうね。
    近いといえば以前ドイツ語をかじっていたので、オランダ語はかえってごっちゃになりそうで手を付けたことはありませんでした。
    ホ・セ・アナスンですか。日本人にはまったく通じない発音ですね(笑)。

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