記事内の商品画像には広告リンクが含まれています

『LION/ライオン 25年目のただいま』Lion (2016)

「LION/ライオン~25年目のただいま~」オリジナル・サウンドトラック

Google Earthで「ただいま」

作品メモ

たまには新作をば、ということで、先週末(4/7金)から公開されているこちらの映画。

家族と生き別れになりオーストラリアの夫婦に養子に迎えられたインドの少年が、成人後Google Earthを使って故郷を探し求める姿を描きます。

実話で、原作は一昨年翻訳出版されています。
Google Earthが活躍する内容ということで、出たときに読んでみました。

25年目の「ただいま」

サルー・ブライアリー著
『25年目の「ただいま」 5歳で迷子になった僕と家族の物語』
(静山社 2015年9月)

映画の方は、アカデミー賞だかゴールデングローブ賞だかの授賞式を見ていて、各部門の候補作として幾度かタイトルが出てきた”LION”の原作がこの本であることを知り、公開を楽しみにしていたところでした。
「居ながら」にしては珍しく公開すぐに劇場へ足を運んだのは、そういう次第であります。

兄と一緒に鉄道に乗ったものの、途中ではぐれてしまった幼い主人公。
最後にたどりついたのはコルカタ(カルカッタ)。故郷の地名も親の名前も定かでないため、もはや家族のもとへ戻ることはできません。

遠く離れたオーストラリアへ引き取られ養父母に何不自由なく育てられた主人公は、しかしいつからか故郷にいるはずの家族を思うようになり、悩みが深まっていきます。
やがてGoogle Earthでの探索を始めますが、手がかりは故郷や途中の駅のおぼろげな記憶だけ。
コルカタから鉄道路線をたどり、丹念に画像と記憶を照合していきます。
何年もかけて……

線路をたどってしらみつぶしにチェックというのは、ふだん当サイトで行っていること。
『ひまわり』の冷却塔が並ぶ駅や、『突然炎のごとく』で3人がダッシュした跨線橋は、どれも線路をたどり続けてようやく見つけたものです。
探索の苦労も、見つけたときの喜びもよくわかりますので、映画を見ながら主人公に激しく共感してしまいました。
切実さは全然違うわけですが……

タイトルの「ライオン」の意味はぜひ映画本編でご確認ください。
原作ではさりげなく書かれていたこのことをタイトルに持ってくるなんて、製作者うますぎです。

監督ガース・デイビス、撮影監督グリーグ・フレイザー、音楽ダスティン・オハロラン、ハウシュカ(フォルカー・ベルテルマン)。

主人公サルーにデヴ・パテル。『スラムドッグ$ミリオネア』のジャマールが立派な青年になりました。
恋人ルーシーにルーニー・マーラ。
養父ジョンにデヴィッド・ウェンハム。
養母スーにニコール・キッドマン。
……と養父母は二人ともオーストラリア俳優で固めています。

二人が子供を作ることもできたのに養子を迎える道を選んだ理由は原作にも書かれていますが、考えさせられるものがありました。

 
 
 

揚げ菓子

字幕では「揚げ菓子」となっていますが、これですね。

ジャレビ(Jalebi)W

このエピソードは原作にありましたっけ?

ロケ地

IMDbでは、

Kolkata, West Bengal, India
Melbourne, Victoria, Australia
Ganesh Talai, India (The home of the Saroo)
Hobart, Tasmania, Australia
Marion Bay, Tasmania, Australia (Scenes where the family plays cricket on the beach)
Mount Wellington, Tasmania, Australia (When Saroo and Lucy looks over the city of Hobart)
Bruny Island, Tasmania, Australia
Cape Hauy, Tasmania, Australia
Recherche Bay, South West Tasmania, Australia
Australia
India

例によって、IMDbのリストとウェブマップを頼りに画面とにらめっこでチェックしています。
間違えていたらごめんなさい。誤りのご指摘大歓迎です。

封切りされたばかりの映画と言うことで、上掲予告編にある箇所を中心に、ネタばれにならない程度にざっくりチェック。

空撮

9秒目の空撮。
こちら↓の中央のくびれた部分。

Bruny Island(ブルニー島)W, Tasmania, Australia

橋1

54秒目「実の兄と母が僕を探してるんだ」の短いショット

ナルマダー川(Narmada River)Wに架かるこちら↓の鉄道橋。

北側(右岸)からの眺め。

橋2

59秒目「必ず帰る道を見つける」の短いショット

コルカタ(カルカッタ)のこちら↓

ハウラー橋(Howrah Bridge)W

東側(左岸)からの眺め。

駅(ハウラー駅W)は向こう岸。

町を見下ろす山

上掲日本版の予告編には見当たりませんが、こちら↓の英語版19秒目には入っています。

本編でとても印象に残った景色でしたので、チェック。

Mount Wellington, Tasmania, Australia (When Saroo and Lucy looks over the city of Hobart)

給水塔のある駅

ここから先は本編をご覧になってからどうぞ。

給水タンクがある駅はこちら↓

給水タンク↓

故郷の駅

故郷の駅はこちら↓

ダムは駅のそば↓

ロケ地マップ

インドで撮影された映画

 
 
 

オーストラリアで撮影された映画

 
 
 

資料

更新履歴

  • 2017/04/12 新規アップ

コメント

タイトルとURLをコピーしました