『THX 1138』 THX 1138 (1971)

THX-1138 ディレクターズカット [Blu-ray]

over budget

作品メモ

ひとつ前のエントリー『The Office  ジ・オフィス(U.K.)』で”Only You”が使われていたので、次に『天使の涙』をとりあげて、そのまま香港映画を続けていこうかと思っていたら、とっくに現地で詳しくロケ地をチェックされていたサイト様がありました。
しかもGoogle Mapsのマップ付。素晴らしいです。

http://angel.ap.teacup.com/alwaystakeshi/1068.html

ほかにもたくさん同様のサイト様があり、まったく出る幕はありません。
まあこのあたりの監督さんや俳優さんは熱心なファンの方が多そうで、当たり前と言えば当たり前なのですが……

ということで、急遽予定を変えて干支にちなんで『猿の惑星』を(笑)……と思ったら、こちらはYouTubeに動画での現地比較レポートがありました。

う~ん残念、といいますか、アリゾナの荒野まで解明していて凄すぎです。

こうなったら同じくSF映画史上に輝く大ヒットシリーズ、現在絶讃上映中のあの映画をとりあげようかとも思いましたが、これこそファンのフォースによって根こそぎ解明されるはずなので、代わりに生みの親ジョージ・ルーカスの監督デビュー作をチェックしてみることに。

学生時代の短編『電子的迷宮/THX 1138 4EB』(1967)Wを、コッポラの協力を得て劇場用映画としてリメイク。
薬漬けとなり感情を抑制された25世紀の管理社会で、薬を拒否し恋愛や自由を求める男の姿を描いたクールなSFです。

人々は記号が名前となっていて……
THX-1138にロバート・デュヴァル。
LUH-3417にマギー・マコーミー。
SEN-5241にドナルド・プレザンス。

無毛地帯となっているこの社会。
THX-1138やSEN-5241のキャスティングは納得ですが(滝汗)、ヒロインLUH-3417を演じた俳優さん(Maggie McOmie)はきれいな髪をそり落とし、ツルツルにしての出演。他では見たことありませんが、IMDbのフィルモグラフィーではわずか7本でほとんどが短編。

同様のヘアスタイルのエキストラたちは、“SYNANON”Wという薬物リハビリセンターの患者たちとのこと。

コメンタリー曰く、

だが撮影後何年も経って皮肉なことが
その”シナノン”が、この映画の世界のような組織に形を変えてしまったのだ
やがて団体は活動を中止し解散した

監督脚本ジョージ・ルーカス、製作総指揮フランシス・フォード・コッポラ、音楽ラロ・シフリン。

 
 
 

クレジット

オープニングクレジットが上から下に流れます。
コメンタリーで監督曰く

クレジット・タイトルも一風変わった物にと
流れる方向を普通とは逆にしてみた
上から現れて下に消えるなんて
クレジット・タイトル史上最初で最後だろう

「最後」にはならなかったようですが、ホントに「最初」ではあったかもしれませんね。

セブン [DVD] NEXT [Blu-ray] ロミオ&ジュリエット [DVD]

名前

“THX-1138″について、日本語版Wikipediaでは、

「THX」という単語は、制作当時意味を持たなかったが、後にルーカスが関わった映画には度々登場している

とありますが、IMDbのTriviaでは

George Lucas apparently named the film after his San Francisco telephone number, 849 1138 – the letters THX correspond to letters found on the buttons 8, 4 and 9.

とあります。

また囚人の名前について、コメンタリー曰く、

確かなのは投獄された囚人の名前が
彼らの主張する哲学からつけられたことだ
SRTはサルトルから
NCHはニーチェから
PTOはプラトンから

ロケ地

IMDbでは、

BART, San Francisco, California, USA
Alameda, California, USA (tunnel)
Lawrence Hall of Science – Centennial Drive, University of California, Berkeley, California, USA
One Maritime Plaza, Financial District, San Francisco, California, USA (escalator at school for boys)
Broadway Tunnel, Russian Hill, San Francisco, California, USA (tunnel)
Marin County Civic Center, San Rafael, California, USA
American Zoetrope Studios – 1040 N. Las Palmas Avenue, Hollywood, Los Angeles, California, USA (studio)
Bay Area, San Francisco, California, USA
San Rafael, California, USA

全体的に低予算の香りが漂うこの作品。
ガチガチの特撮というよりは、既存の施設をうまく利用しているようです。
DVDはディレクターズカット版と称してILMがVFXを追加したバージョンとなっていますが、『スターウォーズ』同様かえって素朴な味わいが薄れてしまっているような気もします。

最初日本で撮影するつもりだったようですが、予算の関係でカリフォルニア州でロケ。
もし実現していたらどんな映像になっていたことでしょうね。

例によって、IMDbのリストとウェブマップを頼りに画面とにらめっこでチェックしています。
間違えていたらごめんなさい。誤りのご指摘大歓迎です。

DVDにはジョージ・ルーカスと共同脚本&サウンド・デザイン担当のウォルター・マーチによるコメンタリーが付いていて、参考になりました。

吹き抜け

0:08頃

Marin County Civic CenterW, San Rafael, California, USA

『ガタカ』でも撮影に使われていました。

By Daniel Hartwig
via flickr
(CC BY-2.0)
By PROKārlis Dambrāns
via flickr
(CC BY-2.0)

「3」の扉はどれでしょうね?

曲がった廊下

0:16頃

モニター室

0:21
会議室のようなところ

列車が走り抜ける空間

1:01
左端をSEN-5241が乗っているという設定の列車が走り抜けます。

バート (BART, Bay Area Rapid Transit、ベイエリア高速鉄道)W

車体は後ほど(1:12頃)はっきり写りますが、Aというタイプのようです。

By Luis Villa del Campo
via flickr
(CC BY-2.0)
By DruFarron
via Wikimedia Commons
(public domain)

SENが座っていた内部はこういった感じ。

Xアーバン・リンク

SEN-5241が降りたホーム。
こんな風な丸いトンネルが見えます。

By Eric Fischer
via flickr
(CC BY-2.0)

ホンモノのBARTのトンネル。

機械が並んだ部屋

1:02
THXがSRTと抜けていくところ。
並んでいるのは電話交換機でしょうけど、今日的な目線ではサーバールームにも見えますね。

遺体安置所

1:06
横たわってやりすごしたところ。
コメンタリーによると、BARTのバークリー駅とのこと。

Downtown Berkeley (BART station)W

By Sharon Hahn Darlin
via flickr
(CC BY-2.0)

確かにこの天井のデザインは映画にも見られますね。

エスカレーター

子供たちがいたところ。

One Maritime Plaza, Financial District, San Francisco, California, USA (escalator at school for boys)

場所はこちらですが、エスカレーターまでは確認できませんでした。

カーチェイス

丸い断面のトンネルは、IMDbのリストにあるこちら。

Broadway TunnelW, Russian Hill, San Francisco, California, USA (tunnel)

By evan p. cordes
via flickr
(CC BY-2.0)

四角い断面のトンネルは、おそらくアラメダとオークランドを結ぶ海底トンネル。

Posey and Webster Street tubesW

By Dawn Endico
via flickr
(CC BY-SA-2.0)

右へのカーブはこちらでしょうか。

監視するモニタールームは、コメンタリーによるとBARTのもの。

シャフト

某スターウォーズなら、上からいろんなものが落ちて来そうな深い垂直のシャフト。
実際にはレール敷設前のBARTのトンネルで、カメラのアングルでそれっぽく表現しています。

ラスト(少しネタばれ)

英語版Wikipediaによると、場所はPort Hueneme。

コメンタリーによると、写っていたのはロバート・デュバルではなく、原案のマシュー・ロビンス(クレジットなし)。
撮影はここだけキャレブ・デシャネル(クレジットなし)で、1000mmの超望遠レンズとのこと。

復活の日  ブルーレイ [Blu-ray] 『復活の日』を連想しますが、あちらも確か1000mmだったはず。
スチルカメラのライカ判フルサイズだとフレームいっぱいに月を撮るとき2000mm相当が必要なので、映画用はその半分ということで計算合ってるでしょうか??

資料

更新履歴

  • 2016/01/05 新規アップ
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