『ときめきに死す』(1984)

ときめきに死す [DVD]

♡なしでは生きてはいけない

作品メモ

いくつか前のエントリーで丸山健二さん原作の『正午なり』を取上げましたが、こちらも同じ原作者による映画化作品です。
中身はがらりと変わって、非常にミステリアスな雰囲気。
何かの使命を帯びた若者と、彼が使命を達成するまで身の回りの世話をする中年男性との奇妙な共同生活がクールなタッチで描かれます。

主演は沢田研二さんと杉浦直樹さん。途中で樋口可南子さんも加わります。 でもこの3人についてはなかなか物語が展開せず、青年の不思議なキャラクターが少しずつ描かれていくだけ。
一方どこかの宗教団体の様子や謎の部屋で少年がカチャカチャパソコンをいじっている場面が時折挿入され、何か大きな事態が進行していることが示されます。
このパソコンの画面、もちろんCRTで、時代を反映してグラフィックも素朴。パソコンはNECのPC-8801でしょうか。

クライマックスに至ってようやく話が大きく動きますが、さりとてスッキリした終わり方ではなく、公開当時も「はあ??」という中途な気持ちで劇場を後にしたような……。
それでも損した気分になったわけではなく、繊細かつ緊張感あふれる独特の世界は十分堪能できました。
おそらく理屈ではなく肌で感じて楽しむ映画なのでしょうね。

思わせぶりで意味深という点では、途中なぜか裏焼きのショットが続くところがあり、そのようにした理由がわかりません。これについては意味深を通り過ぎて意味不明となっております。
(※19/3/16追記 コメント欄2019年3月4日 21:45付けで、Bill McCrearyさんから当時のスタッフの方のブログ記事の情報を寄せていただきました。それによると、裏焼きではなく鏡をカメラの前に置いて撮ったとのこと。意味はわかりませんが、撮影方法についてはこれでスッキリできました。情報ありがとうございます♪)

監督脚本森田芳光。公開は1984年2月18日で、『家族ゲーム』(83年6月)と『メイン・テーマ』(84年7月)の間。
撮影前田米造、音楽塩村修。

ロケ地

エンドクレジットに撮影協力として、

北海道・七飯町
大野町
松前町
函館五島軒本店

とあります。
あとは例によってウェブマップを頼りに画面とにらめっこでチェックしていきました。
間違えていたらごめんなさい。誤りのご指摘大歓迎です。

「渡島駅」と大きく駅名が標示されています。JR北海道函館本線のこちら。

渡島(おしま)大野駅W

ただいま北海道新幹線が走る新函館北斗駅へと変身中。
映画に登場した駅舎は既にありませんが、構内陸橋は残っているようです。

跨線橋

タイトルバックの跨線橋。
上述駅の東側にあった橋で、こちらも既になくなっていますが、ストリートビュー(2012年4月)では見ることができます。

 
 
 

レストラン

3人で食事をするところ。
これがエンドクレジットにあるこちらでしょうか? (未確認)

函館五島軒本店

※19/3/16追記
こちらで正解でした。コメント欄2019年3月4日 21:45付 Bill McCrearyさんの書き込み参照ください。

海沿いのトンネル

短いトンネルがいくつか続きます。
おそらく函館市日浦町の東側、道道41号線のこのあたり。日浦洞門というらしいです。

資料

更新履歴

  • 2019/03/16 「作品メモ」「レストラン」追記
  • 2015/05/10 新規アップ

『ときめきに死す』(1984)” への2件のコメント

  1. >3人で食事をするところ。
    これがエンドクレジットにあるこちらでしょうか? (未確認)

    こちらのサイトに、当時のスタッフの方がこの映画についての記事を書いていて、

    >レストランでのシーン(函館五島軒本館で撮影)

    とありますので、その通りのようです。

    https://ameblo.jp/filmac2012/entry-11277336503.html

    なお上のサイトには、例の裏焼きのショットの話もでてきます。

    ところで沢田研二も、昨今あまり評判がよろしくありませんが、70年代半ばから80年代半ばくらいまでは、けっこう役者としてもいろいろ活動していますよね。85年の「ミシマ:ア・ライフ・イン・フォー・チャプターズ」に出ているのにも驚かされました。やはり『太陽を盗んだ男』が強烈すぎましたよね…。

  2. Bill McCrearyさん、情報ありがとうございます。
    ブログ記事を拝見すると、裏焼きではなく鏡に写したとのこと、意味は不明ですが、撮影方法がわかってスッキリです。
    Mishimaにもたっぷり出ていますね。
    ついでに、Mishimaの最初の白亜の邸宅は、三島由紀夫の実際のお家だったところで、数年前解体されてしまいました。

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