『失われた男』 The Lost Man (1969)

Lost Man [VHS] [Import]

作品メモ

このところジョアンナ・シムカス出演作をチェックしてきましたが、早くもネタが尽きてきた雰囲気。
活躍の時期が60年代後半から70年代初頭までに限られているため、作品数も極端に少ないですね。
最後は『夕なぎ』と決めているので(フランス映画の『夕なぎ』につなげて、そのあとロミー・シュナイダー出演作を観ていく作戦♪)、そうなるともうほとんど持ちネタはありません。

この『失われた男』は1969年のアメリカ映画で、日本公開は同年9月。
日本公開作では、『オー!』、『夕なぎ』ときてこれが最後となります。その後も何本か出演していますが、結局この映画で知りあったシドニー・ポワチエと結婚して引退。今でも時折仲むつまじい様子が伝えられたりします。
昔の面影はほとんどありませんが(汗)、幸せそうな笑顔は何よりのこと。くっついたり離れたりが当たり前のこの業界で、まことにもって慶賀の至り。いつまでもお幸せに 🙂

邪魔者は殺せ(けせ) [DVD] というわけで、彼女のファンにとっては、映画の内容以前に、伴侶シドニー・ポワチエと出会った作品という点で記憶される作品かもしれません。
キャロル・リード監督のイギリス映画『邪魔者は殺(け)せ』のリメイクで、舞台はアメリカ。
白人の政治活動家が黒人の労働運動家に設定が変えられていますが、崇高な理念とは裏腹に急進的な活動家が現金掠奪をたくらみ、墜ちていく姿を描くストーリーは同じです。

主役のジェイソン役にシドニー・ポワチエ。
ソーシャル・ワーカーのキャシーにジョアンナ・シムカス。
警察に追いつめられていく男を愛してしまうヒロイン……ということで、なんだか『オー!』とダブりますね。
アメリカ行ってもやっぱり儚げで、幸せ薄い彼女なのでした。

監督・脚本ロバート・アラン・アーサー、撮影ジェラルド・ペリー・フィンナーマン。
音楽のクインシー・ジョーンズは、これでグラミー賞のオリジナルスコア部門でノミネート。

日本ではおそらくビデオ化なし。
アメリカでVHSが出ていましたが、これから入手するとなると難しいかも。
現在Youなんとかに全編アップされていますので、反則かもしれませんがそういったものを頼りにせざるを得ないかもしれません。
画質はぼそぼそですが、私の手持ちのも似たような程度ですので、やはり良い画質で見たいものです。

シドニー・ポワチエ

今年のゴールデン・グローブ賞授賞式で久々に動いて喋る姿を見ることができました(放送はAXN)。
モーガン・フリーマンがセシル・B・デミル賞(生涯功労賞)を受賞した際に、プレゼンターとして登場、その功績を讃えたのです。
映画界で苦労して地位を築いたアフリカ系俳優の先輩である彼は、まことにその場にふさわしい人選。
まだまだお元気な様子で、一言一言かみしめるようなスピーチに、モーガン・フリーマンも感激ひとしおといった面持ちでした。
お礼のスピーチで、「この賞は我が家ではシドニー・ポワチエ賞とします」的な泣かせることを話して、今度はシドニー・ポワチエが感無量。涙をこらえるかのような姿に、場内が大きな拍手と深い感動に包まれるひとコマも。
とてもお騒がせ毒舌司会のリッキー・ジャーヴェイスが仕切っていたとは思えない感動的なセレモニーとなったのでありました。

シドニー・ポワチエ自身もセシル・B・デミル賞は1982年に受賞済みです。
受賞者は80年代だけ見ても、ジーン・ケリー、ローレンス・オリヴィエ、ポール・ニューマン、エリザベス・テイラー、バーバラ・スタンウィック、アンソニー・クイン、クリント・イーストウッド、ドリス・デイとそうそうたる面々。
 → Golden Globe Awards “THE CECIL B.DeMILLE AWARD The 1980s”

またアカデミー賞も主演賞を受賞している他、2002年に特別功労賞を受賞しています。
この年は主演賞でハル・ベリーとデンゼル・ワシントンが受賞という、アフリカ系の俳優さんたちにとってはたいへん輝かしい年となりました。

ロケ地

IMDbには記載がありません。
クレジットにも特に参考になるものがなく、あとはひたすら映像とにらめっこ。
どうやら主にフィラデルフィアのようなのですが、気づいたきっかけは後述。

OP

街並みのカットが細かく積み上げられていきます。
黒人たちの住む貧しい地区とモダンな建築物を交互に写して、街の状況を示しているということでしょうか。
設定ではアメリカ東部らしいですが、なんだか西海岸の物件が混じっていたりします。
わかったところをメモしていきますと……

タイトルバック

“THE LOST MAN”のタイトルが出る川べりの都市。
フィラデルフィアで、カメラ位置はこのあたり(南東向き)。


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よく見ると市庁舎の塔が頭をのぞかせていますが、今では高層ビルの陰に隠れてしまっています。

ビルと教会

噴水を捉えてから右にパンして写るところ。

教会はフィラデルフィア市のSt Francis Xavier’s Church。

 

噴水はその南西側。『ロッキー』の階段でおなじみフィラデルフィア美術館の目の前。

幾層にも重なるような建物

どこかで見覚えがあると思ったら、『フラッシュフォワード』のFBIでした。
つまりこれはフィラデルフィアではなく、ロサンゼルスにあるDepartment Of Water And PowerWJohn Ferraro BuildingW


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カメラ位置は建物の南東側、道路を挟んだ広場のあたり。
手前に写る街灯は今でも確認できます。

1:00頃、車載カメラで1カットだけ写る吊り橋。
これはフィラデルフィア市の東側に架かるベンジャミン・フランクリン・ブリッジ(Benjamin Franklin Bridge)W
カメラ位置はフィラデルフィア側(南西側)。

実はこの映画のロケ地がフィラデルフィアではないかと気づいたのは、この橋のカットがきっかけ。
これがなかったら、最後までわからなかったかもしれません。

資料


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