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『帰らざる夜明け』 La veuve Couderc (1971)

帰らざる夜明け [DVD]

運河と跳ね橋とドロン

作品メモ

田舎の村にやってきたわけありの男ジャン(アラン・ドロン)。
農家の未亡人(シモーヌ・シニョレ)と知り合い、住み込みで働くことになりましたが、彼女は運河をはさんだ義理の妹夫婦とは夫が残した土地をめぐって因縁の間柄。
妹夫婦がジャンの身元を調べたことから、事態は急変し……

……といったお話。

ジョルジュ・シムノン Georges Simenon の原作をピエール・グラニエ・ドフェール Pierre Granier Deferre 監督が映画化。
監督の代表作のひとつとなっていますが、辛い境遇の女性と美しき流れ者という魅力的な設定なのにお話の展開はあまりうまくいっているとは思えず、まことに惜しい仕上がり。
結果、印象に残るのは運河と跳ね橋、そして哀愁たっぷりのフィリップ・サルド Philippe Sarde の音楽となっています。

出演は他に義理の妹夫婦の娘フェリシエ役にオッタヴィア・ピッコロ。
いつも赤ちゃんを抱いてぼーっとしている役で、彼女のとらえどころのなさといいますか、すっきりしない扱いがこの映画を象徴しているかもしれません。

ロケ地

IMDbでは

Cheuge, Côte-d’Or, France
L’Etrier de Bourgogne, Côte-d’Or, France

映画のクレジットでは、

Ce film a été tourné
aux Studios de Billancourt (P.S.C.)
et en Côte d’or,
avec le concours de la Municipalité
et des habitants de Cheuge
et de l’Étrier de Bourgogne.

ということで、主にコート・ドールのCheugeで撮影されています。

跳ね橋のある村

上記の通り、こちらです。

800px_Cheuge_C__te_d_Or_Pont_canal.jpg Cheuge, Côte-d’Or, France

跳ね橋も同じ場所にちゃんとありますね。

Photo from Wikimedia Commons
Arthur: G CHP
Creative Commons Attribution ShareAlike 2.5

マップ↓

空撮はそのまま川沿いに北に向かって移動し、やがて村へ向かってくるバスを捉えて迫っていきますが、それはこのあたり。

※2014/07/30追記
このあたりストリートビューが使えるようになっていて、なんと例の跳ね橋も渡れるようになっていました。

こちらは注意書き。

上は飛び込み禁止でしょうけど、下は何でしょう??

鉄道の橋

蒸気機関車が走るロングショット。 場所はCheugeの北西4kmほどのOisilly。

映画中盤、部品を買いに2人で訪れたところ。 おそらくコート・ドールの県都であるこちらだと思いますが調査中。

ディジョン Dijon

騎馬隊が進む道

空撮で捉えられた騎馬隊。 跳ね橋のすぐ南側の橋を渡っていきます。 この騎馬隊がIMDbやクレジットにある “L’Etrier de Bourgogne”の人たちでしょう。

“L’Etrier de Bourgogne”(ブルゴーニュのあぶみ)は乗馬クラブのようです。 http://www.etrierdebourgogne.fr/

クラブのサイトのこちらのページ↓には、映画についての記述があります。 http://etrierdebourgogne.free.fr/img/club/1947-1972/source/page19.html

資料

更新履歴

  • 2014/07/30 「跳ね橋のある村」ストリートビュー情報追記

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