『ジャパニーズ・ストーリー』　Japanese Story　(2003)

作品メモ

オーストラリア映画。
日本では映画祭での上映のみ。 ^[1]2004年アジアフォーカス福岡映画祭、2006年オーストラリア映画祭 ビデオ化もされていません。
私はアメリカ盤DVDにて鑑賞しました（リージョン１、英語字幕）。

オーストラリアに視察にきた日本のビジネスマンと、案内役のオーストラリア女性との物語です。
互いにカルチャーギャップにとまどいながらも、とある出来事をきっかけに親密になっていく二人。しかし……といった展開。

ヒロイン、サンディ・エドワーズ役はトニ・コレット Toni Colletteです。
オーストラリア出身の女優さんといえばニコル・キッドマンやケート・ブランシェットが思い浮かびますが、トニ・コレットもしっかりシドニー出身でした。
日本人タチバナ・ヒロミツ役は綱島郷太郎さん。
ちょっとなじみがない方でしたが（ごめんなさい）、青年座に所属して舞台や映画に活躍されているようです。 ^[2]劇団青年座サイト内プロフィール

このヒロミツくん、特に最初の頃のふるまいは日本人の目から見ると「あれ？」という違和感が残ります。
ここらへんを乗り越えられるかどうかで作品の評価が分かれるかもしれませんね。
まあ外国映画に時々登場する、誇張されたおかしな日本人像（ただ笑うためだけに登場）とは一線を画しているようですので、私は大丈夫でしたが。

個人的にはヒロミツくんと同様オーストラリアの広大な大地に圧倒されました。
その点「オージー・ストーリー」ともいうべき映画となっています。

ちんさぐの花

劇中何度かいいところで「ちんさぐの花」が流れます。
やまとんちゅが聴くと少なからずエキゾチックに感じられる曲ですが、外国から見れば「ジャパニーズ」そのものの雰囲気を持っているのかもしれません。
メインテーマといって良い扱いですが、エンドクレジットにも明記されているとおり、アレンジはほとんど坂本龍一さんのバージョンをなぞっています。

String arrangement inspired by Ryuichi Sakamoto version

この曲は『Beauty』(1989)というアルバムに収録されています。
初めて聴いたとき、アレンジのすごさに鳥肌が立ったものでした。
アルバムは現在入手が難しいかもしれませんが、曲自体は探せば見つかるかもしれませんので、ぜひ聴いてみてください。 ^[3]たとえばYouなんとかとか……→ 検索結果

ロケ地

IMDbによると

Perth Central Business District, Perth, Western Australia, Australia
Perth International Airport, Western Australia, Australia
Perth, Western Australia, Australia
Port Hedland, Western Australia, Australia
The Pilbara, Western Australia, Australia

ということで、パースやピルバラなどオーストラリアの西側が舞台となっています。
以下ネタばれにご注意を……

ヒロミツが到着した空港

セリフでPort Hedlandにやってくることがわかりますし、空港の看板にもそう書かれてありますので、Port Hedland Airport……と書きたいところですが、ターミナルがあまりにもローカルですね。

実際の撮影は　Newman Airportと思われます。

• Wikipedia英語 Newman Airport
• Google Maps

視察した港湾地域

その後視察した港湾地域は、ホンモノのポート・ヘッドランド　Port Hedland

• Google Maps
• Live Search Maps

視察した露天掘り

ヘッドランドから南に350kmのニューマン Newman。

• Google Maps

Google Earthで見ると迫力満点の規模です。

パース国際空港　Perth International Airport,

ラストシーンがここのターミナル（丸い部分）。

• Google Maps
• Live Search Maps

　

ロケ地マップ

※17/5/19追加

オーストラリアで撮影された映画

　
　
　

資料

• IMDb
• Wikipedia日本語
• Wikipedia英語

更新履歴

• 2017/05/19 「ロケ地マップ」項目追加