『フェイズ IV/戦慄!昆虫パニック』 Phase IV (1974)

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ソウル・バスによるスタイリッシュなSF

作品メモ

ひとつ前のエントリー『熱愛』のヒロイン、リン・フレデリックの出演作。
『熱愛』はSFというよりはメロドラマでしたが、こちらは進化した蟻と人間との闘いを描き、SF濃度がぐっと高くなっています。

ソール・バスの世界 [DVD] 監督は数々の映画のタイトル・デザインで知られているソウル・バス。
唯一の劇場用長編映画です。
お金をかけた大がかりな特撮こそありませんが、撮影技術を凝らしたスタイリッシュな映像を積み上げていき、さすがのセンスが感じられる内容となっています。

ただ、進化して知性を持った蟻といっても外観はそこらへんの蟻さんたちと変わりませんので、どうしても地味。
延々接写で名演技?をみせられても、昆虫マニアでない限り飽きてしまうかもしれません。
お話もまた、「街中が大騒ぎ」「人々が銃をとって闘う」「美女の絶叫」……といった大衆娯楽映画的な要素がなく、砂漠の研究ドームを舞台に少ない登場人物で淡々と進んでいくだけで、これもまた地味。
知性を持った蟻さんたちとの攻防戦はそれなりに見ごたえがありますが、高尚なトーンが裏目に出て全体としては万人受けする内容にはなっておらず、興行的にはさびしい結果に終わったようです。

日本では劇場未公開でソフトはビデオのみ。DVDは出ていません(2010年4月現在)。
はるか昔テレビで観たきりでずっと気になっていました。
結局米Amazonでアメリカ版VHSを購入(もちろん字幕なし)。
その後アメリカではDVDが出ていますので、リージョンコードの壁がない方はそちらをどうぞ。

SF MOVIE Data Bankによると邦題は、

「戦慄!昆虫パニック/砂漠の殺人生物大襲来」
「SF超頭脳アリの王国・砂漠の殺人生物」
「昆虫パニック」

だそうでして、どれが自分が見たときのタイトルだかわかりませんし、どれも作品の内容にはそぐわないような……。
タイトルで損している典型でしょうか。
単に『フェイズIV』とした方がカッコ良くて映画の雰囲気に合っています。

出演は……
蟻の研究者アーネスト・D・ホッブス博士がナイジェル・ダヴェンポート。
その助手ジェームズ・R・レスコーがマイケル・マーフィ。
救出された娘ケンドラ・エルドリッジがリン・フレデリック。 → 『熱愛』

WOWOWで放送(2012/1追記)

2011年12月15日にWOWOWシネマ「町山智浩のトラウマ映画館」の1本として放映。
ラインナップはこうでした。

12/12(月) 『不意打ち』
12/13(火) 『裸のジャングル』
12/14(水) 『質屋』
12/15(木) 『フェイズ IV 戦慄!昆虫パニック』

年明け1月9日深夜(日付は10日)にまとめて再放送されるようです。
画質は良かったので、見逃された方ぜひどうぞ。

http://www.wowow.co.jp/pg_info/wk_new/006517.php

ロケ地

IMDbでは

Pinewood Studios, Iver Heath, Buckinghamshire, England, UK

ということで、スタジオはパインウッド。
外でもロケしているはずですが、場所は不明です。

英語版Wikipediaにもこう書かれてあります。

The film was shot largely at Pinewood Studios in England even though it takes place in the United States. There was some exterior location shooting done for the film as well but it isn’t documented if these scenes were shot in the desert of the United States or not.

資料

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