作品メモ
ひとつ前のエントリー、『ハッピー・ゴー・ラッキー』の前後に放送されたのを一緒に録画。
続けて見て、これもある意味驚きました。
こちらの方がずっとマイク・リーっぽいかも?? しかもアメリカ映画とは。
物語はいきなり主人公が桟橋から飛び込むところから始まります。
どうやら婚約者に去られた痛手から同様のことを繰り返してきた彼。心の傷が癒えぬまま家の仕事を手伝っていましたが、ある日両親の友人の娘と知りあいます。
経営上のこともあり、親同士は2人が一緒になることを望んでいる様子。彼女も彼のことを好いてくれているようです。
ところが彼は最近同じアパートに住む女性が気になってしかたありません。既婚者と付き合っていていろいろトラブルを抱えている彼女。精神的に不安定なところもあり、相談に乗っているうちに次第に愛するようになっていきます。
彼女との危うい関係が深まっていく一方で、誰もが納得する相手と結婚し親の仕事を継いで周囲の期待に応えるべき、というプレッシャーも嫌と言うほど感じている主人公。
はたして彼が下した決断は?
主人公レナードにホアキン・フェニックス。『グラディエーター』の皇帝や『サイン』の弟など、うじうじっとしていてダメっぽいキャラを演じさせたら当代随一かもしれません。この役も見事なまでにハマっていて、物語にしっかりと説得力を与えていました。
同じアパートに住む陰のある美女ミシェルにグウィネス・パルトロー。
父親の友人の娘サンドラ・コーエンにヴィネッサ・ショウ。
息子のすることを全てまるっとお見通しの母親ルースにイザベラ・ロッセリーニ。
父親ルーベンにモニ・モショノフ。
脚本と監督は『アンダーカヴァー』でもホアキンと組んでいるジェームズ・グレイ。
劇的な表現や音楽を極力控え、主人公の心の動きをきめ細やかに見つめていきます。
ラブストーリーとして見ると辛気くさく感じるかもしれませんが、逆に言えばとても丁寧に撮られていて個人的には好感が持てました。
『ハッピー・ゴー・ラッキー』同様劇場未公開。WOWOWで流れなければ知ることがなかった一本でした。
ロケ地
IMDbでは、
Brighton Beach, Brooklyn, New York City, New York, USA
Brooklyn, New York City, New York, USA
Central Park West, Manhattan, New York City, New York, USA
Columbus Circle Subway, Central Park, Manhattan, New York City, New York, USA
Hoboken, New Jersey, USA
Jersey City, New Jersey, USA
Kensington Avenue, Jersey City, New Jersey, USA
Lana Lounge – 92 River Street, Hoboken, New Jersey, USA
Lincoln Center, New York City, New York, USA
Lincoln Park, New Jersey, USA
New York City, New York, USA (exteriors)
Sheepshead Bay, Brooklyn, New York City, New York, USA
Springfield, New Jersey, USA
Waldorf-Astoria Hotel – 301 Park Avenue, Manhattan, New York City, New York, USA
と、ロケのほとんどがニューヨーク。
『ハッピー・ゴー・ラッキー』同様気になったところだけチェック。
橋
レナードが飛び込んだところ。
おそらくブルックリン南のSheepshead BayWに架かるこちら。
最初のカットはこんな感じ。
This work is licensed under a Creative Commons Attribution 2.0 Generic License.
クリーニング店
“Brighton CLEANERS”と看板がかかっています。画面の奥は高架線。
場所は後述Brighton Beach駅の東北側すぐ近く。
この店名、エンドクレジットの謝辞の中にありますので実在のものだったかもしれませんが、空撮やSVで見る限り建物はもう無くなっています。
高架脇
ミシェルの後を追ったレナードがかがむように見るところ。
後述Brighton Beach駅の1ブロック西。
住まいがブルックリンの南端Brighton BeachWであることがわかります。
駅
Brighton Beach(BMT Brighton Line)W
ミシェルの彼氏と同席するレストラン
セリフではっきり「マンハッタンのサンドメニコ」と言っていますし、外観もしっかり写ります。
San Domenico
240 Central Park South, New York, 10019
サンドラと食事をするレストラン
店名がはっきり写りますが、浜辺に面したVOLNAというお店。
店名はロシア語なら«волна»で「波」の意。
このあたりはロシア人街でしたね。
窓の向こうに写っていたのは、浜辺にある大きな屋根。
This work is licensed under a Creative Commons Attribution 2.0 Generic License.
夜の海辺
This work is licensed under a Creative Commons Attribution 2.0 Generic License.
TATIANA GRILL
3152 Brighton 6th St, Brooklyn NY 11235
http://www.tatianarestaurant.com/
This work is licensed under a Creative Commons Attribution 2.0 Generic License.
上記VOLNAの東側、すぐ近く。
主人公やミシェルのアパートも2軒のお店からすぐ近く。
コメント