目次
作品メモ
一つ前のエントリー『トロン』と同じ年のSF映画。
60年代の『2001年宇宙の旅』、70年代の『スターウォーズ』ときて、80年代といえば『トロン』……ではなくて、やはりこの作品でしょうか。
スタイルを確立し多くの模倣を産んだという点でも、立派な古典と言えます。
語り出せば切りがないこの映画、今さらですけどロケ地をちょっと見ていくことにします。
と、その前に思い出話をひとつ。
まだビデオソフトもなかった時代、名画座で見ていたら前の席に座った女性が身を乗り出してコンパクトカメラでせっせと画面撮りを始めたことがありました。
決してほめられたことではありませんが、当時そのくらいこの映画のビジュアルは魅力的かつ画期的。
自分だったらこの場面撮るよ、というところで必ずシャッターを押してくれるので、邪魔というよりすっかりその人と気持ちがシンクロしてしまったものです。
ロケ地
IMDbでは
2nd Street Tunnel, Downtown, Los Angeles, California, USA
Bradbury Building – 304 S. Broadway, Downtown, Los Angeles, California, USA
Ennis-Brown House – 2655 Glendower Avenue, Los Feliz, Los Angeles, California, USA
Million Dollar Theatre – 307 S. Broadway, Downtown, Los Angeles, California, USA
New York Street, Warner Brothers Burbank Studios – 4000 Warner Boulevard, Burbank, California, USA (futuristic street scenes)
Pan Am building, Downtown, Los Angeles, California, USA
Shepperton Studios, Shepperton, Surrey, England, UK (studio)
Union Station – 800 N. Alameda Street, Downtown, Los Angeles, California, USA
Warner Bros. Studios, Warner Brothers Burbank Studios – 4000 Warner Boulevard, Burbank, California, USA (studio)
The World wide Guide to Movie Locationsでは書籍版とほぼ同じ内容をウェブでも見ることができます。
http://www.movie-locations.com/movies/b/bladerun.html
通り
舞台は2019年11月のロサンゼルス。
今となってはもうあと9年ですが、クルマが自由に空中を行き交う時代はしばらくおあずけのようです。
IMDbに書かれているように、通りの場面はワーナーのスタジオ内、New York Streetでの撮影。
New York Street, Warner Brothers Burbank Studios
4000 Warner Boulevard, Burbank, California, USA (futuristic street scenes)
2つで十分ですよ
日本人に大受けのこのセリフ。
ル・グィン原作のドラマ『レイス・オブ・へブン 天のろくろ』でもオマージュ的に登場していました。
この俳優さん、エンド・クレジットでは Sushi Master Robert Okazaki。
IMDbではBob Okazaki
警察
Union Station
800 N. Alameda Street, Downtown, Los Angeles, California, USA
撮影に使ったのはおそらく右の画像のところだと思います。
(カメラ位置は奥)
ロケ地としてポピュラーなこの駅。
当サイトが取り上げた映画だけでも、『ザ・ドライバー』や『ニック・オブ・タイム』などで登場しています。
セバスチャンの住まい
Bradbury Building
304 S. Broadway, Downtown, Los Angeles, California, USA
画像はWikipediaから(パブリックドメイン)。
マップはこちら↓
プリスがセバスチャンを待っていたのはビルの入口で、背景に見えるのがこちら。
Million Dollar Theatre
307 S. Broadway, Downtown, Los Angeles, California, USA
※17/2/25追記
ぶぶちんさんから情報と画像を提供していただきました。
とてもクリアな画像で感激です。
撮影は2013年12月とのことで、クリスマスのデコレーションがきれいですね。
「階は違いますがエレベーターから降りるシーンのカメラアングルと近いと思います」とのコメントをいただきました。
ばっちりですね。
「映画ではこの天窓の写真を撮って印刷し、窓の部分を切り抜いて使っています」とのことです。
知りませんでした。
トリビア♪ トリビア♪
さらに情報もいただきました。
「このビルは80年代に荒れ果てたのですが、90年代に大改修し、内装もすばらしく蘇りました。間違いなく、映画のおかげです。
オフィスビルですがこの空間のため反響が大きいので通常は歩き回ることが出来ません。一階部分だけは入れます。」
……とのことです。
ぶぶちんさんは何度か足を運ばれたそうですが、一階部分だけでもぜひ生で見てみたいですね。
久々にこのビルをマップで見ましたが、PhotoSphereで内部のパノラマ画像がいくつか追加されていました。
これは↓ツアーか何かでしょうか?
↓ここまでは行けるみたいです。
YUKON HOTEL
リオン・コワルスキが泊まっていたところ。
冒頭のテストの場面で住所が 1187 Hunterwasser という設定であることがわかりますが、残念ながら架空の場所。
内部は Pan Am Building
上記Bradbury Buildingのはす向かいのビルで、『セブン』のSLOTHの犠牲者ヴィクターの住まいがあったところ。
(『セブン』で警察が突入する際にBradbury Buildingも映ります。)
トンネル
2nd Street Tunnel
Downtown, Los Angeles, California, USA
ロケ地としてポピュラーなこの場所。 → 2nd Street Tunnel
『ターミネーター』、『ザ・ドライバー』、『インディペンデンス・デイ』等。
デッカードの住まい
Ennis-Brown House (エニス・ブラウン・ハウス、エニス・ブラウン邸 )
2655 Glendower Avenue, Los Feliz, Los Angeles, California, USA
http://www.ennishouse.org/
フランク・ロイド・ライトの設計による有名な物件。 → エニス・ハウス
これもいろいろな映画で登場しています。
リドリー・スコット監督作では『ブラック・レイン』でも登場。
タイルが特徴的で、こんな公式グッズもあります。
劇場版のラストの空撮
実はハッピーエンドにするために『シャイニング』のオープニング空撮場面のフィルムをキューブリックから送ってもらって使った……というのは有名な話でしょうか。 → 『シャイニング』
このエピソードで驚くのは、空撮フィルムを流用したこと……よりも、空撮フィルムが何万フィートもあったということかも。
2本の映画は、『ブレード・ランナー』のタイレル博士が『シャイニング』の幽霊バーテンと同じ俳優さん(ジョー・ターケル Joe Turkel)というつながりもあったりします。 → Google 画像検索
ロケ地マップ
※17/2/26項目追加
資料
更新履歴
- 2017-02-26 「ロケ地マップ」項目追加
- 2017-02-25 「セバスチャンの住まい」追記
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