『太陽はひとりぼっち』 L’Eclisse (1962)

太陽はひとりぼっち [DVD]

あの町はどこ?

作品メモ

ムービープラスHDで鑑賞(HV放送ではなかったようです)。

ミケランジェロ・アントニオーニ監督作は久々でしたが、まー昔観たときと感想はあまり変わらなかったでしょうか。
物語の放棄(としか思えない部分)も、そういうスタイルだと思えば納得するしかありません。

ただ、株価暴落&世界同時大不況まっただ中に観たというのがかなり生々しい体験だったかも……
今で言うならミセス・ワタナベ的なモニカ・ヴィッティの母親(とそのお仲間)。あのあと立ち直れたでしょうか……

出演は、ピエロ役にアラン・ドロン、ヴィットリア役にモニカ・ヴィッティ、リカルド役にフランシスコ・ラバル、ヴィットリアの母親役にリッラ・ブリグノン。

邦題はわけがわかったようなわからないような。
原題は(日食月食の)「食」ですからそのままではいかんともしがたく、まあ太陽つながりでアラン・ドロンのヒット作にちなみつつ、愛の不毛的雰囲気をただよわせていて、配給会社の苦心がうかがえます。  

ロケ地

IMDbでは、

Rome Stock Exchange, Rome, Lazio, Italy
(Vittoria and Piero meet)
Rome, Lazio, Italy
Verona, Veneto, Italy

とあまり詳しくありません。 あとはひたすら画面とにらめっこです。

証券取引所

実際に昔証券取引所として使われていた建物のようです。

Rome Stock Exchange, Rome, Lazio, Italy

800px_Piazza_di_pietra_051204_01.JPG

右の画像はWikipediaイタリア語版から(パブリックドメイン)。

もともとはローマ時代(145年)の神殿で、17世紀に建物の一部として利用されたようです。

飛行場

“AERO CLUB VERONA”の表示が見えます。
ヴェローナの飛行クラブですね。

Aero Club Verona
http://www.aeroclubverona.it/

taiyouha_hitoribotti_cap1.jpg

Google Earthで着陸態勢をとってみましたが 😉 、地形的にもこんな感じですのでここだと思います。

都市

映画の主な舞台となる町。
キノコのような建物、人工的な湖、建設中のビルなど、『ガタカ』に出てきても不思議はないような特徴的な建築物が映画の雰囲気を盛り上げます。

場所は、ローマ郊外のEUR(エウローパ)。
Wikipediaによると、

エウローパは、イタリアの首都・ローマの第33番クアルティエーレ (Q.XXXII.) である。エウル (EUR, Esposizione Universale Roma) 地区とも呼ばれる。ローマ近郊に1930年代から建設された新都心。

http://www.romaeur.it/
http://ja.wikipedia.org/wiki/エウローパ
http://en.wikipedia.org/wiki/Esposizione_Universale_Roma
http://it.wikipedia.org/wiki/EUR
http://www.flickr.com/search/?q=eur&m=text

以下特に注釈がない限り、この町での撮影スポットです。

キノコのような建物

冒頭を始め何カットか映るキノコ風の建物。
1957年にできた給水塔で、上の方ではレストランが営業しているようです。

Eur_il_fungo.jpg

Il Fungo
Piazza Pakistan 1/A, 00144 Roma
http://www.ristoranteilfungo.it/

“Fungo”ということでやはりキノコでした。

画像はWikipediaイタリア語から(パブリックドメイン)

ドーム

冒頭キノコに続いて映る大きなドーム。
スポーツやコンサートに使われるアリーナですね。

PalaLottomatica
Piazzale dello Sport, 00144 E.U.R., Rome, Rome (Latium), Italy

Palaeur.jpg

キノコのすぐ東側にありますのでマップは省略。
画像はWikipedia英語から(パブリックドメイン)。

リカルドの家

アリーナの西側、道路をはさんですぐのところ。

ヴィットリアの家

だいたいこのあたりです。

階段

犬が駆け上がる長い階段。
おそらく下記スタジアム周辺と思われます。

スタジアム

歩いているヴィットリアの背後に上の部分が見えているスタジアム。
(その後も何度か映ります)

Velodromo Olimpico
http://it.wikipedia.org/wiki/Velodromo_olimpico

1960年にローマ・オリンピックに向けられ建てられて、2008年7月24日に解体開始。
ネットのマップでは形が残っているかどうか境目ぐらいの状態です。

ヴィットリアの母親のアパート

▼21/1/19 項目追加

1:10頃
コメント欄(2021年1月19日 14:28)でらっこさんから情報を寄せていただきました。

らっこさん ヴィットリアの母親のアパートの窓は、サン・ピエトロ寺院の南、Chiesa di Santa Maria delle Grazie alle Fornaciの左隣の8階の建物かと思います。教会側が改築されているようですが、この位置なら教会のファサードの裏とサン・ピエトロのクーポラが見えるはずです。

というわけで、こちら↓でした。

確かにこちらの建物からですとファサードの裏が見えますね。お見事でした 😀

車を引き上げるところ

中心にある人造湖の西端。

Laghetto

ヴィットリアとピエロが駆けていく道

人工湖のすぐ南側。
ここを右から左へと駆けていきます。

草むらに座ったピエロの背後に見える建物

場所は、Via Laurentina と Viale della Sculturaにはさまれたあたり。

アングルからして、ふたりが休んでいたのは、南側の木々が生い茂っているあたりでしょう。

ピエロの実家

これはEURではなくローマ市内です。
証券取引所から700mほど南のこのあたり。

窓からの景色は、ここから南東に向かって撮っています。
映っている広場は “Piazza di Campitelli”

http://www.romasegreta.it/campitelli/piazzacampitelli.htm

資料

更新履歴

  • 2021/01/19 「ヴィットリアの母親のアパート」項目追加

コメント

  1. らっこ より:

    初めまして。印象的なきのこ型の建物が気になりこちらに辿り着きました。ありがとうございます。
    ヴィットリアの母親のアパートの窓は、
    サン・ピエトロ寺院の南、Chiesa di Santa Maria delle Grazie alle Fornaciの左隣の8階の建物かと思います。教会側が改築されているようですが、この位置なら教会のファサードの裏とサン・ピエトロのクーポラが見えるはずです。

  2. 居ながらシネマ より:

    らっこさん、コメントありがとうございます。
    ストリートビューでチェックすると教会側に窓が見えなかったので、あれ?と思ってしまいましたが、Googleの3DマップやBingマップで俯瞰で見ると裏側の塔屋部分にはしっかり窓がありますね。位置関係も間違いありませんし、これでお見事正解と思います。
    記事に追記させていただきました。ありがとうございました。

    キノコ、気になりますよね。
    この映画最初に見たときに気になっていましたが、この記事書いた際に調べてようやくスッキリできました。
    今もきのこの山チョコを夜食で食べながら、これ書いています 🙂

  3. ハジメ より:

    初めてコメント致します。
    色々とググっていて、こちらにたどり着きました。
    私の大好きな映画「L’Eclisse」の情報、嬉しすぎて、何度も読んで検索しています。
    私は、ヴィットリアのアパートの外観がとても好きで、彼女の部屋のインテリアも何度も制止して見ているので、概観図は嬉しかったです。
    この映画、よくわからないことだらけですが、冒頭、リカルドが座ったまま、一点を見つめて身動きもしない場面があるのですが、あの場面がよくわからない・・・どういうことを意味しているのでしょうか。
    今後も、楽しみに見させていただきます。

  4. 居ながらシネマ より:

    ハジメさん、コメントありがとうございます。
    通知メールがなぜか送られてこなかったため、気づかずに返信遅れまして、たいへん申し訳ありません。

    拙記事がお役に立ったとのことで、とても嬉しいです。

    > 冒頭、リカルドが座ったまま、一点を見つめて身動きもしない場面があるのですが、あの場面がよくわからない・・・どういうことを意味しているのでしょうか

    冒頭見てみましたが、彼女が洗面所?から戻ってきた後のカットですよね。彼女が目の前をさえぎってもまったく無反応で魂ここにあらずという感じで。
    まあ関係が終わることにショックを受けすぎて、ぼーっとしてしまったのかもしれませんし、自分がフラれることなど考えていなかったのかもしれませんが、ここらへん人によっていろいろ解釈できそうですね。

    > この映画、よくわからないことだらけですが

    これに尽きるかもしれませんね(汗) 自分はアントニオーニ監督についてはいつもワケわからないので、深くは追究せず、絵面をぼーっと楽しむことにしています 🙂
    映像の力は本当に感じられる監督さんなので、わけわからないままでも十分楽しめます。

タイトルとURLをコピーしました