恋人たちの絆
目次
作品メモ
アメリカのテレフィーチャー。 [1]2006年に劇場映画としてリメイクもされています → IMDb “Griffin and Phoenix”
日本では劇場未公開で、確か80年頃にNHKでテレビ放映されました。
おそらく私同様その時にご覧になった方も多いかと思います。
なんといっても、あのコロンボ主演のドラマ@NHKでしたからね。
その後ビデオ化された時に『恋人たちの絆』と改題されましたが、個人的にはあくまで『残された日々』の方になじみがあります。
手元にあるのは民放で再放送された時の録画。
日付はありません。
やはりタイトルは『残された日々』となっています。
それぞれ余命わずかと宣告された男と女が出会い、つかのまの幸せな日々を送る……そんなお話で、お涙頂戴の難病ものと言ってしまえばそれまでですが、大人のカップルの情感や、残された時間を懸命に(ちょっぴりハメをはずしながら)生きる姿、そしてなによりラストの切なさは、人生の折り返し地点を過ぎた今見返してみるとやはり胸にしみるものがあります。
主演はグリフィン役にピーター・フォーク Peter Falk 、フェニックス役にジル・クレイバーグ Jill Clayburgh 。
ジル・クレイバーグの代表作は『結婚しない女』(1978)でしょうか。 [2]付記:2009年5月にようやく日本でDVD化です。
他に、『大陸横断超特急』『ルナ』等、「ぴあ」片手に足繁く名画座に通っていた頃の記憶と一致する女優さんです。
その後『アリーmy Love』で意外な役どころ [3]アリーの母親役でばったり再会?しましたが、あまり雰囲気が変わっていなかったので嬉しかったです。
動画サイト&英語版Wikipedia(2012/02/17追記)
なんとYouTubeに先月(2012年1月)全編アップされていました。
直接のリンクは避けますが、英語原題で検索すればすぐにたどり着けます。
おそらくそれに伴って2月1日には英語版Wikipediaに項目ができています。
日本では廃盤となったVHSソフトに高額プレミア価格が付けられている状態ですので、今から見るとなるとこういった動画サイトに頼るのはいたしかたないかも……(とはいえ、きちんとしたソースで見たいのでDVD化希望継続)。
それにしても、最初にこのエントリー書いてから数年のうちに主演2人が相次いで亡くなるとは……本当に残念です。
(※2012/4追記 なんだかもう消えちゃったみたいです……)
日本語版Wikipedia(2012/02/17追記)
日本語版Wikipediaの「恋人たちの絆」では2/17現在、
日本では劇場公開され、放送時は『残された日々』として改題もされた。
とありますが、allcinemaでは『恋人たちの絆』としては「劇場未公開・ビデオ発売」で、『残された日々』は(TV)でテレビ放送扱い。
私の記憶もallcinemaと同じで、補足するとNHKの放送がいちばん最初で、そのあとビデオになったときによりメロっぽいタイトルに改題されたという流れがやはり自然なのではないでしょうか。
ただこのあたり全部記憶に頼って書いていますので、例によって違っていたらごめんなさい。
デアゴスティーニ版新・刑事コロンボでの紹介(13/7/24追記)
最近出たデアゴスティーニ発行の『新・刑事コロンボDVDコレクションNo.6 だまされたコロンボ』で、『恋人たちの絆(残された日々)』が大きく紹介されていました。
http://deagostini.jp/kc2/backnumber.php?id=39642&issue=6
コロンボシリーズの最良の解説本、別冊宝島『刑事コロンボ完全捜査記録』(2006 宝島社)のスタッフの手によるもので、おなじみのユーモラスなイラストとともに名場面を紹介、ドラマの魅力をたっぷり伝えています。
なんでも「だまされたコロンボ」を演出したのが、『恋人たちの絆』の監督ダリル・デュークなのだそうで、これは全然知りませんでした。
また旧シリーズの何本かを担当した撮影監督リチャード・C・グローナーが『恋人たちの絆』も手がけていて、エミー賞撮影賞にノミネートされていたとのこと。
やはりいろいろ繋がりがあるようですね。
こういった記事をきっかけに、なかなか見る機会に恵まれないこの『恋人たちの絆(残された日々)』が再評価され、放送されたりソフト化されたりするきっかけになれば良いな、と思いました。
少しネタバレ的メモ
給水塔
とても印象的な給水塔。
『バグダッド・カフェ』、『ギルバート・グレイプ』と並ぶ3大給水塔映画と言いたいです。
場所は残念ながらまだわかっていません。
※2012/02/17追記
わかりましたので下記「ロケ地」に追記しました。
ロケ地
IMDbには
20th Century Fox Studios – 10201 Pico Blvd., Century City, Los Angeles, California, USA
California, USA
とあるだけです。
※2012/02/17追記
YouTube版でエンドクレジットを読み取ることができました。
FILMED AT 20th CENTURY FOX STUDIOS AND ON LOCATION
(JAMESTOWN, CALIFORNIA,
MAGIC MOUNTAIN, VALENCIA, CALIFORNIA,
AND VARIOUS PARTS OF SOUTHERN CALIFORNIA)
海辺の家
見つけるのに苦労しましたが、Google EarthでLAの海岸線をうろうろしてなんとかたどりつきました。
桟橋と背景の地形などが決め手です。
2次元的なマップだけでは見つけられなかったでしょう。
- Google Maps ↓
浜辺の賃貸物件という感じで、グリフィンが住んでいたのは1階の一番海側の部屋です。
外観は若干変わっていますが、大きな作りは同じように見えます。リフォームしたのかもしれません。
凧を揚げるのは、ここから西側の桟橋までの中間点あたり。
こちらの空撮が撮影地全体を俯瞰できて解像度も高いのでお奨めです。
遊園地(2012/02/17追記)
エンドクレジットが読み取れたおかげでわかりました。
MAGIC MOUNTAIN, VALENCIA, CALIFORNIA
線路(2012/02/17追記)
おそらくエンドクレジットにあるこちら。
JAMESTOWN, CALIFORNIA
給水塔(2012/02/17追記)
YouTube版が手持ちの地上波放送録画ビデオより解像度があったので、画面とにらめっこで再チャレンジ。
よく見たところすぐ近くにゴルフ場が写っていることがわかり、それを手懸りになんとか見つけることができました。
かなり苦労したのでこれで正解だとしたらうれしいです。
場所はカリフォルニア州ロサンゼルス郡のダウニー(Downey)W。
ゴルフ場はマップで見ると Los Amigos Golf Courseという名前で、給水塔はその真ん中を走るSycamore St.沿いに今でも立っています。
ドラマとは色は違いますが形は同じ。周囲の金網も残っています。
ドラマでは最後に3つのショットがオーバーラップしながらズームバックしていきますが、2ショット目をSVで再現するとこんな感じで、背景の建物や電信柱の位置関係が映像と同じです。なのでおそらくこれが正解。
カメラ位置は給水塔の南南西700m、Imperial HwyがGarfield Ave.と交わる交差点の南西側。
資料
References
↑1 | 2006年に劇場映画としてリメイクもされています → IMDb “Griffin and Phoenix” |
---|---|
↑2 | 付記:2009年5月にようやく日本でDVD化です。 |
↑3 | アリーの母親役 |
コメント
二十五、六年前にテレビ東京の午後のロードショーで見ました。暇潰しにつけたテレビで、あれコロンボが出てる位で見始め、どんどん画面に引き込まれて、もう一度見たいと思いながら時間だけが経ってしまいました。
矢野晋二さん、コメントありがとうございます。
おっしゃる通り、どんどん引き込まれて、最後にじーんと印象に残る作品ですよね。
テレビ東京でも放送されましたか。
今YouTubeを原題で検索したら一応全編見ることはできるようですが、きちんとした状態で見たいですし、やはりDVD化熱烈希望作品ですね(できれば吹き替えと字幕両方収録で)。