目次
作品メモ
グレゴリー・ペック主演のアメリカ映画『渚にて』のリメイクで原作はネビル・シュート。
オリジナルの『渚にて』は別にエントリーがありますので、そちらをご覧ください。 → 『渚にて』
オーストラリアで製作されたテレビドラマで、日本ではDVDやCS、ケーブルテレビ放送。
DVDのジャケットはボロボロになった自由の女神とNYの摩天楼ですが、私の記憶ではこんな場面はなかったような(汗)……
とにかく、ジャケットに見られるような劇的なディザスター映画ではなく、オリジナル同様、人類滅亡に瀕した世界で、最後の日々を送る人々を静かなトーンで描いている作品です。
おそらくスペシャル版かミニシリーズのようなものだったのでしょうか、ちょっと長めですが(3時間26分)、その分人間関係がじっくり描かれていて、そこをどう見るかで作品の評価がわかれるかもしれません。
私的にはあまり長さや蛇足指数は感じませんでした。
ただこれからご覧になるのでしたら、オリジナルの『渚にて』を先にチェックされることをお勧めします。
オリジナルを知っていると(やや不謹慎ですが)リメイクぶりを楽しむことができますので。
監督は『ハイランダー』のラッセル・マルケイ。
主演は、タワーズ艦長(前作ではグレゴリー・ペック)がアーマンド・アサンテ Armand Assante。
モイラ・デヴィッドソンがレイチェル・ウォード、ジュリアン・オズボーン(前作フレッド・アステア)がブライアン・ブラウン、ピーター・ホームズ(前作アンソニー・パーキンス)がグラント・バウラー、メアリー・ホームズ(前作)がジャクリーン・マッケンジー 。
作品メモ(ネタばれ)
撮影場所が同じ、クルマはフェラーリ、原潜がアメリカまで調査に出かける原因となったアイテムもしっかり登場するという、オマージュを越えてある意味ちょっとマニアックなリメイクぶりです。
逆にオリジナルに忠実すぎると違っている部分が目立ちます。
とりあえずメモ書き。
- 戦争の原因
- 潜水艦の名前
- モイラの設定
- ホームズ夫妻の家族構成
- ジュリアン・オズボーンのキャラ
- ラスト
ロケ地
IMDbでは
Flinders Street, Melbourne, Victoria, Australia
Melbourne, Victoria, Australia
Moorabool, Victoria, Australia
Talbot, Victoria, Australia
Twentynine Palms, California, USA (salt flats)
大通り
ピーター・ホームズ大尉が駅から出てきて歩いていく通り。
前作同様、歩行者、馬車、自転車でごった返していますが、略奪の場面が入っているのがやや生々しく今日的でしょうか。
撮影場所は、前作で小さく見えていた駅の周辺です。
駅前の交差点から、駅に添ってFlinder Stがエキストラで埋め尽くされ、かなりインパクトがある光景となっています。
40年前ならいざしらず、今日のメルボルンの中心でこれだけの街頭ロケは大変だったことでしょう。
駅
前作で通りの遙か向こうの突き当たりに見えていた、こちら。
Flinders Street Station
※12/6/11追記
milouさんから画像を提供していただきました。
(いつもありがとうございます♪)
©milou アルバム「オーストラリア」から |
こちらは駅舎。
©milou アルバム「オーストラリア」から |
大尉の後ろに時計が並んでいるのが気になりますが、それがこれ(映画に写っていたもののちょうど裏側。駅舎の中から見ている状態)。
各路線の次の出発時間を示しているとのことですが、すごくまぎらわしいと思うのは私だけでしょうか?
教会
駅のはす向かいにあります。
St Paul’s Cathedral
※12/6/11追記
こちらもmilouさんから画像を提供していただきました。
©milou アルバム「オーストラリア」から |
本編と似たアングル。
©milou アルバム「オーストラリア」から |
こちらは別のアングル。
久々に本編のこの場面見返してみましたが、エキストラは合成ではなく実際にこの場をつかっているように見えました。
撮影時のスチールがあればはっきりするのですが。
高層ビル
教会の向こうに見える2棟の高層ビルは、右側が101 Collins Street、左側の炎上している方が120 Collins Street 。
©milou アルバム「オーストラリア」から |
※12/6/12追記
こちらもmilouさんから画像を提供していただきました。
距離は離れていますが、左右はだいたい同じアングルでしょうか。
“THERE IS STILL TIME, BROTHER”
横断幕が掲げられ、人々が集う広場。
前作を完全に踏襲しています。
ピーターが通り過ぎる場面の他、最後の方でフェラーリが通り抜ける場面でも登場します。
前作と同じような柱が見え幅広い階段がありますが、よく見ると前作のヴィクトリア州立図書館前とは違うようです。
画像検索していてやっと正解を見つけることができました。
Parliament House
East Melbourne, Victoria, 3002
http://www.parliament.vic.gov.au/
Photo from Wikipedia (public domain).
原潜が停泊した埠頭
位置関係や形から、この桟橋の東側だと思います。
海軍総司令部 MARITIME HEADQUARTERS
建物の形と背景等から場所がわかりました。
Melbourne Convention and Exhibition Centre
BOX 286 WTC Post Office, Melbourne Victoria Australia 8005 http://www.mcec.com.au/
ピーターたちが入っていくのは北側のエントランスです。
蒸気機関車が到着する駅
タワーズとモイラが乗り合わせた蒸気機関車が到着する駅。
設定ではFalmouthという駅名ですが、撮影はこちら。
Talbot Railway Station
Talbot, Victoria, Australia
- Wikipedia(英語) Talbot railway station, Victoria
- http://ralph.durr.googlepages.com/
現在は使われていない駅で、鉄道博物館になっているとのこと。
マップ↓
アンカレッジ
メールの発信元は、アンカレッジのテレビ局内という設定。
駆け戻ってくる2人のカットで、「サンメイ」というカタカナが (2:06:45)
ロケ地マップ
※17/5/19追加
オーストラリアで撮影された映画
資料
更新履歴
- 2017/05/19 「ロケ地マップ」項目追加
- 2014/06/09 milouさんの画像をPicasaウェブアルバムに切替
コメント
今、ペロシ合衆国下院議長が台湾を訪問し、この映画を思いだしました。たしか、冒頭のシーンで、台湾海峡を中華人民共和国が封鎖して、アメリカと核戦争に発展するというもので、現状に照らして戦慄を覚えます。
鉄人アトムさん、コメントありがとうございます。
冒頭を見返してみましたが、確かにこちらでの核戦争のきっかけは台湾封鎖となっていて、今日的状況と結構重なりますね。
2000年と言えば、ソ連邦が崩壊しその後どんどん地盤沈下していった頃ですから、核保有国でアメリカと事を構えられるのは中国という設定の方がリアリティがあったのでしょうか。
冒頭のニュース解説で「前回の全面核戦争の危機から45年」と言っていました。
キューバ危機のことだとすると、年代は2006年となり、制作時より少し近未来という設定でした。それでも今から見れば過去ですね……