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『ニュー・シネマ・パラダイス』 Nuovo Cinema Paradiso (1989)

ニュー・シネマ・パラダイス 完全オリジナル版 スペシャル・エディション [DVD]

作品メモ

前のエントリー『軽蔑』から、「BBのうつぶせ」つながりです。 [1]パラダイス座で『素直な悪女』が上映されるエピソードがあります

あらためて紹介するまでもない作品なので物語は省略。

当時「この監督、いきなりこんな(できすぎの)映画を作ってしまってこのあとどーするんだろう」といった余計なお世話的評論がありましたが、その後のトルナトーレ監督作を観るとやっぱりこの映画がずば抜けていたようで、あながち余計なお世話ではなかったかもしれません。
シナリオや演出、演技、音楽などすべての要素がぴたりとハマると大いなる映画の奇跡がもたらされるという格好の例。
公開当時シネスイッチ銀座の動員記録に私も貢献しましたが、今見ても色あせることのない永遠の名作と言えましょう。

監督・脚本ジュゼッペ・トルナトーレ。
音楽はエンニオ・モリコーネとアンドレア・モリコーネの親子。
キャストは、アルフレード役のフィリップ・ノワレとサルヴァトーレ(現在)のジャック・ペランが有名どころ。

少しネタばれメモ

エレナのメモ

さすらい [DVD]

ディレクターズカット版でポイントとなる映画。
アントニオーニ監督の『さすらい』 Il Grido (1957)

ロケ地

IMDbでは

Bagheria, Palermo, Sicily, Italy
Castelbuono, Palermo, Sicily, Italy
Cefalù, Palermo, Sicily, Italy
Chiusa Sclafani, Palermo, Sicily, Italy
Lascari, Palermo, Sicily, Italy
Palazzo Adriano, Palermo, Sicily, Italy
Palermo, Sicily, Italy
Rome, Lazio, Italy
Santa Flavia, Palermo, Sicily, Italy
Termini Imerese, Palermo, Sicily, Italy

冒頭、サルヴァトーレがベンツを走らせる夜の街

ローマ市内のこのあたり。
車は北に向かっています。

VittorioMonument.jpg

背景に見えるのはヴィットリオ エマヌエーレ2世記念堂 Monumento Nazionale a Vittorio Emanuele II

(写真はWikipedia英語版から。パブリックドメイン)

故郷の村

映画の中ではジャンカルド Giancaldo 。 架空の名前です。
ロケ地は主に、シチリア島の山間にあるパラッツォ・アドリアーノという町です。

Palazzo Adriano, Palermo, Sicily, Italy
http://www.comune.palazzoadriano.pa.it/

マップはこちら↓

  • Google Maps

800px_PiazzaumbertoIpalazzoad1.jpg

中心にあるのが、ウンベルト広場。
映画の中でもさんざん登場しています。

パラダイス座(Cinema Paradiso)は、外観はセット。
内部は広場に面している教会で撮影されています。

画像はWikipediaより(パブリックドメイン)。

学校

IMDbにあるこちら。

Il Castello
Castelbuono, Palermo, Sicily, Italy

海岸での野外上映

IMDbにあるこちら。

Cefalù, Palermo, Sicily, Italy

駅のホーム

村の名前と同じGiancaldo という駅名が出ていますが、実際の撮影はIMDbにあるこちら。

Lascari, Palermo, Sicily, Italy

ロケ地マップ

▼21/8/9 項目追加

資料

更新履歴

  • 2021/08/08 「ロケ地マップ」項目追加
  • 2008/11/11 新規アップ

References

References
1 パラダイス座で『素直な悪女』が上映されるエピソードがあります

コメント

  1. 山崎 修 より:

    居ながらシネマ様
    30年前以上前に、横浜本牧にできた映画館で9回その当時お付き合いしていた彼女とみました。その影響で大学卒業で飛行機代8万円、それ以外に5万円を握りしめて30日間イタリアへ2人で行きました。格安チケットでスイス経由で入り残念ながらシシリーには行けませんでした。フローレンスでそのほとんどを過ごして、一泊300円の民宿に泊まり過ごしました。この映画で、我々2人は沢山のものを得ました。残念ながら、彼女とは結婚できませんでしたが、ひょんなことで30年ぶりに再会できて、横浜本牧の公園でアマゾンプライムビデオで見ることができました。内容、監督の言いたいことも伝わるいい時間を過ごせました。コロナで移動の制限がありますが、開けたら一人でシシリーへ行こうかとロケ地特にGiancaldo駅を探していましたが、この紹介でいろいろわかりました。もう54歳ですが、バックパックを背負って、一人で行ってきます。ご紹介ありがとうございました。感謝いたします。
    山崎

  2. 居ながらシネマ より:

    山崎 修さん、コメントありがとうございます。
    とても良いエピソード聞かせてくださってうれしいです。
    一緒に繰り返し見たお相手と30年ぶりに再会し、良き時間を過ごされたとは、もうこれ自体映画の世界ですね。
    おふたりの大切な時間をおすそ分けいただいたようで、ほっこりさせていただきました 🙂
    野外でネット配信でご覧になったというのがまた今日的ですね。
    30年前の本牧とはきっとマイカルのことかと思いますが、たとえ劇場はなくなっても、映画はフィルムから形を変えてネット空間に流れ続け、不滅のものとなるのでしょうね。
    現地へいらっしゃるときはどうぞお気をつけて、たっぷり楽しんできてください。ありがとうございました!

  3. Rouwi より:

    残念ながら旅立ちのシーンが撮影された「ラスカリ駅」は近年新しく建て替えられたようです。https://www.youtube.com/watch?v=JjMU6RLg9UY
    私もコロナが明けたら確認してきます。

  4. 居ながらシネマ より:

    Rouwiさん、コメントありがとうございます。
    マップで確かめましたが、西側にピカピカの駅ができたかわりに、旧駅舎とプラットフォームはなくなってしまっていますね。
    Google Earthの時間スライダーでは、2017年5月~11月の間に解体されたようです。
    最後は、村人が集まって思い思いに解体を見守ったのでしょうか……

    駅舎だけではなく、複線化の大工事だったようで、沿線含めてだいぶ雰囲気が変わってきているのでしょうね。
    コロナが収まったら、現地までいらっしゃるとのこと、どうぞお気をつけて、楽しんできてください!
    (跡地にメモリアルとか残っていればいいですね)

  5. Bill McCreary より:

    あ、すみません。本日は、ロケ地情報や写真協力でなく、映画についての雑談ということでコメントいたしますことをお許しください。


    当時「この監督、いきなりこんな(できすぎの)映画を作ってしまってこのあとどーするんだろう」といった余計なお世話的評論がありましたが、その後のトルナトーレ監督作を観るとやっぱりこの映画がずば抜けていたようで、あながち余計なお世話ではなかったかもしれません。

    『海の上のピアニスト』を観まして、世上では評価が高いのかもしれませんが、私にはついていけませんでした(苦笑)。あまりに内容が非現実的すぎて。冒頭の楽器屋のシーンで、「そんな偶然あるもんか」「ラストでは、絶対トランペットを引き取るぞ」とか読めちゃいましたし(笑)、あんな船の中でどうやって生きていたんだよという根本的な疑問がぬぐえません。こういった話は、実話の映画化とかならともかく、この映画のような完全フィクションでは、「そんなことありっこない」という以上の感想は持てませんでした。私はもともとファンタジーは苦手なので、やっぱり駄目でした。

    『ニュー・シネマ・パラダイス』も、もちろん内容は不審な点多数ですが、そこは映画の迫力とその他のシーンの良さで押しきれていますが、『海の上~』は、いろいろな演出ほかがあざとすぎて、鑑賞が苦痛でした。そういう点では、『ローマの休日』みたいな映画も、あまり私の好みではありません。もっともこれは、のちのエリザベス女王が戦勝記念日の際にロンドンの街に紛れ込んだという話が元ネタの1つみたいですが。

    余談が過ぎましたが、やぱり『ニュー・シネマ・パラダイス』は、奇跡の映画なのでしょうね。これに匹敵するものをもう1度作れといわれたってできっこないし、トルナトーレ監督にとっては、この映画の栄光を追い求めるのが、その後の人生なのかもしれません。

  6. 居ながらシネマ より:

    Bill McCrearyさん、コメントありがとうございます。
    ついシャマランやマイケル・チミノといった名前まで浮かんでしまいました。あっと、ルルーシュ監督もそうかも(汗)
    まあそもそも監督になれるのがごくわずかな人たちで、2作3作と続けられるのはさらにわずか。
    一発大ヒット作があり、のれんを確立してその後も作品を送り続けているのであれば、これはもう誰にも文句を言わせない立派な業績かと思います。

    『海の上のピアニスト』は公開時にのこのこ見に行った記憶がありますが、微妙な心持ちになったような。いずれにせよほぼ海の上ということで、拙サイトで取り上げることはなさそうですが。
    トルナトーレ監督+音楽エンニオ・モリコーネはやはり『ニューシネマ』一択かも。
    テレビのバラエティとかであのテーマ曲が流れたりすると、映像無関係にそれだけでもう完全にパブロフの犬となります。

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