目次
作品メモ
ムービープラスにて鑑賞。
カンヌ映画祭関連作としての放映ですが、別にこの映画がカンヌで賞をとったとかいうわけではなく、映画祭が舞台(のひとつ)となっているからでしょう。
見始めるとなにげに面白く、連休中家に居ながら寝そべって見るにはぴったりの作品でした。
主なキャストは、Mr.ビーンがローワン・アトキンソン、ヒロインのサビーヌがエマ・ドゥ・コーヌ、気鋭の監督カーソン・クレイがウィレム・デフォー。
他にジャン・ロシュフォールも登場して楽しませてくれます。
突出して可笑しいのがウィレム・デフォーで、こういった役柄は他に見たことがなく大いに笑えました。
タイトル
“Mr. Bean’s Holiday”ですが、タチの”Monsieur Hulot’s Holiday” (『ぼくの伯父さんの休暇』)ぽいですよね。偶然でしょうか??
少し前に『ぼくの伯父さん』のエントリー書いたばかりなので、特にそう感じたのかも。
……と思っていたら、Wikipediaにしっかり書いてありました。
ビーンというキャラクターについて、アトキンソンは映画『ぼくの伯父さんの休暇』でジャック・タチが演じた「ユロ伯父さん」に多大な影響を受けたと語っている。無口で間抜け、寸足らずのズボンを穿いているなど「ユロ伯父さん」のキャラクターは事実ビーンと共通する部分が多い。
http://ja.wikipedia.org/wiki/Mr.ビーン#原点と影響
ロケ地
IMDbでは
Arc de Triomphe, Paris 8, Paris, France
Cannes Film Festival, Cannes, Alpes-Maritimes, France
Cavaillon, Vaucluse, France (as St. Caveu; “O Mio Babbino Caro” scene)
Gainsborough Studios, Islington, London, England, UK (studio)
Gare de Lyon, Paris 12, Paris, France
Gare du Nord, Paris 10, Paris, France
Le Viaduc de Millau, Aveyron, France (bridge scene)
Villefranche-sur-Mer, Alpes-Maritimes, France (first sighting of sea)
教会
冒頭、くじ引きの会場となったところ。
調査中。
この場面で音楽を流す係のリリーは、ローワン・アトキンソンの実の娘、リリー・アトキンソン。
パリ北駅
Gare du Nord, Paris 10, Paris, France
※13/5/12 追記
©2002 milou アルバム「パリの駅」から |
milouさんから画像を提供していただきました。
タクシーに乗ったところ(13/5/12追記)
コメント欄でmilouさんから情報寄せていただきました。
(いつもありがとうございます♪)
北駅のタクシー乗り場ではなく、南側に延びるこちらの通り。
Boulevard de Denain
©1977 milou アルバム「パリの駅」から |
※13/5/26 追記
milouさんから画像を提供していただきました。
撮影は1977年とのことです。
ラ・デファンスへの道(13/5/12追記)
こちらもコメント欄でmilouさんから情報寄せていただきました。 そのまま引用させていただきますと……
コンシエルジュリーが右手に見える Quai de la Megisserie のブキニスト前を東に
次はルーブルのピラミッド前を南に
©2002 milou アルバム「パリ」から |
画像もmilouさんに提供していただきました。
さらにエッフェル塔経由
ノートルダム
……最後にラ・デファンスと、確かにボッタクリ♪
ラ・デファンス La Défense
Mr.ビーンが呆然と見上げるのはいわゆる新凱旋門。
la Grande Arche
http://www.grandearche.com/
ここから一直線で戻る姿は、パリの歴史軸の体現でしょうか??
©milou アルバム「パリ近郊」から |
※12/6/11追記
milouさんから画像を提供していただきました。
(いつもありがとうございます♪)
©milou アルバム「パリ近郊」から |
©milou アルバム「パリ近郊」から |
よ~く見ると、正面に凱旋門が見えます。
©milou アルバム「パリ近郊」から |
ちょっとアップで。
リヨン駅
Gare de Lyon, Paris 12, Paris, France
※13/5/12追記
milouさんから画像を提供していただきました。
©2002 milou アルバム「パリの駅」から |
こちらは、ネクタイをはさんでしまう場面とほぼ同アングル。
©2002 milou アルバム「パリの駅」から |
こちらはリヨン駅の時刻表。
書き添えていただいた解説では「下から2番目に青列車があり Toulon, (カンヌを飛ばし)Nice,Menton Vintimille 行きと読める。
この時刻表ではカンヌ方面は他に見当たらない。」とのことです。
コメント欄もあわせてご覧ください。
レストラン
これはリヨン駅の中にあるこちらでしょう。
Le Train Bleu
http://www.le-train-bleu.com/
『ニキータ』でも登場しています。「青列車」の意。
ウェイターはジャン・ロシュフォール。
映画の後の方でもちょっとだけ顔を見せています。
※12/5/28追記
©milou アルバム「パリの駅」から |
milouさんに画像を提供していただきました。
©milou アルバム「パリの駅」から |
途中の駅
父親の乗った列車を待っていたところ。
St. CAYEU St.CAVEUという表示がありますが架空のもの。
(※13/5/12 駅名引用間違えていました。「V」が正解です。milouさんご指摘ありがとうございました♪)
撮影場所は、後の方で口パク大道芸を見せた街の駅だと思います。
Gare de Cavaillon
本当の駅名を出すとカンヌまでのルートの位置関係がおかしくなるので擬装したのかもしれません。
降ろされた駅
しゃれたデザインの駅は、IMDbのリストにはありませんがこちらだと思います。
※2013/05/12追記
同駅について、milouさんのコメントもどうぞご覧ください。
口パク芸
芸は身を助ける場面はこちらで撮影。
カヴァイヨン
Cavaillon, Vaucluse, France
ちょうどこちら↓の前です
http://www.panoramio.com/photo/19733040
曲はプッチーニの『ジャンニ・スキッキ』から、”O Mio Babbino Caro”。 → YouTube検索結果
※2013/5/13追記
SVが使えるようになっていました。milouさん情報ありがとうございます♪
撮影現場
ナルシスト監督カーソン・クレイのCM撮影現場。
IMDbにはありませんが、エンドクレジットの謝辞にあるこちらと思われます。
La Commune d’Oppede
具体的には、Oppède-le-Vieuxのこの広場。
この画像↓は、撮影現場が大変なことになった後Mr.ビーンが去っていく場面と同じアングルです。
- http://www.luberonweb.com/luberon/Oppede/
ミニ
彼女のクルマはMini 1000 (1978)。 → IMCDb
自分と同じクルマを見て興奮するMr.ビーンが可愛いです。
(IMCDbによれば、冒頭のMr.ビーンのミニは1979年式)
電話の相手
車中からかける総当たり電話の相手のひとりは、ジャン・ロシュフォール演じるウェイター。
場所はさすがにわかりません……
Photo from Wikimedia (public domain).
さすがにこの場面はVFXでしょう。
ミニが走る橋
ミヨー橋
Le Viaduc de Millau, Aveyron, France
This work is licensed under a Creative Commons Attribution 2.0 Generic License.
展望台
3人がクルマから降りて眺めを満喫するところ。
場所は地形から判断してニースのこちらです。
右の方を見て「カンヌだ」と言ってますが、距離はけっこうありそうです。
映画祭会場
やってきたのはカンヌ映画祭の会場、パレ・デ・フェスティバル・エ・デ・コングレ Palais des Festivals et des Congrès。
※12/6/9追記
こちらもmilouさんから画像を提供していただきました。
(いつもありがとうございます♪)
©2000 milou アルバム「フランス南部」から |
2000年のカンヌ映画祭、パレのレッドカーペット。
©2000 milou アルバム「フランス南部」から |
こちらは参考画像。
カンヌの高級ホテル(カールトン)までもがこういった感じ。
※車を停めた場所(13/5/12追記)
コメント欄とメールでmilouさんから情報寄せていただきました。
車を停めた裏口はこちら。
海岸
会場を出てからの場面は、会場の南側に広がる海岸が舞台。
浜辺に向かって横断するところはこの場所↓
フィナーレの浜辺はその東側のこの↓あたり。
歌はもちろんシャルル・トレネの「ラ・メール(海)」。 → YouTube検索結果
みんなで歌うこのラスト。
ウィレム・デフォーも楽しそうで、めでたしめでたし。
※2013/5/13追記
milouさんにこのあたりの浜辺の画像も提供していただきました。
©1986 milou アルバム「フランス南部」から |
撮影はどちらも86年7月上旬とのことです。
©1986 milou アルバム「フランス南部」から |
こちらは背景にCarlton Hotelの尖塔が見えます。
今まで取り上げた映画で言えば、『地下室のメロディ』で車を走らせるアラン・ドロンがビキニの美女を見たのがそこの前。
ロケ地マップ
南フランスが舞台の映画(※16/4/2追加)
資料
更新履歴
- 2016/04/02 「ロケ地マップ」に「南フランスが舞台の映画」追加
- 2014/04/27 milouさんの画像をPicasaウェブアルバムに切替。
コメント
北駅でタクシーに乗るが乗った場所は北駅のタクシー乗り場(旧駅の西側だが)ではなく近くのBoulevard de Denain 。画面右側にParfumerie Burdin があり左にはSun Râ Café が見える。SVはなく現在わずかに見える景色は映画と合わないが両方ともBoulevard de Denain なので間違いないだろう。タクシーが走り出したとき後ろに北駅が見えているが、北駅周辺は治安がいいとは言えないからかバックで警官が悪人(?)を捕まえている。
北駅からデファンスまでの名所は、まずコンシエルジュリーが右手に見える Quai de la Megisserie のブキニスト前を東に、次はルーブルのピラミッド前を南に、さらにエッフェル塔経由ノートルダム、着いたところがデファンスと、相当悪質なボッタクリ(?!)。
ちなみにデファンスからリヨン駅は12キロで徒歩2時間半らしいが確かにほぼ一直線で歩ける。
映画では12:05分のカンヌ行きに乗れず13:05分に乗る。時刻表を調べたが当然該当はないし、そんなに頻繁にもない。そもそもカンヌ行き(終点)はないようで多くはマルセイユ乗り換え、直通ならVENTIMIGLIA が終点。カンヌへのアクセスをフランス観光開発機構オフィシャルサイトで見ると、パリ・リヨン駅からTGV南東線でニースまで6時間30分。在来線乗り換えで35分とニースまで行って戻るという面倒さ。まあカンヌはニースに比べ見所も少なく映画祭のとき以外は観光客も少ないからだろう。なお電話番号の06 08 08 07 xx はカンヌではない、カンヌなら04で始まる。
アヴィニヨン駅で小銭をせびる場面だが現在以下のサイトで主要駅の構内を細かく見られるが
あの場所にベンチも公衆電話もない(通行の邪魔!)。撮影場所は4番線に向かう坂の前。
http://www.gares360.com/
アヴィニヨンからカンヌにバスで行くがバス停もアヴィニヨンではない。画面ではCavaillon だろうがバックに見えるSaint Ternon(?)Place du marche なども該当する場所が見つからない。
カンヌで車を駐めたのはPalais の南側。Palais からバスなどの上を渡るがバックに見えるのは北側にあるHotel Majestic なので位置が合わず建物はセットの可能性が高い。海岸に出たときのバックにはアパートメント・ホテルRelais De La Reine が見えている。(調べると映画祭期間中は当然満室だったが1泊10万以上はする)。ちなみにこのあたりの海岸はホテルなどのプライベート・ビーチも多くどこでも泳げるわけではない。
milouさん、詳細なチェックありがとうございます。
「ボッタクリ」ウケました。
カンヌの建物はやっぱりセットですか。
これちょうど3年前のエントリーですね。
今年も同じように連休中テレビで映画みてごろごろしてました。居ながらにも程があります。
たぶん本編はBlu-rayに焼いたはずだと思いますが、見つかったら照合して本文に反映させていただきます。
ありがとうございました。
新たな発見ではないが念のため。
まず途中の駅はCavaillon で正解でした。21:30分などに見えるバックの建物にある薄茶色のすだれのようなものが、うまい具合に記載のSVでも駅の向こうに見えています。
ただ設定の駅名がimdb では St.Caveu ブログではSt.Cayeu。確かにYにもVにも見えるがフランス語的にはCaveu(カヴー)のほうが一般的だしCavaillon をもじったならCaveu だろう。実は到着前に車内のアナウンスがあり正確には聞き取れないがNous arrivons a セン??と言っている。Saint(サン)はミレイユ・マチューのような南仏なまりではセンになるのでアナウンスも設定に合わせているようだ。
大道芸の場所もPanoramio の写真で正解だがブログにSVがないので探したが、なかなか見つけられなかった。写真に書かれているPassage Vidau もmapでヒットしないし、パサージュ右の花文字の立派なカフェ Le fin de la Siecle もヒットしたのはとんでもない郊外。
左の店Chip-Shop をCheap-Shopと勘違いし店名(恐らくそのつもりの命名だろうが)だと思わず調べなかったが、こちらでヒットし左右の店名もそのまま映画と変わっていなかった。
返信&更新遅くなってすみません。
やっとBD-R見つかりましたので、照合できました。
画像もありがとうございます。
おかげさまで、気楽に見て気楽に書いたページにしては、かなり濃密な内容になってきました~
今さらですが…
映画の最初にLondon、June と字幕が挿入されます。
6月?
そう、まさに現在カンヌ映画祭をやっていますが映画祭は5月です。
IMDBのGoofsにもなかったが、なぜわざわざ6月と出したのか??
6月ならカンヌ国際広告祭(Cannes Lions International Festival of Creativity)があるが
サビーヌの招待状にはCanne Film Festival と書かれている。
(ゲートNo.だけで座席欄は空欄ということは自由席??)
チケットにはGrand Theatre Lumiere とあり、いわゆるレッドカーペットのある
コンペ作品上映などのメイン会場で正解(?)。
いうまでもなく入場は招待客かパスホルダーでチケットを入手できた人のみで
映画のように潜り込むことはできない。
Goofs にはクレイの「Playback Time」にフランス語字幕がないのは間違いとはあった。
ちなみにCaveuの駅名表示は2枚とも線路に直角にしているが、断言は出来ないが
普通はどこの国でも線路に平行になっている。
意図は違うが『シャレード』でのSaint Jacques の表示も線路に直角だった。
milouさん、おはようございます。
今カンヌ映画祭開催中のようですね。Juneって単なるGoofなのでしょうか。
カンヌといえば以前送っていただいた例のお店の画像、遅れてすみませんが今日エントリー作りますのでもう少しお待ちください。といっても場所はわからないので画像だけのアップとなります~(笑)
例の映画(?)はまだ見直していないが楽しみに。
店の場所はすぐ分かると思ったが…
Carlton と Miramar の間、ラルフ・ローレンの隣…
milouさん、おかげさまで見つけることができました。
奥のアンティックショップの部分は大分変わってますが、現ラルフ・ローレンのあたりはほとんどそのままですね。
とりあえずエントリーアップしましたが、やる気が出てきたので他の部分もチェックしてみることにします。
どうもありがとうございました。
カンヌ映画祭の思い出
無関係な話で申し訳ないが、まさに現在開催中で今年は河瀬直美が審査員、コンペに日本映画が2本ノミネートや宝石盗難事件などで一般のTV番組でも取り上げることが多いので便乗して僕も??
今まで僕はカンヌ、ヴェネツィア、ロッテルダム、ロンドン、上海の国際映画祭に行った(もちろん東京も数年…)。
カンヌは三大国際映画祭とか言われ“芸術”の祭典だと思う人もいるだろうが他の国際映画祭と大きく性格が異なる。Wikiの概要にも記載されているがミラノのMIFED、サンタモニカのAFM(こちらも4万ほどの参加料を払って一度行った)と並ぶ三大マーケットで800社、数千人の商売人(?)が集まる。毎日30以上の会場(映画館ではない)で100本以上の上映があるが原則一般人は見ることができない。
映画祭の公式HPを見ると日本語もあり“カンヌ映画祭は映画関係者を対象とした祭典です。参加には登録が必要です。参加登録は申込者の職業によって異なります。”とある。つまり申請して審査に通りパスを貰った者と招待客だけに見る資格があるのだが、そのパスにも多くの種類があり出入りできる会場の基準が違う(ダニエル・シュミットのセミ・ドキュメンタリー『カンヌ映画通り』に詳しい)。商売の場所なので配給業者の資格なら(会社をでっち上げ??)比較的容易にパスが取得できる。
僕が行ったのは2000年だが、業者のパスを取得できるという甘い話に乗って(結局だめだった)2週間行く予定にしていた。ところが書いたように行っても映画を見ることができない。唯一、当時はあった監督週間のみ一般客も入れるので回数券を買い13本見た。当然ホテルに空きはなくバスで15分ほど離れたキャンプ場の宿泊施設(キャンピングカー)に泊まり毎日バスで通った。ところが途中で恒例の(?)ストライキがあり足がなくなったので仕方なく何度かヒッチハイクをするはめに。
そんなわけで不満だらけの映画祭だったが、それでも当然雰囲気だけは華やかでスターの野外インタビューなどもあり運が良ければ間近で見ることができる。僕が遭遇したのはジャン=クロード・ヴァンダム(向こうから握手してくれた)、ミシェル・ピッコリ(並んで『ルムンバの叫び』を見てサインも貰った)、ブライアン・デ・パルマぐらい。
ただ監督週間も1日3本を2回上映するパターンなので朝から3本見ると時間が余ってしまう。僕が外国に行くのは映画を見るためなのでロンドン、パリ、香港といった映画環境のいい街の一カ所滞在型で観光のための周遊は滅多にしないが、この年はレールパスを使っての周遊でフランス、スペイン、モロッコなどを回った後カンヌに入ったが映画を見ないと他にすることがないので毎日“カンヌ駅”から普通列車でモナコ、ニース、マントン、アンチーブ、サン・ラファエルなどを覗きに行き、予定を変更して南仏は1週間で切り上げラ・ロシェルに向かった。
milouさん、便乗大歓迎ですよ~。
毎度貴重なお話ありがとうございます。
わざわざ映画をみっちりご覧になるために海外へ足を運ばれるというのが凄いですが(自分だったら、スター追いかけて終わっている……)、泊まりがキャンピングカーというのがまた旅慣れた感じで良いですね。
下世話な話ですが、『男と女の詩』がらみでCarltonのお値段こわごわ見てみたらやっぱり高かったのである意味納得しましたが、映画祭の最中はこれがさらに値上がりするのでしょうかね~。それ以前に部屋なんてまずとれないのでしょうけど。