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『赤い風船』 Le ballon rouge (1956)

赤い風船/白い馬【デジタルニューマスター】2枚組スペシャル・エディション [DVD]

作品メモ

『白い馬』のアルベール・ラモリスの監督、脚本による小品。
パリの街角で繰り広げられる少年と赤い風船の不思議な交流を描きます。
主人公の少年を演じたのは、監督の息子パスカル・ラモリス。
途中で登場する風船を持った少女は、監督の娘サビーヌ・ラモリス。

撮影エドモン・セシャン、音楽モーリス・ルル。
カンヌ映画祭でパルム・ドール(短篇)、アカデミー賞で脚本賞を受賞。
英題”The Red Balloon”。

日本では2008年7月にリマスター版が劇場公開。
2009年5月にDVD登場。
先月(2010年5月)あたりからWOWOWで『白い馬』とともに何度か放映されたのを鑑賞。
ちゃんとした形で見たのは実はこれが初めてでした。

ロケ地

IMDbでは、

Paris, France

だけです。

公式サイトの他、veritaの特集「赤い風船を追いかけて」が参考になりました。

http://www.veritacafe.com/special/080618/vol0102.html

後はひたすら画面とにらめっこしてチェックしています。

オープニング

猫が名演技を見せるオープニング。
階段を上りきったところの見晴らしの良い場所。
この後も何度か登場します。
このカット、左側に見える建物は風船をとられてしまうパン屋さんですが、今はもうありません。

  • Google Maps(SV) ※15/10/23SV更新

 
 

階段

赤い風船を見つける階段やその周辺は今では公園となっています。

ベルヴィル公園 Parc de Belleville

撮影当時の名残はなさそうです。

バス停

背後の建物に”Rue de Ménilmontant”という道路表示。
またバス停の標識に “Pyrénées Ménilmontant”とあります。

というわけでこの2つの通りの交わるところです。
場所はこちら↓ 

  • Google Maps(SV)   ※14/7/20修正

カメラは北向き。
少年とバスは西へ走っていきます。
SVで見る限り、背景の建物は当時と同じと思われます。
なお、veritaの「赤い風船を追いかけて」にもバス停のマップが示されていますが、どうも場所が間違っているような気がします……

学校

傘を持ったおじさんと一緒に渡る橋。
背景に見えるのはポンヌフのようですので、その西側にあるこちらの橋から東向きに撮ったものと思われます。

Pont des Arts ポンデザール

アングル的にはこんな感じでしょうか。

http://commons.wikimedia.org/wiki/File:Ile-de-la-cite-4.jpg

汽車

少年のおうち

オープニングの場所から左(東)へ100mほど行ったところ。
おそらく一般のアパルトマンだと思いますのでマップでの特定は避けますが、今でもちゃんと建っていてSVでも確認できます。
毎度のことながら、ヨーロッパの街並みのロングライフぶりにびっくり。

バス停(2度目)

最初と同じところのもの。
北東側から撮影しています。

教会

Notre-Dame de la Croix ノートルダム・ド・ラ・クロワ

マップ↓

  • Google Maps(SV)

パン屋

風船をとられるところ。
“BOULANGERIE”という看板がかかっていて、道路標示は”RUE PIAT”。
階段を上がりきってすぐ右手にありますが、上で書いた通り建物そのものがもうなくなっています。
通りを挟んだ細長い建物にも”BOULANGERIE”の看板がありますが、こちらは現在も営業中。

ロケ地マップ

 
 

 

資料

更新履歴

  • 2015/10/23 「オープニング」SV更新 「ロケ地マップ」追加
  • 2014/07/19 「バス停」SV修正

コメント

  1. ほりやん より:

    この映画のVHSは「素晴らしい風船旅行」とニコイチで販売されていたもので、ダビングで復活した「赤い風船」を久しぶりに観ましたが、モノクロかいなと思うほどの褪せた色彩でした。ただ風船の色だけは不思議に鮮やかなので、「赤い」風船のみが主役のような感じになってしまっていて、これでは少年と美しいパリの街並みがかわいそうで、やっぱり高画質で観たいものだと思いました。

    ラモリス少年がポンデザールを渡るシーンは、映画の順番でいくと下校時と思われますが、(バスに乗れなくても走って行ける距離にある)学校が、自宅からそんなに遠いところにあるとは思えないので、下校時に見た汽車のシーンも橋のシーンも、映画の時間軸と関係なく挿入されたものなのか、それともラモリス君がときどき寄り道していた設定だったのでしょうか。

    「素晴らしい風船旅行」は、ラモリス少年が気球に乗って各地を旅するお話ですが、当時としては凄い空撮の作品なので、封切館で観たお客さんは素晴らしい映画旅行に大満足だったことでしょう。
    余談ですが、こっちのVHSテープは、ちぎれていたので、ネットの記事を参考にカセットの分解、テープの修復をヒーヒー言いながら何とかやり遂げました。

  2. 居ながらシネマ より:

    ほりやんさん、コメントありがとうございます。
    VHSテープの修復、やりましたやりました。最初ならともかく、途中で切れたものは、どうしても再生の際、回転ヘッドを通過する音が心臓によくなく、「無事のりきってくれ」と手に汗にぎりました。

    『素晴らしい風船旅行』いいですよね。またまた自分のサイトを検索してエントリー書いていないのを確認したところですが、ロケ地チェック的にも面白い映画ですし、いつか加えたいところですね。
    邦題がまた秀逸で、『赤い風船』を受けてのことでしょうけど、気球じゃなくて「風船旅行」、しかも原題にない「素晴らしい」も付けて、邦題だけでワクワクできます。
    おまけに繰り返し流れるテーマ曲がまた良くて、最初に見たのはん十年前かと思いますが、昔も今もこの曲を聴くと、ずんちゃっちゃのリズムにあわせて体が左右に揺れたりします。

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