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『原子怪獣現わる』 The Beast from 20,000 Fathoms (1953)

原子怪獣現わる [Blu-ray]

作品メモ

ひとつ前のエントリー『シン・ゴジラ』はゴジラシリーズ29本目。
続けて初代『ゴジラ』(1953)も取り上げたいところですが、おそらくロケ地については1カットも漏れなく解明されていると思いますので、今更という気がします。

というわけで、代わりにもしかすると初代『ゴジラ』のお役に立ったかもしれないこちらの映画をチェック。
北極圏での核実験により氷原が裂け、古代の巨大生物がよみがえるという設定で、海を南下した巨大生物はマンハッタンへ上陸、建物を破壊し、人々をパニックに陥れます。

原題のfathom(ファゾム)は長さの単位で、手を左右に伸ばした長さが由来。英米なら6フィートで、約1.8288メートル。
日本では尺貫法の「尋(ひろ)」に相当。

2万尋からやってきた巨大生物はレドサウルス(Rhedosaurus)という名で、もちろん架空の存在。
ストップモーションアニメーションで表現されていますが、言うまでもなく特撮の神様レイ・ハリーハウゼンの原点といえるお仕事です。

製作ハル・E・チェスターとジャック・ディーツ、監督ユージン・ルーリー(Eugène Lourié) W、撮影ジョン・L・ラッセル(ジャック・ラッセル名義)、音楽デイヴィッド・バトルフ。

出演は……
核実験に参加した物理学者トム・ネスビットにポール・クリスチャン。
古生物学の権威エルソン教授にセシル・ケラウェイ。
その助手リー・ハンターにポーラ・レイモンド。
他に、リー・ヴァン・クリーフの名前がありますが、最後の方で登場する射撃の名手でした。下の予告編で1分50秒あたりに出ています。

 
 
 

原作

ウは宇宙船のウ【新版】 (創元SF文庫) 原作はレイ・ブラッドベリの短編「霧笛」。
短編集『太陽の金色の林檎』や『ウは宇宙船のウ』に収録されています。

いかにもブラッドベリらしい詩情豊かな小説で、太古より生きながらえている恐竜が灯台の出す霧笛に呼び寄せられる様をじ~んとくるタッチで描いていますが、映画の方は似ても似つかぬ内容で、全くの別物と思って良いかも。
ちょっとネタばれになるかもしれませんが、灯台にしがみついて破壊してしまうところだけ、いただいている感じです。

知りませんでしたが、IMDbのTriviaによると、こんな↓いきさつだったようでして……

レイ・ブラッドベリが友人ハリーハウゼンに”Monster From the Sea”という台本のリライトを依頼され、読んでみると、怪物が灯台を破壊する場面が、”The Saturday Evening Post”に掲載した”The Beast from 20,000 Fathoms”と似ていることを発見。
翌日その小説の映画化権を買い取る旨の電報が届き、契約後映画は”The Beast from 20,000 Fathoms”と改題。
小説の方は出版された際に、”The Fog Horn”と改題された……

英語版Wikipediaの”The Fog Horn”Wでも同様の記述がありますが、「プロデューサーがブラッドベリの人気にあやかった」とぶっちゃけた表現になっています。
同じく英語版Wikipediaによると、ブラッドベリが「霧笛」のアイデアを得たのは、ロサンゼルスの海岸で廃墟となったジェットコースターを見た時、レールから恐竜の骨格を連想したからとのこと。

映画のラストはジェットコースターがらみとなっていますから、となると「恐竜と灯台」だけでなく、「恐竜とジェットコースター」もある意味原作とイメージを共有していることになります。
製作者が意図したことかどうかはわかりませんが……

ロケ地

IMDbでは、

Long Beach, California, USA
Pacific Ocean Park, Santa Monica, California, USA
Brooklyn Bridge, New York City, New York, USA
East River, New York City, New York, USA
Fulton Fishmarket, Fulton Street, Manhattan, New York City, New York, USA
Fulton Street, Manhattan, New York City, New York, USA
Los Angeles, California, USA
Motion Picture Center Studios, Hollywood, Los Angeles, California, USA (live-action interiors)
Nassau Street, Manhattan, New York City, New York, USA
Santa Monica, California, USA
Manhattan, New York City, New York, USA
New York City, New York, USA
Wall Street, Manhattan, New York City, New York, USA

例によって、IMDbのリストとウェブマップを頼りに画面とにらめっこでチェックしています。
間違えていたらごめんなさい。誤りのご指摘大歓迎です。

病院

0:16頃
カルテにはHARTLEY HOSPITALとあります。

暗くてよく見えませんが、摩天楼の位置関係からおそらくこちら↓

Bellevue Hospital CenterW

これまでのエントリーで言えば、『最高の恋人』でも登場していました。

エルスン教授の研究室

0:22
入り口周りが写ります。
気になるので調査中。

港町

0:34
調査中

上陸

ブルックリン橋の西側。

上陸したのはこのあたりの埠頭。

立ち話する2人の背景に見えるのは、こちら↓のビル。

パニックシーン

怪獣映画のお約束、ビルの谷間を逃げ惑う人々。
ホントにウォール街で撮影されているようです。

フェデラル・ホールW

地下鉄階段はその向かい

日曜日にでも撮影したのでしょうか??

遊園地

セリフでは「マンハッタンビーチに上陸」と言っているようです。
遊園地は設定ではコニー・アイランドでしょうか??

実際の撮影はカリフォルニア州のようです。

IMDbのリストにはサンタモニカにあったこちらの遊園地の名前があります。

Pacific Ocean ParkW

一方IMDbのTriviaには、ロングビーチにあったThe Long Beach Amusement Park の名前があります。

The “Coney Island Amusement Park” in the film is actually The Long Beach Amusement Park in Long Beach, California. The production was able to film at the park from 10 p.m. to 3 a.m.

Wikipediaの項目ではThe PikeWに相当。

1:14頃、ジェットコースターに近づく2人のショットで入り口が写りますが、こちら↓にアップされている画像と同じに見えます。

  • http://www.millikanalumni.com/Pike/Cyclone3.html

なので、撮影はこちらではないでしょうか。
コースターの名前はCyclone Racer。

現在も残る周囲の建物との位置関係から判定して、マップではだいたいこのあたり↓のはずですが、今ではまったく面影はありません。

これまでのエントリーで言えば、ここの目の前にできたヨットハーバーが、『ブラッド・ワーク』に登場しています。

資料

更新履歴

  • 2016/09/02 新規アップ

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