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『ミラクル・マイル』 Miracle Mile (1988)

Miracle Mile [VHS] [Import]

作品メモ

1つ前のエントリー『トロン:レガシー』を見ていて、音楽から『ミラクル・マイル』を思い出しました。
どこが似ているというわけでもないのですが、なんとなく連想してしまい……

B000026VEI

この映画を知ったのは90年代に買ったタンジェリン・ドリームのCD「ミラクル・マイル」から。
Youなんとかにいろいろ上がっていますので、ちょっと聴いてみてください。

なかなか良い感じでしょ?
お気に召したらぜひ正規にお買い求めかレンタルをどうぞ♪

このアルバムが同題映画のサントラだと知り本編の方に興味を持ちましたが、実際に見ることができたのはだいぶ後になってからでした。

タイトルの「ミラクル・マイル」は舞台となるロサンゼルス市内の地名。
ビバリーヒルズやウエストハリウッドに近い、良さげな場所です。

その地区のカフェでデートの待ち合わせをしていた若者が鳴り続ける近くの公衆電話をとったところ、受話器の向こうで興奮した男の声がもうすぐ核戦争が始まることを告げて、いきなり切れてしまいます。
最初はなにかの冗談と思っていた彼ですが、お店に居合わせた人たちと情報を集めているうちにどうやら軍事基地の人間から家族宛への間違い電話であることがわかり、電話の内容ががぜん信憑性を帯びてきます。
あわてて逃げ始めるお店の人たち。彼も恋人を助けるべく町へ飛び出します。
やがて核戦争の情報はメディアでも伝えられパニックに陥る市内。
果たして彼は恋人を見つけ出し安全な場所に脱出することができるでしょうか??
そんなお話です。

ジャンルとしては「最終戦争もの」や「終末もの」となるのでしょうけど、ディザスター映画ともまた違い、主人公を中心とした人々のドタバタがメイン。
主人公は無敵のヒーローとは対極ののんびりした青年。休みの時は博物館をぶらぶらしたり、デートの待ち合わせにはうっかり寝坊したりと、大人しく奥手のタイプ。
それが一大事に奮闘しようとするのですが、どうもギアがうまく入らない感じで行為と結果がちぐはぐ。あっちへウロウロこっちへウロウロしているうちに、時間だけがどんどん過ぎていきます。
視点が彼に限定されているため、ある意味リアル。いざそういう事態になったら案外こんな感じかもと思わせるような親近感すらあったりします。
ゆるいけどブラックでシニカルな終末ものという、なんとも不思議な味わいのある作品。
機会がありましたらぜひどうぞ。

主演ハリーは、やっぱりどうしてもグリーン先生(『E.R.』)と呼びたくなってしまうアンソニー・エドワーズ。
ヒロイン、ジュリーにメア・ウィニンガム。
巨大な携帯を持つ女性客に『新スタートレック』の”ターシャ”、デニーズ・クロスビー。この携帯はモトローラDynaTACW

監督・脚本スティーヴ・デ・ジャーナット(Steve De Jarnatt)。興行的には失敗で、これ以後劇場映画は撮っていません。
製作ジョン・デイリー、デレク・ギブソン。撮影テオ・ファン・デ・サンド。

日本では劇場公開後VHSが出ただけでDVDは未発売。
VHSのレンタルもあまりされていないようですので、今から日本語字幕付きを見るとなると中古VHSを探すか、衛星やケーブルでの放送に期待するしかないかもしれません。
アメリカではDVDが出ていて、私はこれで見ることができました(リージョンコード1、英語フランス語スペイン語字幕有り)。
例えば米Amazonではこちら。

http://www.amazon.com/dp/B00008R9KL/

画質はそこそこなのですが、最初に断りが出るようにテレビ向けにトリミングされていてスタンダードサイズ収録(オリジナルは1.85:1)。
ここはぜひ日本盤を出していただけたらと思うのでした。

 

 

ロケ地

IMDbでは、

Johnie’s Diner – 6101 Wilshire Blvd., Los Angeles, California, USA
La Brea Tar Pits, Hancock Park, Los Angeles, California, USA
Miracle Mile, Los Angeles, California, USA
Pan-Pacific Auditorium – 7600 W. Beverly Boulevard, Fairfax, Los Angeles, California, USA
Santa Monica Pier, Santa Monica, California, USA

実際の撮影も設定通りミラクル・マイルとその周辺。
世界の破滅が、非常に小さなエリアで描かれます。

黒い沼と博物館

ぼこぼこ泡だつちょっと不気味な黒い池。

La Brea Tar Pits, Hancock Park, Los Angeles, California, USA
http://www.tarpits.org/

博物館はGeorge C. Page Museum。

バスが通り過ぎる大きな建物

パン・パシフィック・オーディトリアム(Pan-Pacific Auditorium) W
7600 W. Beverly Boulevard, Fairfax, Los Angeles, California, USA

1935年竣工。1989年5月24日、火災により焼失。
ロケ地的には、『ザナドゥ』(1980)の会場。
場所は下記マンション群の北側。  

遊園地と桟橋

マンション群

台詞にもあるように、Park La BreaW

場所は博物館のすぐ北側。
最初の俯瞰ショットはこの位置で、カメラは東向き。

ダイナー

待ち合わせたところ。

Johnie’s Diner
6101 Wilshire Blvd., Los Angeles, California, USA

ダイナーと交差点

ヘリポートのあるビル

外観はダイナーからWilshire Boulevardを東に向かった5900 Wilshire – Variety Building
http://www.5900wilshire.net/

La Brea Tar Pitsのすぐそば。
屋上のヘリポートは別の場所で撮影したものでしょう。

資料

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