『ニッポン無責任時代』 (1962)

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作品メモ

東宝クレージー映画の第1作。
ゴールデンウィーク中、日本映画専門チャンネルで久々に鑑賞。
ひとつ前のエントリー『大人の見る繪本 生れてはみたけれど』(1932)の父親もサラリーマンの悲哀をしみじみ体現していましたが、同じサラリーマンといってもこちらはこれから高度成長まっしぐら、目の前に迫った時代のビッグウェーブがキャラクターや物語にはっきり影響をもたらしています。
でたらめだけどノラずにはいられなくなるストーリーと、惜しげもなく繰り出される名曲の数々に、あたかもマサラムービーを見ているかのような陶酔感を覚えてしまったのでした。

ロケ地

太平洋酒ビル

0:15頃等。
場所は外堀通りと永代通りが交わる呉服橋交差点の北西角で、当時の大和証券本社ビル。
現在はリノベートされてパソナグループ本部が入り、壁面から緑がにょきにょき生えています。

社長の車がやってくるショットは、外堀通り側でカメラは南向き。

首都高速から見たこんなSVがわかりやすいかもしれません。

当時の空撮はこういった感じ。

昭和22年のものと比べると、埋め立てられた外堀の上に建てられたことがわかります。

大和呉服橋ビルと呉服橋交差点 現在はこんな感じ。
リノベート前の画像も持っているはずなのですが、見つかったら追記します。

©2013 inagara

周囲のビルはあまり残っていないようですね。
永代通りをはさんだ向こう側(南側)に一部見える第一鉄鋼ビルは、空撮やSVでは確認できますがすでに取り壊されていて、現在地下をほじくりかえしている最中。
ここを含めて、八重洲周辺はこのところ建築ラッシュ。丸の内が一段落したら次は八重洲だと言わんばかりの勢いです。

ビルの向かい

0:15頃や0:21頃。
会社の前、社長秘書の背景に見える橋。
現存しますが、今と景色が違うのはその後上に首都高速が架かったため。

赤電話

0:15頃。
まん丸(団令子)が電話をかけているところ。
背景の駅舎に「えびす駅」という文字が見えます。
今のJR恵比寿駅前。

余談ですが……
線路の向こうにそびえているのは、下に恵比寿ストアが入っている駅前の大黒ビルに見えます。
この時代から建っているのですね~

屋上

0:30、0:44等。
正面や外観と同じく、大和証券本社ビル(当時)。
リノベートされていますが、特徴的な3本足のアンテナは今でも立っています。

周囲に見える建物も当時の都心の状況がうかがえて貴重かも。

公園

0:58頃。
孝作と洋子のデート。
日比谷公園。

線路沿いの坂

1:15。
恵比寿駅南側のこちら。

交差点

1:18。
クビになった平均が逆立ちで渡るところ。
数寄屋橋交差点の数寄屋橋阪急前を南側へ。

背景に日劇や朝日新聞社ビルが見えます。

結婚式場

「横浜プリンスホテル」とはっきり写ります。
お客が次々入っていったのは貴賓館(旧東伏見邦英伯爵別邸‎)。
ホテル閉館後もこの建物だけは残されていましたが、今はどうなっているのでしょう?
空撮画像をキャプチャーするなら今のうちかも。

資料

コメント

  1. 目玉おやじ より:

    映画「ニッポン無責任野郎」に出てくるもので、今は影も形もないために検討がつかないものがあります。それは大和証券本社の呉服橋交差点の角にある茶色いボックスです。ポリスボックスでもない。停留所でもない。ましてや宝くじ売り場でもない。いったいこれは何でしょうか。分かったらお教えください。

  2. 居ながらシネマ より:

    目玉おやじさん、いらっしゃいませ。
    ざっと見返してみましたが、ビルの前といいますか、交差点近くにある(上から見ると)多角形の四阿風の施設のことですね。
    ホントにこれ何でしょう??
    植木さんが前を通るショットでかなりのアップになりますが、周囲は上半分がガラス張りで窓の下辺部分が少し開くようになっていますね。
    今なら喫煙所といっても通じそうですが、当時なら……何かの待合室が詰め所か う~ん何でしょう??
    これは面白いので、もう少し調べてみます。

  3. 目玉おやじ より:

    居ながらシネマさん、よろしくお願いします。その後思いついた感想としては、当時、ここを都電が走っていたので、停留所。あるいは大和証券に車で来る富裕層のための運転手の控え所という感じでしょうか。ポイントはこの場所が公共の歩道上なのか、大和証券の敷地の一部なのかで違ってきますね。当時の上空からの写真をズームすると、どうも歩道というより大和の敷地っぽいです。

  4. 居ながらシネマ より:

    とりあえず手持ちの画像やネットを見てみましたが、あの交差点付近のちょうどいい画像は見つかりませんでした。
    でも目玉おやじさんの

    > ポイントはこの場所が公共の歩道上なのか、大和証券の敷地の一部なのかで違ってきますね ……どうも歩道というより大和の敷地っぽいです。

    は素晴らしい着眼点ですね。
    確かに上から見ると南東側の角がカーブを描いていて、その内側にあるように見えます。
    映画ではその前のビルに沿ってクルマが停まっているように見えますし、となるとこの施設は守衛所かあるいは駐車場係の人たちの詰め所ではないでしょうか。
    (そう思って見ると、そうとしか見えなくなるから不思議……)

    それからこのビル、1年ほど前にWikipediaに項目ができていました。

    https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%A4%A7%E5%92%8C%E5%91%89%E6%9C%8D%E6%A9%8B%E3%83%93%E3%83%AB

    この前は時折通りますが、周りの建物はほぼ建て替えられてしまっていて、映画とは別世界です。
    本文で「現在地下をほじくりかえしている最中」と書いたところは(旧鉄鋼ビル)、高層ビルがにょきっと生えて完成間近。先日のブラタモリでタモリさんが地下に入ってレポートしていました。

  5. 目玉おやじ より:

    居ながらシネマさん、有難うございます。そうですか・・。そうなりますと、これはやはり、当時を知るこの地域で働いていた退職サラリーマン氏か商店主かに聞くしかありませんね。少し時間をトライして、分かったら、報告させて頂きます。

  6. 居ながらシネマ より:

    目玉おやじさん、お力になれずすみません。
    目玉おやじさんの「富裕層のための運転手の控え所」というのも良いところ突いていそうですね。
    何か成果がありますように。
    機会がありましたら、またぜひ遊びにいらしてください。

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