作品メモ
少し前のエントリー『ギルバート・グレイプ』同様、ラッセ・ハルストレム監督でジョニー・デップ出演作です。
今回はヒロイン中心の物語で、主役と言うよりは脇役に近いポジションですが、DVDなどのビジュアルではど~んと主役級で扱われています。
因習に縛られた小さな村を舞台に、謎めいた母娘と不思議なチョコレートをめぐるファンタスティックでハートウォーミングな寓話。
ヒロイン、ヴィアンヌにジュリエット・ビノシュ、娘アヌークにヴィクトワール・ティヴィソル。
レノ伯爵にアルフレッド・モリーナ。
他に村人役で、ジュディ・デンチ、キャリー=アン・モス、レナ・オリン、レスリー・キャロン等々なかなか豪華なキャスティングです。
レナ・オリンはジュリエット・ビノシュと『存在の耐えられない軽さ』以来の共演。
フランスの村という設定のアメリカ映画……ということで、村人たちはフランス語訛りの英語を喋っている様子。
ジョニー・デップは村に流れてやってきたロマ的集団のひとり。
彼はアイルランド訛り(らしい)です。
原作は、ジョアン・ハリスの”Chocolat”。
脚本はロバート・ネルソン・ジェイコブス。
撮影はロジャー・プラット、音楽レイチェル・ポートマン。
ロケ地
IMDbでは
Beynac, Dordogne, France
Flavigny-sur-Ozerain, Côte-d’Or, France
Fonthill Lake, Fonthill Bishop, Salisbury, Wiltshire, England, UK
(river scenes)
Salisbury, Wiltshire, England, UK
Shepperton Studios, Shepperton, Surrey, England, UK (studio)
Thionville, Moselle, France
と、英仏で撮影されています。
ざっと、外観はフランス、内部の撮影はイギリスのスタジオだったようで、このあたりはDVDの監督とプロデューサー3人によるオーディオ・コメンタリーが参考になりました。
村
冒頭の空撮、CGかミニチュアにも見える可愛らしい村ですが、実在のもの(川は合成)。
パリの南東200km、コート=ドール県にあるこちらです。
Flavigny-sur-Ozerain, Côte-d’Or, France
- Wikipedia(英語) Flavigny-sur-Ozerain
- Wikipedia(フランス語) Flavigny-sur-Ozerain
- Google Maps
- Live Search Maps
- WikiMapia
教会は村の中央にあるこちら。
Église Saint-Genest de Flavigny-sur-Ozerain
- Wikipedia(フランス語) Église Saint-Genest de Flavigny-sur-Ozerain
- http://www.panoramio.com/photo/13815925
画像はWikimedia Commonsから(パブリックドメイン)。
教会前の銅像はレノ伯爵の先祖という設定で、もちろんセット。
内部の場面もここで撮影されたようです。
教会内のエキストラは地元の人たち。
雪は作り物(撮影は5月から7月)。
画像はWikimedia Commonsから(パブリックドメイン)。
チョコレートのお店は教会の向かいにあるという設定ですが、普通の民家をそれっぽくリフォームしたものです。
村(川縁からみたショット)
上記の村からはるか離れた、フランス南部ドルドーニュ県にあるこちらの村です。
Beynac-et-Cazenac
Dordogne, France
画像はWikimedia Commonsから。
Arthur: Manfred Heyde
Licensed under the Creative Commons Attribution ShareAlike 3.0
中央に、赤いマントの母娘が登っていく坂が見えます。
右の画像はそのアップ。
画像はWikimedia Commonsから。
Arthur: Manfred Heyde
Licensed under the Creative Commons Attribution ShareAlike 3.0
ジュディ・デンチの家
外観はフランスロケ(Flavigny-sur-Ozerain)、内部はイギリスのスタジオ撮影で、ジュディ・デンチはフランスへは行かず、イギリスでのみ参加しています。
伯爵の住まい
外観はフランスにある城。
デスクの上にある伯爵夫人のモノクロ写真は、フランス人助監督だそうです。
神父さんのプレスリー
使う長さによって使用料が変わってくるだけでなく、振りをマネするとそれも追加料金がかかるのだとか。
桟橋
ジョニーたちの船がやってくる桟橋はイギリスのこちらで撮影。
Fonthill Lake, Fonthill Bishop, Salisbury, Wiltshire, England, UK
湖を川に見たてています。
その前、母娘が駆けてきてくぐり抜ける石造りのアーチは、Flavigny-sur-Ozerain村にあるものを模して作ったセット。
物語半ばでようやく登場したジョニー・デップ。
ギターは彼自身が弾いているとのこと。
ラストの空撮
カメラがぐんぐん引いていくショットで、一瞬教会前の広場を横切るのは製作のブロンクィスト。
ミニチュアではなく実写であることを示したかったのだとか。
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