作品メモ
ひとつ前のエントリー『最高の恋人』に出ていたウィリアム・ハートが、数年後に主役を演じたロマンティックな物語。やはりニューヨークが舞台です。
彼が演じるのは著名な精神分析医ヘンリー・ハリストン。その腕を頼って多くの人々がやってきますが、先生自身も疲れてしまっている状態で、ある日突然パリの新聞にNYの部屋と交換しないかと広告を出します。
それに飛びついたパリ在住のベアトリス・ソニエにジュリエット・ビノシュ。ヘンリーと入れ替わりに、ニューヨークへウキウキ旅立ちます。
ヘンリーの住まいは思っていた以上にゴージャスで、ベアトリスは大満足。
でもその部屋へは先生が留守中にも関わらず患者たちが次々やってきて、カウチに腰を降ろし、あるいは寝そべって悩みを語りはじめます。
最初はビックリしていたソニエですが、話をきいているだけで患者は満足して次回の予約も入れてくれたりして、いつのまにか大繁盛。
彼女のポジティブなパワーのおかげか、ヘンリーが置いていった元気が無い大型犬もすっかり立ち直ります。
そこへパリのアパルトマンに嫌気が差したヘンリーがUターン。分析医として勝手に患者と接している彼女に呆然とするものの、なぜか惹かれるものを感じ、自分がヘンリーであることを隠してセラピーを受けるのでした……
……といった物語。
アメリカとヨーロッパで見知らぬ者同士が住まいを交換という趣向は、『ホリデイ』の先駆け。
いろいろ疲れてしまったアメリカ人がフランス人と接することで半歩前進という展開は、『グリーン・カード』のノリ。
素人がセラピストとして活躍してしまうあたりがさらなるツッコミどころとなっているかもしれませんが、そのへんにめくじら立てる人は最初からロマコメは見ないでしょう。
悩めるエリートと、少女のような愛くるしい女性、とそれぞれイメージ通りのハマリ役で、2人を見ているだけで楽しめますが、影の主役はやはりあのワンちゃん。
個人的には猫派ですが、世の中犬派が大勢いるのもうなずける可愛らしさでした。
あんな大型犬欲しいな~
出演は他にヘンリーの友人デニス役でCSIのブラス警部役でおなじみポール・ギルフォイルが登場。
監督シャンタル・アケルマン、撮影ディートリッヒ・ローマン。
製作は映画サイトの資料ではフランス、ベルギー、ドイツ。
タイトルは、こんな風にフランス語と英語が上下に重なり、となりにNew Yorkが大きく書かれていました。
Un Divan à
A Couch in New York
といいますか、実物ご覧ください。
ロケ地
IMDbでは、
Babelsberg, Potsdam, Brandenburg, Germany (interiors)
Brooklyn, New York City, New York, USA
New York City, New York, USA
Paris, France
例によって、IMDbのリストとウェブマップを頼りに画面とにらめっこでチェックしています。
間違えていたらごめんなさい。誤りのご指摘大歓迎です。
『最高の恋人』同様にDVDが出ていなくて今となっては見る機会にめぐまれず……と書きかけて、2012年に出ていることに気づきました。
知らなかった……でも表紙のような場面ありましたっけ??
今回は昔入手した中古VHSでのチェックとなります。
画質がぼそぼそなので、細かいところは粘らずにスルーしています。
ヘンリーの住まい
ソニエがやってきたゴージャスなマンション。
あくまで建物の前の通りという意味で示しますと、タクシーが停まったのは5番街のこのあたり。
ヘンリーがほうほうのていで戻ってきた時に住所を言いますが、そことは少しずれています。
室内はスタジオセット。
ソニエの住まい
さすがにわかりません。
パリの場面は短いですね。
アンと歩く街
0:15
タイムズ・スクエア
夜の橋
0:45頃
ブルックリン橋W
デニスの住まい
ヘンリーが戻ってきた時にタクシーで「フラットブッシュ近く」と言っていますが、場所は調査中。
池
セントラルパークですが、ワンちゃんが入ってしまった時のロングショットは、こういったアングルでしょうか?
資料
更新履歴
- 2015/07/28 新規アップ
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