フドイナザーロフ監督の秀作
あのロープウェイはまだ健在?
作品メモ
『少年、機関車に乗る』で注目されたタジキスタンのバフティヤル・フドイナザーロフ監督の2作目。
前作と同じスタッフで作り上げています。
舞台は内戦下のタジキスタン。
父親の博打の借金のカタになりかけた娘と、彼女に恋した青年のお話です。
娘はモスクワの大学を出ているらしく、進歩的な考え方。
青年は純朴で不器用なロープウェイの操縦士。
対照的な2人の関係を軸に、青年が動かすロープウェイのようにさまざまな人生が交錯し、ぐるぐる巡る様が描かれます。
……などと書くと、重く暗く、腕組みしながら見なくてはならないマジメな内容を想像するかもしれませんが、実際に見た印象はまったく別のもの。
確かに川には死体が流れ、砲弾の音が響き、大人たちは博打にうつつを抜かすといった日本では考えられない状況ですが、人々は実に生き生きとして魅力的。
その等身大の喜怒哀楽はハリウッド映画の登場人物よりむしろ親近感があるかもしれません。
一風変わった原題の「コシュ・バ・コシュ」(英字表記は Kosh ba kosh)ですが、プログラムの監督インタビューによると、
タジク語の俗語です。ゲームをしたときの勝ち負けなしという意味です。
とのこと。
劇中の賭け事にひっかけていると思いますが、映画の内容をぴったり表していて、うまいタイトルだと思います。
フドイナザーロフ監督はその後不思議なテイストの『ルナ・パパ』と、東京国際映画祭で上映された『スーツ』、それに日本ではビデオスルーの『タンカー・アタック』というアクション映画を手がけていますが、個人的には5本の中でこの『コシュ・バ・コシュ』がいちばんの好みです。
劇場公開時は見過ごしましたが、地方のUHF局で『機関車』に続けて放送されたときに初めて見て、とても気に入りました。
今から見るとなると、DVDは出ていませんし、VHSのレンタルはありますが大きなショップに行かないと見つけられないかもしれません。
http://store.tsutaya.co.jp/item/rental_dvd/051618152.html
ロケ地
IMDbでは記載がまったくありませんが、舞台となっているのはタジキスタンの首都ドゥシャンベ(Душанбе)です。
ロープウェイ
Google Earthで市内の高低差のあるところを探していたら見つけることができました。
上の乗り場はこれです。
- Google Maps ↓
下の乗り場はここ。
全体は、
写真はこちら↓
- http://www.panoramio.com/photo/3340356
- http://www.panoramio.com/photo/1262857
- http://wikimapia.org/7770486/ru/Душанбинская-канатная-дорога-Нижняя-станция
噴水のある広場
ラスト、彼女の乗った車をぐるぐる追いかける場面。
Ayni Opera and Ballet Theaterの前にあります。
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