目次
作品メモ
英題は “Band of Outsiders”
オディール(Odile)にアンナ・カリーナ、フランツ(Franz)にサミー・フレー、アルチュール(Arthur)にクロード・ブラッスール。
監督ジャン・リュック・ゴダール。
音楽ミシェル・ルグラン。
“POUR LA DERNIÈRE FOIS(?) A L’ÉCRAN LA MUSIQUE DE MICHEL LEGRAND”「ミシェル・ルグラン最後の(?)映画音楽」とかクレジットされていますが、もちろん最後ではありません。
結構いい音楽だと思うのですが、サントラは出ていなさそう。
日本では2001年にようやく劇場公開。
DVDも出ましたが、プレミア状態。
来年2月にDVD再発売&ブルーレイが出るみたいです。
お役に立つ
ルーブル美術館内ピンポンダッシュ(嘘)は『ドリーマーズ』で再現。
よい子は決してマネしてはいけません。
ダンス
マネしようとすると結構こんがらがります。
Café! Dance scene from Bande à Part (1964) from Pio Rasch-Halvorsen on Vimeo.
クルマ
1955 Simca Week-End
その他登場するクルマについては例によってIMCDbをどうぞ。
ロケ地
IMDbでは、
Chateau d’Eau, Porte des Lilas, Le Métro, Paris, France
Joinville-le-pont, Val-de-Marne, France
Musée du Louvre, Paris 1, Paris, France (museum)
Paris, France
Port de Lilas, Le Métro, Paris, France (metro station)
Saint Michel, Paris 5, Paris, France
Vincennes, Val-de-Marne, France
VHSのぼそぼそ画像でチェックしたので、あまり見つかりませんでした。
OP・最初に渡る橋
調査中。
OP・橋を渡って左折するところ
橋は Pont de CharentonW 。
左折するのはその南東側。
曲がったときに一瞬写る背景の建物は現存。
当時はその建物と川の間の道をクルマが走れたことになります。
並木道
川を渡ったあと「あとは道なりまっすぐ」みたいなことを言いますが、そのまま川沿いを Av. du Marechal Fochから Av.Joffreにかけて進んでいます。
たとえばフランツが「彼女だ」と身を乗り出すのは、このあたり。
背景の建物は半世紀近く経っても健在。
クルマを停めたところ
クルマを停めたのはAv.Joffreのこのあたり。
例の川べりの叔母の家などもしっかり現存しています。
おそらくIMDbのリストにある Joinville-le-pont, Val-de-Marne, Franceが叔母の家とその周辺の撮影場所を意味しているのでしょう。
個人宅でしょうからマップでの特定は避けますが、実際に行かれるとしても住人の方たちのプライバシーにはくれぐれもご配慮を。
塔のある広場(12/12/30追記)
コメント欄でmilouさんから情報寄せていただきました(いつもありがとうございます♪)。
上記川沿いの道の直後、「10分後~」のところで写る塔のある広場は、バスチーユ広場。
塔や上の像の向きから見てR.de la Roquette あるいは R.de la Charenton (新オペラ座の北)ぐらいから見たもの。
©1977 milou アルバム「パリ」から |
milouさんに画像も提供していただきました。
撮影は1977年とのことです。
映画とほぼ同じアングルで時代も近いとあって、映画の雰囲気と重なる貴重な一枚となっていますね。
©1981 milou アルバム「パリ」から |
こちらは1981年撮影。
©2006 milou アルバム「パリ」から |
こちらは2006年撮影。
街角
オディールが自転車で左折したところ。
調査中。
※2012/12/30追記
こちらもコメント欄でmilouさんから情報寄せていただきました。
この交差点を左折してRue du Faubourg St.Antoineに入っていきます。
ルイの英語教室
場所は調査中。
英語で”駅はどこですか”と話せることより、”トマス・ハーディ”の綴りを知るほうが大切。
“シェイクスピア”の綴りも
参考までに、正解は”Thomas Hardy”と”Shakespeare”。
tou bi or
not tou bi
contre votre
poitrine,
it iz ze question
※2012/12/30追記
こちらもコメント欄でmilouさんから情報寄せていただきました。
教室に向かう路地は、上記オディールが左折した交差点のすぐ西側、Rue du Faubourg St.Antoine沿い。
ただし教室そのものがこの路地にあるかどうかは不明。
©milou アルバム「パリ」から |
こちらの画像はやはりmilouさんご提供によるもの。
教室があるとおぼしきあたりのすぐ近く、Rue du Faubourg St.AntoineとRue de Charonneの角。
ダンス
0:39頃。
場所不明。
地下鉄駅に降りるところ
0:53頃。
夜の街角、道路を横切って地下鉄駅に降りていくカット。
その前にセリフで「クリシー広場まで歩いた」とあるので場所がわかりました。
クリシー広場Wの東側、このあたり。
駅はPlace de ClichyW。
右の画像の中央に地下鉄の入り口階段。
横断したのはその左側。
背景に見えるWのお店はおそらくこちら。
Brasserie Wepler
http://www.wepler.com/
その右側は映画館でしょうか。
地下鉄駅
IMDbのリストにあるこちらかもしれませんが、未確認。
Port de Lilas, Le Métro, Paris, France (metro station)
※2012/12/30追記
こちらもコメント欄でmilouさんから詳細に情報寄せていただいています。
駅はサン・ミッシェル駅とのことですが、現在とはだいぶ趣が違っていますね。
その他詳しくはぜひコメント欄をご覧ください。
詩(唄)
“J’entends j’entends Louis Aragon”によるGoogle検索
ルーブル
1:07頃。
アメリカ人の記録は9分45秒だとか。3人は2秒更新した模様。
グランドギャラリーやサモトラケのニケが見えるカットはわかりやすいですが、最初のカットの場所がすぐにはわからなかったのでチェックしてみました。
3人が通り過ぎた後カメラが捉えるのは、ダヴィッドの「ホラティウス兄弟の誓い」W。
ルーブル美術館のサイトで作品を検索してみると↓
というわけで、ドゥノン翼(Dunon)2階にあるRoom 75、フランス新古典派の部屋。
作品のレイアウトは変わっていますが、部屋はこちらで正解のように見えます。
繰り返しますが、よい子は決してマネしてはいけません(警備員さんオロオロしてるし)。
ロケ地マップ
資料
更新履歴
- 2014/11/28 「ロケ地マップ」追加
- 2014/04/22 milouさんの画像をpicasaウェブアルバムに切替
コメント
伯母の家のあたりは記載の場所で間違いないでしょうが Joinville-le-Pont ではなく4キロほど西の Charenton-le Pont ですよね。しかし台詞ではJoinville と言い、こちらの中ノ島や橋も似ていますね。
さてその(台詞で)10分後バスチーユ広場を通ります。塔や上の像の向きから見てR.de la Roquette あるいは R.de la Charenton (新オペラ座の北)ぐらいから見たもの。
次のメトロの入口が見える交差点はバスチーユからR.du Faub.Saint-Antoine を東に行った次の駅Ledru-Rollin で現Le Generale D’Optiqueのある北東角が映画ではPillot という店で建物はまったく変わっていない。オディールは真面目に二段左折して向かいの角のMonoprixの前を通るが建物は変わっているが現在もMonoprix である。
そしてその数軒先、自転車で入っていく建物の右隣に97という数字が見えるので英語学校のあるビルは95番地になり現在の風景とは違うがSVで見るとStraurz(?)という家具のアトリエの看板があり路地も見えている(このあたりは家具職人が集中する地域)。ただし教室のバックに文字の書いてある立派なバルコニーがあり後ろにビル群が見える。映画でも路地の奥の様子は明確でないが現航空写真で見ると路地の奥では該当しそうにない。バルコニーは恐らくは大通りに面しているはずなので常識的にはあり得ないが中庭を通って右手のビルの裏口から入るとすれば教室はAv.Ledru Rollin に面しているかもしれず似たバルコニーはある。
ちなみに1974年に初めてのパリで1ヶ月滞在した1つ星のホテルがR.de la Roquetteの1つ北の R.Sedaine に今もあるHotel de l’europe でバスチーユあたりもよく歩き回ったが現在のオシャレ(?)な雰囲気とはまったく違った
地下鉄はPlace Clichy から乗ったという設定だが実際に乗ったのはサン・ミッシェル駅。
列車が入ってくるとき2等の列車の窓から見える駅名、あるいは走り出したとき右のホームの出口表示にPl.Saint Michel SNCF と見えている。
次の駅で走り出したときDirection Porte D’Orleans と見えるので4号線を逆方向の北行きでCite 駅になる。なおアップで駅名が映るLiberte は8号線で無関係の遊び。
学校は65分ぐらいにフランツが路地を出て画面左に歩くとき特徴ある89番地のCour de la Maison Brulee の3つのアーチでも確認できる。
そのすぐ後の橋はナレーションでも言うがQuai de Conti の学士院右端からPont des Arts とルーブルを見たもの。
トンネル(?)のあと見える橋は『輪舞』の最初にもあったPont de Carousel を反対の東側から見たもの。
ルーブルの後の橋はパンした右にメトロが走るAusterlitz 高架橋が映るからセーヌ南西のQuai d’Austerlitz から左隣の Pont d’Austerlitzを見たもの。
最後の鳥瞰の橋は冒頭でも見えたPont de Maison-Affort。
milouさん、コメントと画像のご提供またまたありがとうございます。
やっと時間ができたので、追記させていただきました。
おかげさまで交差点や駅など、モヤモヤっとしていたところもスッキリ解明できました♪
こうしてみるとIMDbのデータは結構不正確と言いますか、不明瞭なところがあって、やはり実際に確かめてみないといけませんね。
忘れないうちのメモとして、
あのダンスはMadison というらしいが、最近見た『ウィークエンドはパリで』ではTV画面で映画を引用し、あとで主人公も踊ります。2年前に見た台湾映画『星空』でも同じダンスを踊っていました
またまた余談だが、地下鉄サン・ミッシェル駅にSNCF(旧国鉄)方面の表示があるが現在SNCFの駅はない(ただし1979年に開通したRERのC線を管理するのは今もSNCF)。ではなぜSNCFの表示があったかといえば現在美術館になっているオルセー駅始発のパリ・オルレアン鉄道の駅があったから。フランス語圏の国で** au depart(出発)とか** de la gare(駅)という名前のカフェやホテルが無数に存在するが、それは近くに国鉄駅があるから 。 というわけで国鉄駅がないサン・ミッシェル広場に今も存在する Cafe au Depart が『勝手にしやがれ』にも登場していたわけです。
ちょうど現在、ゴダールの追悼上映の催しがされていまして、この映画も上映されています。
http://jlgfilmfes.jp/
その関係でこの映画のWikipediaを読んでいましたら、新潮文庫から原作が発売されたとのこと。
https://www.amazon.co.jp/dp/4102402713
訳者が昨年発売された『気狂いピエロ』と同じ方ですね。けっこう売れたのかもしれません。あるいはゴダールが亡くなったための可能性もありそうです。
『気狂いピエロ』を読んだ際は、思ったより原作と共通していると思ったので、これも読んでみます。
Bill McCrearyさん、コメントありがとうございます。
原作翻訳されたのですね。これはぜひ読んでみたいと思います(Kindle版がないと、なかなか手を出しづらいんですよね……)。
昨年監督が亡くなったときでしたか、CSのザ・シネマで何本かまとめて放送してくれて、この『はなればなれに』もきれいな画質で録画できました。
まだBD-Rに焼いていないのでリビングで見る他無く、せっかく大きな画面なのだからと、家族が寝静まった頃、例のダンスのシーンを再生して一緒に踊ったりしました(キレなどまったくなく、ほぼ死霊の盆踊り状態)