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『祭りの準備』 (1975)

祭りの準備 [DVD]

作品メモ

昨年(2014年)7月にアップした『旅の重さ』の記事は、その後いろいろな方から情報をよせていただき、おかげさまでとても充実したページとなっています。つい最近も資料を送ってくださった方がいて更新させていただきました。
ふだんマニアックな記事ばかり書いているサイトとしてはたいへん有り難いことと思っていますが、なにぶん個人が作成しているサイトですので、うっかりサーバーの契約更新を忘れるとあっというまにサイト全体が消えてしまうおそれもあります(最近スレスレでセーフという事態がありました……)。お気に召したページはぜひお手元に保存してお楽しみください。

さてこちらは、同じく高知県が舞台の70年代の映画。
信用金庫に勤めながらシナリオ作家を夢見る青年とその周辺の人々を描きます。
脚本は中村市(現四万十市)出身の中島丈博さんで、おそらく多分に自伝的な内容。
監督黒木和雄、撮影鈴木達夫、音楽松村禎三。

75年11月8日公開とのことで、『旅の重さ』の3年後。
ただし時代設定は昭和30年代初頭と、ぐっと遡ります。

昔名画座で何度か見ましたが、お客さんがよく入り、ウケも良かったように記憶しています。
もしかすると観客は竹下景子さん目当てだったのかもしれませんが(汗)、それはともかく個人的にもATG作品の中ではムズかしく考えることもなく素直に楽しめた一本でした。
いろんなことに悶々とする江藤潤さんはハマリ役。
その他の登場人物も濃いめの魅力がたっぷりでしたが、なんといっても原田芳雄さんが最高でした。

ロケ地

クレジットには現地協力として、中村市(現在の四万十市)の名前が並んでいます。
ラストの場面も描いていますので、ネタばれにはご注意ください。

バス乗り場

0:01
「祭りの準備」とタイトルが出るショット。
下田行きのボンネットバスがやってきます。
バス停の標記は、HD放送版ですとかろうじて「竹島」と読めるような。
下田も竹島も地元の地名のようですが、実際のバス停ではなく昭和30年代を演出する小道具のように思えます。

ご参考までに現在の竹島バス停は↓

70年代はこういった↓ところで、映画に描かれた場所とは全然雰囲気が違います。

船着き場

※17/9/11項目追加

コメント欄で高岡タケシさんから情報を寄せていただきました(2017年9月7日 17:14付)。
タイトルバックの他何度か登場する船着き場(0:05絵沢萠子さんが話しかけてくる場面、0:22喧嘩、1:10赤ん坊を追いかける浜村純さんとぶつかる場面等)は、こちら↓

後述「雨のバス停」に向かってトシちゃんが走ってくる道の一本隣(海側)。

渡し船

0:08
涼子の乗った船とすれ違うところ。
とても印象的に撮られていますが、場所はおそらく四万十川のこのあたり。

現在は背後に四万十大橋が架かっていて、少し違った景色となっています。

映画館

最初の方と後半に登場
『錆びたナイフ』や『南国土佐を後にして』を絶讃上映中で、これにより昭和30年代前半のお話とわかります。
中村日活とありますので、中村市にあった日活と思われますが、場所等は不明。

※17/9/9追記
コメント欄で高岡タケシさんから情報を寄せていただきました( 2017年9月6日18:18、2017年9月8日 11:40)。
末広劇場ではないかとのことです。
「ツバキビルの東隣で現在岡島ビルと言うテナントビルになってます」とのことで、こちらでしょうか。

繁華街

※17/9/5項目追加

コメント欄で高岡タケシさんから情報を寄せていただきました(2017年9月4日16:17付)。
0:14頃、3人が繰り出した繁華街は、「栄町と言う繁華街で左手に映るコーヒールンバ 現在もあります」とのことです。
こちら↓ですね。

雨のバス停

0:34頃。
下田とありますが、小道具かどうか不明。

ご参考までに、現在の下田バス停はこちら↓

70年代はこちら↓

※17/9/7追記
コメント欄で高岡タケシさんから「現在 高知県交通 横浜バス停」との情報をいただきました(2017年9月7日17:14付)。
こちら↓ですね。

としちゃんは雨の中ここに出てくる道を走ってきます。
たとえばバス停に出る直前のショットはこういった感じ↓

おかげさまでスッキリしました。どうもありがとうございます!

一升瓶を持ったトシちゃん

※17/9/10項目追加

0:57
一升瓶を持ったトシちゃんに後ろから抱きつかれるところ。
右手が神社のように見えますが、おそらくこちら。

住吉神社

東側の道で、カメラ南向き。

夜の電信柱

※17/9/10項目追加

1:01
トシちゃんといったん別れた楯男が抱きついてリバースしたところ。
コメント欄で高岡タケシさんから「四万十川大橋通り3丁目交差点を北に入った料亭吾妻さんの前の電柱」との情報をいただきました( 2017年9月8日11:40付) スナックが並ぶ路地から出たところなので、これでしょうか??

タマミの授乳

※17/9/12項目追加

コメント欄で、高岡タケシさんから情報を寄せていただきました(2017年9月12日11:40付)。

1:09頃タマミが授乳していたのは、下田地区の光明寺の境内。
「銀杏の大木はまだあります」とのことです。
どうもありがとうございました♪

交差点

1:32
車にはねられそうになるところ。
旧中村市(現四万十市)のこちらの交差点で、カメラ南向き。

海岸沿いの道

1:50
ボンネットバスが行く道。
印象的なショットですが、調査中。

※17/9/5追記
コメント欄で高岡タケシさんから「現 黒潮町の海岸沿いですね。」との情報をいただきました(2017年9月4日16:17付)。
そのあたりをマップでチェックしたところ、おそらくここでは?という場所が見つかりました。
大きく曲がるバスを俯瞰で捉えたのは、岩場や行く手の岬から見て、このあたり↓と思われます。

1:50

この映画で一番気になるのはやはりラストの駅。
ホームがいくつかあり、比較的大きな駅とわかります。
逆光ですぐ背後に山がありますので地理的には探しやすく、似たような条件にある大きめの駅を近隣の鉄道をひたすら辿って見つけました。

当時は国鉄、現在はJR四国および土佐くろしお鉄道のこちら。

窪川駅W

いったん駅名がわかってから改めて映画をチェックすると、としちゃんが楯男を待合室の入口脇に連れていき「銭貸しや」と言ったところに掲示板がありますが、そこの案内をよく見ると「窪川駅長」の名前が入っていました。
また後ほどホームで見送る名場面でも、駅名標示がちらりと写っています。
というわけで同駅で完全に確定。

楯男が入っていったのは、現JR四国の待合室。現存しているものと同じかは不明。

楯男の背後に見えるバス乗り場の建物は、もうありません。

としちゃんがお金を頑として受け取らなかったのは南側を出たこのあたりのはずですが、建物でふさがれていてもはや跡形もありません。

としちゃんがしがみついたあの柵は、おそらくホームとの間にあったものと思われますが、水飲み場とともに姿を消しています。残念。

ホームに切り替わったショット、背広のことを話すとしちゃんの背後にアーチ状の橋が小さく見えますが、駅の北側にあるこちら。

ホームは2番線でしょうか。
こちらの画像は映画とほぼ同じアングル。
拡大すると背景に小さくアーチ橋が見えています。

列車が進むと、駅の全容が見えてきます。
ホームをつなぐ連絡橋は今でも同じ。

としちゃんがバンザイを繰り返していたのは、2-3番線ホームの先端のこのあたり。
映画ではなだらかに降りられるようになっていますが、現在はすっぱり段差ができていて柵もついています。

最後に前述の橋をくぐったところで、走り去る列車の一人称ショットが終わります。
映画史に残るといっても良い素晴らしいシーン。
大好きだった原田芳雄さんが亡くなられたとき、思い出したのはやはりこの映画のこの場面でした。

ロケ地マップ

※17/9/10追加

 
 
 
四万十市を中心に(※17/9/23追記)

 

資料

更新履歴

  • 2022/06/15 各マップ情報更新
  • 2017/09/23 「ロケ地マップ」追加
  • 2017/09/12 「タマミの授乳」項目追加
  • 2017/09/11 「船着き場」項目追加
  • 2017/09/10 「一升瓶を持ったトシちゃん」「夜の電信柱」項目追加。「ロケ地マップ」追加。
  • 2017/09/09 「映画館」追記。各「地理院地図 GSI Maps」を空撮画像が現れるように更新。画像のリンクをPicasaウェブアルバムからGoogleアルバムアーカイブへ変更
  • 2017/09/07 「バス停」追記 「雨のバス停」に項目名変更
  • 2017/09/05 「繁華街」項目追加 「海岸沿いの道」追記
  • 2015/04/12 新規アップ

コメント

  1. 赤松 幸吉 より:

    この映画は四国・高知でロケされたものの中でも秀逸な作品です。露骨でおおらかなセックス描写が笑わせます。特に浜村純やハナ肇のエピソードなど。

    名ラストシーンの駅はどこかなと常々気になっていましたが、窪川駅だったのですね。
    掲示板に「窪川駅長」が書かれていると知り、ラスト6分間がyou tubeにアップされているので確かめてみましたが、私の画面では「お知らせ」内の文字はぼやけて判別できませんでした。

    こうなれば映画館も是非知りたいですね。

  2. 居ながらシネマ より:

    赤松さん、コメントありがとうございます。今回久々に見返しましたが、この映画脇役がコテコテな感じで良いですよね。(やはり出演者のメモ書き入れた方がわかりやすいかもしれませんね……)

    今回何年か前のHD放送を録画したのがありましたので、細かい文字も確認することができました。こういう作業はやはり高解像度に限ります。

    それからこちらの↓四万十市の広報誌によると、中村日活というのはそもそも無く、日活系は中劇という劇場だったようですが、それも1973年に解体、ということでそれでもないようです。

    http://www.city.shimanto.lg.jp/gyosei/pdf/h25/kouhou03.pdf

  3. 祭俵太 より:

    こちらに国鉄時代の窪川駅の様子が。
    http://youtu.be/C2E3xHEoDF0

  4. 居ながらシネマ より:

    コメントありがとうございます。
    これは素晴らしい、まさに映画に登場した駅ですね。
    一番最初に写るのが、2人が待合室から出て行って話をしていたところで、左へパンしたところが、としおが入ってくる入口ですね。
    こうして見ると駅舎は現在と構造が同じで、建て替えではないように見えます。
    ホームの雰囲気も同じで、思わず映画のビデオと並べて再生してしまいました。
    良い動画ご紹介いただきありがとうございました!

  5. 高岡タケシ より:

    四万十市在住の48歳です。
    下田ロケのとんでもない映画があると聞き先日観ました。
    幼少の頃見たことのある風景に懐かしさを感じました。
    トシちゃん きくおさん と もう一人が女郎屋に行くシーン 歩いているのは栄町と言う繁華街で左手に映るコーヒールンバ 現在もあります。
    ラストの窪川駅 、すぐにわかりました。
    原田さんのバンザイ 涙が出そうになりました。
    男らしいですよね。
    中村から窪川までのバスのシーン
    現 黒潮町の海岸沿いですね。
    今度探しに行って来ます。

  6. 居ながらシネマ より:

    高岡タケシさん、コメントありがとうございます。
    お~、さすが地元の方には、すぐにおわかりになる場所があれこれ登場していたのですね。今夜にでもチェックし直して、本文に反映させていただきます。
    そういえば中村という地名は、猛暑のニュースで良く目にしますが、そのたびにこの映画を思い出しています。

  7. 居ながらシネマ より:

    「繁華街」と「海岸沿いの道」を追記しました。どうもありがとうございます 🙂
    次は『旅の重さ』とあわせて、ロケ地マップを作ろうかと考えています。

  8. 高岡タケシ より:

    映画館ですが、末広劇場ではないかと思います。
    主に東映であったと思います。
    もう一軒 太陽館 【アップされたストリートヴューの真後ろ】がありましたが 主に東宝 大映でした。
    太陽館は先日解体されました。
    解体工事中、日活のポスターが見えていましたが
    建物が違う様な気がします。
    末広劇場の画像 探して見ますね。

  9. 高岡タケシ より:

    バス停ですが、現在の下田バス停を道なりに進み左手 現下田漁協の少し手前です。
    現在 高知県交通 横浜バス停となっていました。
    その後ろには数年前までは氷屋の建物があったそうです。
    空き地横の道は原田芳雄が雨の中走った道です。
    空き地横の住宅二軒と半切妻屋根の倉庫は現存してます。
    原田さんが走った道のもう一本海側の道は 炭を運ぶシーンやケンカのシーンなどで出ますね。
    この辺りでは下田漁協の横の船溜りなども出ます。

  10. 居ながらシネマ より:

    高岡タケシさん、バス停を追記させていただきました。
    周辺は今ではだいぶ整備されて景色が変わっているようですが、バス停にまで抜けていく道は、確かにSVでも確認できますね。
    おかげさまで、スッキリできました。ありがとうございます♪

    あっと思ったのは、実はタイトルバックで「現地協力」がクレジットされているショットで写るお店がどこなのか判明していたのですが、SVで見る限り今は営業していらっしゃらない様子でしたので、掲載は控えていました。
    原田さんが走ってくる道は、まさにこのお店の前の通りで、もう少し粘っていれば、バス停も判明していたかも……とちょっと悔しがってしまいました 🙂

    映画館情報もありがとうございます。
    うまく画像が見つかって確認できると良いのですが、あまりご無理なさらない程度に……でもまた何かわかりましたら情報お待ちしています。

  11. 高岡タケシ より:

    SVで確認できるシーンがありました。
    泥棒に行ったトシちゃんを待っていて、リョウちゃんに出くわすシーンですが、四万十川大橋通り3丁目交差点を北に入った料亭吾妻さんの前の電柱です。
    最低!と言ったリョウちゃんの後ろに、ツバキビルの外壁に仕込まれた間接照明が映っています。
    調査中の末広劇場ですがツバキビルの東隣で現在岡島ビルと言うテナントビルになってます。

  12. 居ながらシネマ より:

    高岡タケシさん、またまたありがとうございます。
    すごい、今度は電信柱までチェック♪
    まだ粘ればいろいろ判明するかもしれませんね。

    ロケ地マップも作ってみました。後ほど『旅の重さ』も追加してみます。
    いつも思いますが、マイマップなので、直接ストリートビューが使えないのはちょっと不便ですね。

  13. 高岡タケシ より:

    キャストの福谷強さん。
    タイトルバックの商店の店主だそうです。

  14. 居ながらシネマ より:

    そうだったのですか。これまた面白い情報ありがとうございます♪
    どの場面に出演されていたのでしょうね。
    他にキャストで気になるのは、ミス中村の方。
    あとはリアルに地元の人を演じた「出演協力・中村市の人々」の皆さんも、とても良い雰囲気を出していましたね。

    久々に本編見返しましたが、やはり面白いですね、この映画 🙂

  15. 高岡タケシ より:

    福谷さんが若いしA役 下馬ニ五七さんが若いしB役なので 住吉神社の後のシーンで お前らも客にしちゃるけん 存分に呑め と言われた中の一人でしょうか?
    福谷強で検索すると四万十いまむかし という新聞記事があります。
    もう一つ タマミが授乳するシーンですが 下田地区の光明寺の境内です。
    銀杏の大木はまだあります。

  16. 居ながらシネマ より:

    高岡タケシさん、ありがとうございます。
    なるほど、その前のスイカ食べる場面でも阿藤海さんと一緒にいたお二人ですね。
    ふだんサイトの記事を書くにあたってあまり人名では検索しないのですが、今回は失礼ながらお名前で検索してしまいました。
    ご紹介の新聞記事、Google先生の1ページ目に出てきました。
    これはどんぴしゃりの内容ですね。
    いろいろ興味深いことが綴られていますが、特に商店はまだ営業していらっしゃるようで、上の方のコメントでいい加減なことを書いてしまいました……すみません……

    濃厚なご当地映画であるものの、映画の中身を思えば微妙なところもあるのかな~と昔から思っていましたが、そのあたりも新聞記事で触れられていたのは良かったかも。
    今となっては地元の皆さんにとって、思い出深い良き映画となっていれば……と思いました。

    いや~、それにしても、久々に何度か本編を見返しましたが、ホントに「とんでもない映画」かもしれませんね。
    当時名画座で見ていて、一番お客さんにウケていたのは、江藤潤さんを押しのけて浜村純さんがガバーっときたところでしょうか(滝汗)。

  17. Watson より:

    DVDで十数年ぶりに見ましたので、こちらにもお邪魔します。

    ほぼ2時間の作品ですが、あっと言う間に感じました。
    「祭りの準備」を初めて観たのがどこの映画館かは忘れましたが、1975年キネマ旬報ベストテンの第2位だったこともあり、度々名画座で上映され、何度か通いました。

    映画館のシーンで使われている「錆びたナイフ」は昭和33年3月公開。「南国土佐を後にして」は昭和34年8月公開。高知ですから、少し遅れての上映だったかもしれませんが、その頃の話、ですね。
    泥臭さの強い映画ですが、当時は日本中、どこでもあんな感じだったかもしれません。

    原田芳雄さんは「八月の濡れた砂」(1971年)の神父役、「赤い鳥逃げた?」(1972年)のアナーキーな役柄が印象的でした。
    この映画では、兄弟そろって地元のワルの役ですね。
    妹のタマミを演じた桂木梨江さん。自分より年上だとずっと思っていましたが、今日初めて同い年だと知りました。
    本作で数々の賞を得て、翌’76年、五木寛之原作のNHK銀河テレビ小説「凍河」で主演(脚本は本作と同じ中島丈博。映画は五十嵐淳子・斉藤耕一監督)。このドラマも毎晩見ていました。当時、高橋洋子・桃井かおりと共に好きな女優でした。

    涼子を演じた竹下景子が、ヌードになったことも本作品の話題だったかと。週刊誌が取り上げ、それが観客動員につながったことは、御指摘の通り否めないと思います。当時、彼女のことは良く知らなかったのですが、確かに透明感がある美人ですね。
    涼子が参加していた歌声運動(都会では歌声喫茶でしょうか)は、確か「キューポラのある町」にも、同様のシーンがあったように思います。多くの人が、生活に汲々としていた時代。歌声運動を通じ世の中を変えようという考え方、今は通じないでしょう。当時、「歌ってマルクス、踊ってレーニン」という意味不明のキャッチコピー迄あったそうです。こういう運動に参加することが「前衛的」と捉えられた時代でした。

    楯男がビートルに跳ねられそうになるシーン。グーグルマップの写真そのままですね。
    当時、ビートルは高級外車だったと思います。

    作品中に何度か映る、流木に翻る赤い布切れと鳥籠のメジロ。楯男の意志・行動をシンボライズしたものでしょうか。

    ラストの駅のシーン。
    ホームを走る原田芳雄の後ろにチラっと見える駅名の表示板、スロー再生で見ると間違いなく「くぼかわ」と書かれています。
    背景の鉄道敷地と道路を仕切る鉄製フェンスが残念。
    当時なら多分、木の杭に有刺鉄線だったでしょう。
    昭和30年代後半まで、近所を走る山手線の線路沿いの柵がそうでした。

    最初に見てから何十年も経ちましたが、改めていい映画だなと思いました。

  18. 居ながらシネマ より:

    Watsonさん、コメントありがとうございます。
    個人的にはこの映画やはり原田芳雄さんがツボですね。70年代大車輪の活躍でしたが、特にこの映画あたりは持ち味出し切っていて印象深いです。とか言いながら、記憶が『正午なり』あたりとごっちゃになったりもしているのですが。
    きっと鬱屈した若者と対照的に位置する突き抜けたキャラが、原田さんにぴったりだったのかと思います。
    最後、ロケットのように主人公を外の世界へどーんと押し出していく原田さん、やはりかっこいいですね 🙂

    それから、この映画の設定年代なら、確かに有刺鉄線ですね。昔は平気であちこち使われていましたが、あれは危ないんですよね。子供の頃自転車で突っ込んでしまってケガしたことがありました。

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