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『正午なり』 (1978)

正午なり

作品メモ

ひとつ前のエントリー『祭りの準備』は、主役の若者がいろいろなことに悶々とするATG映画でしたが、こちらも悶々具合では負けず劣らずのATG映画。
やはり原田芳雄さんが存在感たっぷりに登場しています。

夏の流れ・正午(まひる)なり (講談社文庫)

丸山健二さん原作で、「しょうごなり」ではなく「まひるなり」と読みます。 (「夏の流れ」のタイトル久々に見たらまた読みたくなってきました……)

脚本は漫画家として知られる福地泡介さん。脚本作品はこれ1本でしょうか?

これはほぼリアルタイムで鑑賞しましたが、演出といい演技といい、観ている方もいろんな意味でかなり悶々とさせられました。
ただ結城しのぶさんはとてもおきれいで雰囲気もあり、それだけで十分満足できたような。
『天使の欲望』(1979)あたりもう一度見たいのですが、難しいでしょうかね……
原田芳雄さんはもちろん最高(特にとある扮装)。

ロケ地

クレジットには、協力長野県大町市とあります。

木崎湖W

タイトルバックの桟橋は、南側の湖畔にあるキャンプ場。
たとえば「金田賢一」のクレジットは、こういった横からのアングル↓

中ほどで欽ちゃんや絵沢萠子さんがいた氷屋さんも、このキャンプ場でしょうか(未確認)

後半、友人のカップル(手塚理美さん等)とボートに乗るところもやはり木崎湖のこちら。

冒頭の駅や途中バスでやってくるところは、はっきりとは写りませんが、おそらく現JR東日本の信濃大町駅Wと思われます(未確認)。

※15/5/12追記
コメント欄で通りすがりさんから情報寄せていただきました。
駅はやはり信濃大町駅とのことです。
どうもありがとうございました♪

踏切

帰郷した主人公が渡る踏切。
韓国映画『グリーンフィッシュ』を連想します。
その後母親がいる実家に帰り、ごろりと横になるところまでも似ていますが、まあ「帰郷した青年」となるとどうしても似通った描写になるのでしょうね。

背景の山並みとしてはこのあたりなのですが(カメラ北向き)、1977年9月17日の空撮画像では、まだこの踏切(とそれを通る東西に延びた道路)が見当たりません。

もう少し北側の、現在は立体交差になり踏切がなくなったこちらかもしれません。

事故の橋

とある事故で流れが止まってしまった橋。
川は高瀬川。

電器店

おそらく信濃大町駅から北へ延びる商店街かと思いますが、このあたりでしょうか?? (カメラ南向き)

夜の通り

スナックがあるという設定の通りは、信濃大町駅近くのこちら。

檻の前

あけみと出会ったところ。
そばにある木造建築の前で団体さんが記念写真を撮っています。

撮影地周辺では、大町山岳博物館の付属園がいちばん雰囲気近そうです。

同博物館のサイトで沿革をチェックしたところ、2代目の博物館が映画に登場したものと同じように見えます(現在の建物は82年にオープンした3代目)。なのでおそらくここで正解。

※15/5/12追記
コメント欄で通りすがりさんから情報寄せていただきました。
当時の山岳博物館で正解とのことです。
イヌワシまで覚えていらっしゃるとのことで、懐かしくご覧になったことと思います。
貴重な情報ありがとうございました!

ダム

この映画で一番気になるのが、金田賢一さんが泳いでいたところ(後の方で原田芳雄さんも登場)。
おそらく高瀬川かその支流かと思われますが、調査中。

※15/5/12追記
コメント欄で通りすがりさんから情報寄せていただきました。
河原の場面も含めて、鹿島川ではないかとのことです。
基本的なことがわかっていないのでマップで確認させていただきますと、ここ↓の合流ポイントで、北からやってきているのが鹿島川、西にのびているのが高瀬川(さらにその2kmほど上流で北から合流しているのが籠川)ですね。

鹿島川をマップでチェックしてみましたが、小さいダムがいくつもあるようで、さすがに空撮だけでは特定は難しそうでした。
今の季節、そのあたりで渓流釣りをしている方がついでに足を伸ばして調べていただけると嬉しいのですが(オイ)

お祭り

※15/5/12項目追加

おそらくこちら。

若一王子神社 W

資料

更新履歴

  • 2022/06/14 各マップ情報更新
  • 2015/05/12 「お祭り」項目追加。「駅」「檻の前」「ダム」追記。
  • 2015/04/12 新規アップ

コメント

  1. 通りすがり より:

    先ほど日本映画専門チャンネルでこの映画を見てここへたどり着きました!
    自分の出身が大町市なので、ストーリーそっちのけで当時の大町に見入ってしまいました…。
    しかし凄い探索力ですね!
    映画に登場した駅は信濃大町駅ですし、電器店もその商店街にありました。
    団体さんが記念撮影していたのも、間違いなく当時の山岳博物館です!付属園のイヌワシもよく覚えています。
    残念ながら踏み切りの場所は私もよく分かりませんでした。
    最後に挙げてらっしゃるダムは高瀬川の上流です。
    大町温泉郷の中心地から、子供の足でも行けたのでそう上ではないと思います。何せ30年以上前の記憶なので、ハッキリした位置まで分かりませんし、今もあるのかどうか不明なのですが…。子供の頃よく遊んだことを思い出しました。
    こちらのサイトのおかげで、より鮮明に思い出に浸ることができました!ありがとうございます。
    長文失礼しました!

  2. 通りすがり より:

    すいません!
    先ほど高瀬川上流と書いてしまいましたが、上流の鹿島川です!
    作中の河原での他のシーンも、おそらく鹿島川だと思われます。

  3. 居ながらシネマ より:

    通りすがりさん、コメントありがとうございます。
    ご出身とのことで、きっと映画をとても懐かしくご覧になったことでしょうね。
    そういった方に拙記事を見ていただいて、とても嬉しいです。チェックもありがとうございました。
    ダムも特定は難しいかもしれませんが、教えていただいたあたりをマップで見てみます。

    特に昔の映画で自分が以前知っている場所が出てくると、本編そっちのけで懐かしく背景や周辺の街並みを思わず見入ってしまいますよね。映画のそういう楽しみ方も十分ありかなと思っています。

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