作品メモ
『人類SOS!』に続いて『ブラインドネス』がらみをもう一本。
五感が失われる奇病が蔓延する中、それぞれ訳ありの男女が出会い愛をはぐくんでいく様子を描きます。
彩度を落としたようなクールな色調や、スタイリッシュな雰囲気までも『ブラインドネス』を連想させますが、こういう撮り方、流行ってるのでしょうか。
違いと言えば、『ブラインドネス』ではいきなり視覚が失われたのに対し、こちらはまず嗅覚から始まり、味覚、聴覚……と徐々に進んでいくところ。
五感がひとつずつ失われていくという設定は、科学考証はもちろんSF考証的にももう説明を付けるのは難しく、とにかくそういう奇病なのだと納得するほかありません。
世界からひとつずつ大切なものが失われていくという不思議な感覚は、筒井康隆さんの『残像に口紅を』を思い起こさせます。
《「あ」が使えなくなると、「愛」も「あなた」も消えてしまった 》あの世界に比べると、この映画で描かれるのは、恋人同士が五感を少しずつ削がれながら、逆に最も深いところで「愛」と「あなた」を確かめ合っていく、そんな姿です。
出演は……
シェフのマイケルにユアン・マクレガー。
マイケルの勤務先のすぐそばに住む感染学者スーザンにエヴァ・グリーン。
『ドリーマーズ』の彼女は後半ほとんど衣装代がいらなくなる役でしたが、今回は危機に立ち向かう感染学者と言うことでそんなことにはならないだろう、……と思っていたらやっぱりなっちゃいました(汗)。
研究している時間より、ユアンといちゃいちゃしている方が長いような。
それでR15指定(WOWOWでの表示)。う~む。
まあもともと科学者にはあまり見えませんし、これはこれでOKでしょうか。
ただ2人とも好きな俳優さんなので、ごく普通のラブストーリーでもぜひまた共演するところを見てみたい気がしました。
監督デヴィッド・マッケンジー、撮影ジャイルズ・ナットジェンズ、音楽マックス・リヒター。
ロケ地
IMDbでは、これだけ。
Glasgow, Strathclyde, Scotland, UK
同じイギリス映画ではありますが、『人類SOS!』と違ってグラスゴーが舞台です。
当サイトでは『Dearフランキー』以来2本目の作品。
エンドクレジットを見ると、海外の場面はインド、ケニヤなどで撮影されているようです。
OPの橋
グラスゴー中央駅の南側、クライド川に架かるGeorge the Fifth Bridgeの北側。
干潟
おそらくクライド川河口付近。
背景の地形から見て、このあたり。
『Dearフランキー』でも登場していたような。
裏返しの”EMPIRE”
厨房の出入口やスーザンの部屋が面している中庭。
裏返しの”EMPIRE”の袖看板が架かっているのが特徴的で、これのおかげで場所がわかりました。
あくまでこの袖看板の位置と言うことで示しますと……
- Google Maps(SV)
- Bing Maps(概観図・南向き)
- Wikimapia
- http://www.panoramio.com/photo/81955337
EMPIREの建物の1階部分が書店という設定で、その向かいが厨房の出入口という設定。
スーザンの部屋は南側の建物の2階。
バスが停まった交差点
運転手が泣き始めるところ。
あ、SVでも二階建てバスが写ってますね♪
自転車で走る川縁の道
橋の下
ロケ地マップ
※16/7/15追加
資料
更新履歴
- 2016/07/15 「ロケ地マップ」追加
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