『美しき冒険旅行』 Walkabout (1971)

WALKABOUT 美しき冒険旅行 [DVD]

作品メモ

『記憶のはばたき』『ジャンボ・墜落/ザ・サバイバー』と見てきましたが、オーストラリアで撮影された映画をもう一本。
『ジャンボ墜落/サバイバー』で、ミステリアスな女性を演じていたジェニー・アガター。
オーストラリアで撮影された彼女の映画と言ったら、やはりこれでしょう。

邦題はラモリス監督の『素晴らしい風船旅行』とごっちゃになりますが、原題は”Walkabout”。
映画冒頭で説明書きが出るように、アボリジニの少年が16歳になったときにひとりで野に出て何ヶ月もの間生き抜くという通過儀礼のこと。 →  Wikipedia(英語) Walkabout

とある出来事によってオーストラリアの荒野に取り残された幼い白人姉弟が、サバイバルを続けているうちに「ウォークアバウト」中のアボリジニの少年と出会い、3人で生活を続けるという、ある種ロードムービーの趣きもある映画です。

姉がジェニー・アガター(Jenny Agutter)。14歳という設定のようですが、IMDbによれば1952年12月20日生まれ、ということで撮影時はともかく、映画公開時には18歳にはなっていました。
まあこういうのはいろいろ微妙な側面もあるのかもしれませんが、少なくとも『2300年未来への旅』のあんまり意味のない着替えシーンや水浴シーンと比べれば、別次元の表現であったと思います。芸歴の長い女優さんですが、やはりこの映画は初期の代表作となっていることでしょう。

弟がリュシアン・ジョン(Lucien John)。こちらは6歳という設定。この名前は聞き慣れなくて、実際映画出演はこれ1本ですが、その後リュック・ローグという名前でプロデューサー業に携わっています。つまり、ニコラス・ローグの息子ですね。

アボリジニの少年がデヴィッド・ガルピリル。これが映画デビュー作。その後も俳優活動を続けていて、たとえば同じように幼い子がオーストラリアの荒野を歩き続ける『裸足の1500マイル』にも出演しています。

この3人がほとんど出ずっぱりで、クレジットでもトップ。
3人とも映画界でずっと活躍しているのがうれしいですね。

Walkabout―美しき冒険旅行 原作はジェームズ・ヴァンス・マーシャル。
むか~し私が読んだことがあるのは、確か角川文庫で、カバーに映画のスチルが使われていました。実際に映画を見たのはだいぶ後だったと思います。
その後2004年のリバイバル公開時に『Walkabout 美しき冒険旅行』と改題された本が出ているようでして(右)、今ではこちらの方がまだ入手しやすいかもしれません。
(本編も『WALKABOUT 美しき冒険旅行』と改題されたようですが、個人的になじんでいるのはただの『美しき冒険旅行』ですので、この記事もそちらをタイトルに選んでいます。)

監督・撮影ニコラス・ローグ。これが単独監督デビュー作。
独特の映像美はさすがの魅力をたたえていますが、奇才の繰り出す魔球や変化球もまた変幻自在。
意味深なカメラワークで少女の魅力を捉えたかと思えば、爬虫類系のどアップや野生の動物を屠る場面をぽんぽん挿入したりと、このあたり人によってはトラウマが発生したかもしれません。

Walkabout (1971 Film) 音楽ジョン・バリー。

 
 

今から見るとなると、近年リバイバル上映されたわりには、案外難しくなっているかもしれません。
日本で出ていたDVDが、2012年9月現在プレミアム価格。
手元にあるのは何年か前に買ったクライテリオン盤で、さすがに画質は良好。お値段だけのことはあります。
今ではBlu-rayも出ているようですね。
Walkabout [DVD] [Import] 他にもお手軽な価格で購入できるものもあるようです。
画質や内容等はわかりませんが。

ロケ地

IMDbでは、

Alice Springs, Northern Territory, Australia
Arnhem Land, Northern Territory, Australia
Australia
Central Australia, Australia
Darwin, Northern Territory, Australia
Flinders Ranges, South Australia, Australia
Iron Knob, South Australia, Australia
Lake Eyre, South Australia, Australia
New South Wales, Australia
Northern Territory, Australia
South Australia, Australia
Sydney, New South Wales, Australia

とあちこちの地名が書かれてありますが、いざ野外に出てしまうと、もうどこがどーだか見分けが付かない大自然。
ウェブマップでの特定はかなり難しそうです。

以前『ジャパニーズ・ストーリー』『プリシラ』でも感じたように、とにかく大地の広大さは圧巻といいますか、ハンパないものがあり、自分だったらきっと半日もウォークアバウトできないことでしょう。

マンション

姉弟の住まいである高級そうなプール付きマンション。
場所はシドニー。
今ならオペラハウスが見えるはずのカットがあり、それから逆算して位置がわかりました。
といっても個人的な物件でしょうから、大ざっぱにだけ示しておきますとこのあたり。

調査隊

スラブ語も混じる謎の調査隊が、砂漠で何かをしているところ。
何の調査なのか、それ以前に何のために入れたのかわけわからない場面。
場所はおそらくこちら。

Lake Eyre, South Australia, Australia

プレハブ住宅群

資料

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