作品メモ
監督ローランド・ジョフェ、製作フェルナンド・ギアとデイヴィッド・パトナム。
出演は、ガブリエルにジェレミー・アイアンズ、メンドーサにロバート・デ・ニーロ。
リーアム・ニーソン、レイ・マカナリー、エイダン・クイン。
1986年度カンヌ国際映画祭パルム・ドール受賞。
アカデミー賞は撮影賞、ゴールデングローブ賞は脚本賞を受賞しています。
音楽
エンニオ・モリコーネの音楽抜きにはありえない映画。
『ホリデイ』ではジャック・ブラック演じる映画音楽家が「最高」「天上の音楽」「人生を変えた1本」と賞讃していました。 → 『ホリデイ』
特に「ガブリエルのオーボエ」は映画音楽の至宝と言って良い名曲中の名曲。
単なる劇伴ではなく、きちんと劇中で役目を持っているのもナイスです。
この曲に比肩しうるのは、同じモリコーネの『ラ・カリファ』ぐらいではないでしょうか?
ロケ地
IMDbでは
Cartagena, Bolívar, Colombia
Don Dieguito, Magdalena, Colombia
Fort Amherst, Chatham, Kent, England, UK
Iguazú National Park, Argentina
Iguazú Waterfalls, Argentina
Iguazú Waterfalls, Misiones, Argentina
Iguaçu Falls, Parque Nacional do Iguaçu, Foz do Iguaçu, Paraná, Brazil
Iguaçu River, Paraná, Brazil
Paraná River, Argentina
Paraná River, Brazil
Paraná River, Paraguay
滝
イグアスの滝です。
街
アスンシオンという設定。
撮影はおそらくこちら。
カルタヘナ
Cartagena, Bolívar, Colombia
教会が見える広場
- Google 画像検索
- http://www.panoramio.com/photo/2082805
- http://www.panoramio.com/photo/5130548
マップ↓
メンドーサの部屋
絶望したメンドーサがいた牢獄のような部屋。
おそらくIMDbにあるこちらだと思います。
Fort Amherst, Chatham, Kent, England, UK
http://www.fortamherst.com/
場所はこのあたり。
http://www.fortamherst.com/tunnels.html
コメント
立花隆●文『インディオの聖像』(2022.文藝春秋)
先月公開されたエンリオ・モリコーネ特集『ラ・カリファ』『死刑台のメロディ』 つながりで、『ザ・ミッション』について、立花隆氏の遺構をまとめた『インディオの聖像』(2022.文藝春秋)を読みました。
もともとは、立花さんのエッセイ集『思索紀行 ぼくはこんな旅をしてきた』のなかで、ミッションの映画紹介記事を書いていたのを読んでいました。映画の内容を紹介しているものの、これから南米パラグアイに取材旅行にいく予定までで記事は終わっていました。そして、現地取材は行ったらしいのですが、実際の記事は公刊されないままでした。
そして、21年に立花さんが亡くなった翌22年に、立花さんに同行したカメラマン佐々木芳郎さんが、出版社に残っていた立花さんの公正ゲラをもとに、当時の写真で構成して刊行したものです。特に、イエズス会が伝導村(ミッション)がつくったグアラニ族は、芸術面ですぐれた能力をもっていて、特にキリスト教世界を反映した木像の素晴らしさをレポートしています。
本文は未完のようで、伝導村跡を訪ねた様子、グアラニ族の村で交流した感想などがが書かれていないのは、残念です。どうも立花さんは初稿ゲラにさらにいろいろ資料を補足して、未完原稿を完成させたかったようです。
この本を読むと、規律の厳しいイエズス会の宣教師が作り上げた理想郷の姿は、映画ミッションにかなり正確に反映されていたようでした。
ガブリエル・オーボエが流れるミッションは、いちばん好きな映画です。