作品メモ
『山の郵便配達』の霍建起(フォ・ジェンチイ)監督によるドラマ。
重慶の路地で飲食店を営むションヤンと周囲の人々の人間模様を細やかなタッチで描きます。
タイトルは「酒家」と書いて読みは「みせ」。
原作は池莉(チ・リ)。 → Wikipedia(中文) 池莉
翻訳も出ています。
出演は……
ヒロイン来双揚(来双扬、ライ・ションヤン)に陶紅(陶红、タオ・ホン)
ションヤンといい雰囲気になるモト冬樹似の中年男性卓雄洲に陶譯如(陶泽如、タオ・ザール)
ションヤンの弟久久(ジュウジュウ)に潘粤明(パン・ユエミン)
その恋人阿妹(アメイ)に楊易(杨易)
張所長に羅徳遠(罗德远)
他に張世宏(チャン・シーホン)、呉瑞雪(ウー・ルイシュエ)、李嘯塵(リー・ショウチェン)。
中国映画祭(2002年)
各映画サイトに書かれていなかったので、資料的なメモ書き。
日本で最初に上映されたのは2002年9月に東京で開かれた中国映画祭で、その時は英題の『ライフショー』というタイトルでした。
上映前に監督と主役の陶紅(タオ・ホン)さんの舞台挨拶がありましたが、陶紅さんは、映画の中のような「人生いろいろあって、今はひとりでお店をたくましく切り盛りするちょっと艶っぽいアネさん」的なキャラではなくて、現代風のかわいらしいお嬢さんだったのが印象に残っています。
近況はブログでどうぞ。 http://blog.sina.com.cn/taohongplace
© Photo by Inagara
http://www.cinematopics.com/cinema/news/output.php?news_seq=2791
http://www.cinemajournal.net/special/2002/cff/index04.html
ロケ地
IMDbには記載がありません。
舞台は重慶市。
あとは、じ~っと画面を観察する他ありません。
ロープウェイ
ションヤンは重慶市旧街地に店を持ち、時々ロープウェイに乗って対岸の病院へ弟の見舞いに行っているという設定。
重慶市中心部は長江と嘉陵江に挟まれ、それぞれに長江(长江)索道と嘉陵江索道というロープウェイがかかっています。
よく見てみるとどちらも登場しているようで、映画の中の地理関係は現実とは離れて見た方が良いかもしれません。
右は嘉陵江ロープウェイを南岸の中心地に向かうアングル。
最初に1人で乗った時とアメイと一緒の時は、このアングルで進んでいきます。
退院した弟と一緒に戻ってくるときは、長江ロープウェイを南から北(市の中心部)に向かっています。
- http://www.panoramio.com/photo/21611872
吉慶街(吉庆街)
ションヤンのお店があるところ。
背景に見える高層ビルが手がかりとなりそうですが、詳細不明。
張所長が作った登記簿には「南岸吉庆街6号」とありますので長江をはさんだ南岸区にあるようですが……
……ただし、張所長のところ(房管所)を訪れる場面では、嘉陵江をはさんだ北側からのカットが使われています。
お店は設定では「久久酒家」という名前で、「久久(ジュウジュウ)」は弟の名前。
麻薬中毒更正院
江崖戒毒所四-六区と表示が出ています。
これは架空のものでしょうけど、中国映画にこういう施設が登場したこと自体驚きました。
房管所
張所長がいるところ。
撮影はエンドクレジットにあるこちらかもしれません。
重庆市南岸区房屋管理局弹子石房管所
弹子石(弾子石)は嘉陵江が長江に合流するところの東岸の一帯。
ただし上述のように、訪れる場面(の直前)では、嘉陵江をはさんだ北側からのカットが使われています。
街並
兄夫婦がバイクの2人乗りで走るところ。
重慶市の中心部のだいたいこのあたりです。
確認できた施設をあげますと……
解放碑 (The Monument to People Liberation)
大都会広場 (大都会广场 Metropolitan Plaza )
http://www.panoramio.com/photo/9138835
張所長を接待する中華料理店
重慶海逸酒店 (Harbour Plaza Chongqing)内の海逸軒
http://www.harbour-plaza.com/en/restaurant.aspx?hotel_id=hpcq§ion_id=rest&subsection_id=hyh
こちら↑で見られる店内の様子が映画と同じですのでここでしょう。
エンドクレジットの謝辞からホテル名で探してみました。
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