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『バタフライ・エフェクト』 The Butterfly Effect (2004)

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誰かを救おうとすると
ひどいことになる

作品メモ

ひとつ前のエントリー『ドニー・ダーコ』とどことなく重なって見えてしまうのがこの『バタフライ・エフェクト』。
筋立てや語り口や見どころなど、どれも似ているところがなさそうなのになぜかそう思えてしまうのは、やはりキュンとくるラストのせいでしょうか。

「バタフライ・エフェクト」という言葉そのものは、確か地球の裏側で蝶がくしゃみをすると桶屋が儲かるとかいう現象のこと。
映画では時間を遡ることができる主人公が、恋人や友人たちのために過去に戻ってなんとか修正を試みるというのがメインのお話。ところが過去をちょっと改変するとその先に思わぬ結果が待ち受けていて、これじゃダメじゃんと、もう一度時間をさかのぼってみるものの、どうにもままならず、以後はあーしたらこーなったの繰り返し。いわば人生の変奏曲となります。
ジャンル分けするなら時間もののSF映画ですが、人生が繰り返されるうちに「あれは実はそういうことだったのね」と、伏線が巧みに回収されていくミステリーものとしても楽しめるかもしれません。

主演エヴァン・トレボーン(成人)にアシュトン・カッチャー。製作総指揮も兼ねています。
母アンドレアにメローラ・ウォルターズ。
大切な女性ケイリー・ミラー(成人)にエイミー・スマート。
その兄トミー・ミラー(成人)にウィリアム・リー・スコット。
友人のレニー・ケイガンにエルデン・ヘンソン。
恋人や友人は7歳、13歳とそれぞれキャストが異なりますが、詳細はIMDb他を参照ください。

監督脚本エリック・ブレス、J・マッキー・グラバー。撮影マシュー・F・レオネッティ、音楽マイケル・サビー。

ディレクターズ・カット版

『ドニー・ダーコ』同様、こちらにも「ディレクターズ・カット版」なるものがあります。
何箇所かシーンが追加され、特にエンディングが全然違っているのが特徴。
オリジナルとの相違は、これまた『ドニー・ダーコ』同様IMDbのAlternate Versionsにまとめられています。

https://www.imdb.com/title/tt0289879/alternateversions

日本語でざっくりご紹介しますと……

ネタばれにつき折りたたんでいます。クリックで開閉します。
  • 郵便箱の爆破の後、父親の残した箱から何枚もの写真を発見(=父親は日記ではなく写真を手がかりにタイムリープしていたと思われる)。さらに祖父が父親と同じ病院で亡くなっていることが示される(=男系の超能力)。
  • 大学生となったエヴァンが母親と食事をした後、占い師に生命線がないと言われ、その後母親が死産を2回していることを語る。
  • 刑務所で牢名主にレイプされる。祖父が父親と同じ病院で死んだと記した日記を皆の前で読み上げられる。
  • 腕を失った時間線で、病室の母親を訪れた時の会話が追加(母親がタバコを吸う回想ショットと、父親と同じにはならないというとなぜ知っているの?ときかれる会話追加=この時間線では母親とレストランで食事していない)
  • ラストが全く別

ディレクターズ・カット版のラストはこんな↓感じ

ネタばれにつき折りたたんでいます。クリックで開閉します。
ホームムービーで胎児の時までさかのぼり、へその緒を首にまきつけて自殺してしまうという、かなり衝撃的なエンディング。
ディレクターズ・カット版では占い師の場面に続いて「(エヴァンの前に)死産を2回している」と母親のセリフが追加されていますので、これらをあわせると、実はエヴァンには2人兄がいて、それぞれ同じ運命をたどっていたということですね。

ここまでくると達成感ありすぎで、ちと怖いかも……。
その点劇場公開版はほどよいおさまり具合で、劇場版ではこちらを選んだのが正解だったかもしれませんね。

なお、ディレクターズ・カット版はセル版でしか見られません。
監督コメンタリーいわく

借りて見てる人は買わなきゃダメだよ
ケチらないで!

別エンディング

別エンディングは他にもう2パターンありまして、こちらはレンタル版でも特典映像で見ることができます。

ネタばれにつき折りたたんでいます。クリックで開閉します。
  • Stalker Ending(ストーカー編) : ラスト、彼女の後をつけていってしまいます。
  • Happy Sappy Ending(涙のハッピーエンド編) : ラスト、互いに何かを感じ取り会話が始まります。

とまあこれらはあまりこだわらなくて良い、いかにも特典映像的オマケでしょうか。

ということで、のべ4つのエンディングがあることになります。
DVD時代ならではの楽しみ方ですね。

2&3

こちらにも『2』がありますが、個人的には『ドニー・ダーコ2』同様ちょっと微妙な内容……といいますか、ほとんど覚えていません……。

『バタフライ・エフェクト2』 The Butterfly Effect 2 (2006) 

さらにさらに『3』もありますが、こちらも同様……

『バタフライ・エフェクト3/最後の選択』The Butterfly Effect 3: Revelations (2009)

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時間線まとめ

ルール

こんな感じでしょうか? まあツッコミ始めたらキリがありませんが……

  • 日記の記憶を失った箇所を読むと、その時間の自分へタイムリープWする(=その時点での自分の身体に入れ替わる)。タイムリープしたが故にその間記憶を失ったとも言える。
  • タイムリープした場合、記憶を取り戻すだけの時と、改変する時がある。
  • リープ後は日記を読んだ時間に一気に戻る。改変を行った場合はその一瞬で時間線が書き換わる。
  • 過去の改変を行った場合は、出血する(鼻血など)。出血はタイムリープを重ねるほどひどくなっていく。後半で脳内で記憶の再構成のために大量の神経再生が行われ、脳がダメージを受けると説明される。
記憶喪失とタイムリープ
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記憶喪失は6箇所。

【1】13年前(7歳)殺人の絵を描いた時(日記を書くきっかけとなる)
【2】同、包丁を持っていて母親を驚かせた時
【3】同、ケイリーとトミーの家で彼らの父親に撮影される時
【4】同、父親と面会した時
【5】7年前(13歳)郵便箱に爆弾を仕掛けた時
【6】同、トミーが愛犬を殺そうとした時

タイムリープは、

  • ☓改変なし(記憶の回復のみ) ……3回
  • ○新しい時間線をもたらす改変 ……5回
  • △新しい時間線をもたらさない改変(新しい事象は発生するが新しい時間線は発生しない) ……2回

の合計10回。 改変なしは同じ時間線とみなすと、時間線はオリジナル+改変5本で計6本。

No きっかけ・目的 行き先 改変 ⇒新しい時間線
偶然日記を読み返した 【6】 ☓犬の事件の記憶を回復
記憶喪失の箇所(郵便箱)を読んでみた 【5】 ☓郵便箱の事件の記憶を回復
ケイリーを父親から守るため 【3】 ○撮影をやめさせた ⇒Var.I
カルロスを信じさせるため 【1】 △殺人の絵を描き状差しで手に聖痕をつけて戻った
トミーを止めるため 【3】 ○レニーがトミーを殺してしまった ⇒Var.II
父親との面会で情報を得ようとした 【4】 ☓父親に襲われた記憶を回復
郵便箱の爆発を止めようとした 【5】 ○両腕を失う ⇒Var.III
爆弾そのものを事前に解体しようとした 【2】 △包丁を持ったところで母親に見つかって戻る
ビデオ撮影の時に爆弾を処理しようとした 【3】 ○ケイリーが爆死してしまう ⇒Var.IV
ホームビデオを見て過去を変えようとする 【?】 ○ケイリーを自分と関わらせないようにする ⇒Var.V
図解
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間違いに気づかれましたら、ご遠慮無くツッコンでください。

ロケ地

IMDbでは、

Monroe Correctional Complex – 16700 177th Avenue SE, Monroe, Washington, USA (prison scenes)
Vancouver, British Columbia, Canada
Hilltop Café, 23904 Fraser Highway, Langley, British Columbia, Canada (Cafe where Kayleigh works)
Aldergrove, British Columbia, Canada
Blarney Stone Pub, Vancouver, British Columbia, Canada (bar scene)
Granville Cineplex Odeon, Vancouver, British Columbia, Canada (movie theatre scenes)
Koerner Plaza, University of British Columbia, Robson Square Campus – 800 Robson Street, Vancouver, British Columbia, Canada (“Want a granola bar?” scene)
Port Moody, British Columbia, Canada (opening scene/childhood location)
Room 100, Geography Building, University of British Columbia, Robson Square Campus – 800 Robson Street, Vancouver, British Columbia, Canada (lecture hall scenes)
University of British Columbia, Robson Square Campus – 800 Robson Street, Vancouver, British Columbia, Canada (university campus scenes)
Ceperley House, Burnaby, British Columbia, Canada (frat house pledge scene)
West Lawn Building, Riverview Hospital, Coquitlam, British Columbia, Canada (Sunnyvale Institution; exterior)
Crease Clinic, Riverview Hospital, Coquitlam, British Columbia, Canada (Sunnyvale Institution halls and cell)

とまあ実に細かく記載されていて、資料としてはこれで十分かと。
撮影はカナダ、ブリティッシュコロンビア州。

例によって、IMDbのリストとウェブマップを頼りに画面とにらめっこでチェックしています。
間違えていたらごめんなさい。誤りのご指摘大歓迎です。

OP

なかなか良さげな住宅地。

Port Moody, British Columbia, Canada (opening scene/childhood location)

学校

0:03

病院

最初に夜歩いてやってくるショットでは、建物に名称が書かれています。

SUNNYVALE INSTITUTION

West Lawn Building, Riverview Hospital, Coquitlam, British Columbia, Canada (Sunnyvale Institution; exterior)
Crease Clinic, Riverview Hospital, Coquitlam, British Columbia, Canada (Sunnyvale Institution halls and cell)

Riverview Hospital (Coquitlam)W

普通に廃屋ですね。
映画やドラマではおなじみ物件のようで、IMDbでもずらりとタイトルが並んでいます。

Filming Location Matching “West Lawn Building, Riverview Hospital, Coquitlam, British Columbia, Canada” (Sorted by Popularity Ascending)

次に父親を訪ねて日中車でやってくるとき、PSYCHIATRIC HOSPITALと書かれた看板を通過します。
その後病院内の廊下、右側で寄りかかって窓の外を眺めている患者は、エリック・ブレス監督のカメオ。

同監督は、ディレクターズ・カット版のラストでも再婚相手として登場。女優さんとちゃっかりチューしてます。
ついでに、ディレクターズ・カット版の続く場面で、もうひとりの監督J・マッキー・グラバーが新郎役としてやはり女優さんとチューしてます。

映画館

0:17
『セブン』上映中。

IMDbのリストではこう↓ありますが……

Granville Cineplex Odeon, Vancouver, British Columbia, Canada (movie theatre scenes)

入り口脇にPARK Theaterと読めますので、こちら↓ですね。

The Park Theatre
3440 Cambie St, Vancouver

バー

0:27

Blarney Stone Pub, Vancouver, British Columbia, Canada (bar scene)

カフェ

0:39

ケイリーに会いに来たところ。
Hilltop Cafeと看板が出ていますが、実在。

Hilltop Café, 23904 Fraser Highway, Langley, British Columbia, Canada (Cafe where Kayleigh works)

キャンパス

0:52
ケイリーと出てきたところ。

IMDbではこう↓ありますが……

University of British Columbia, Robson Square Campus – 800 Robson Street, Vancouver, British Columbia, Canada (university campus scenes)

同じ大学でも、こちらではないでしょうか?

出てきた建物は化学棟のようです。

フラットハウス

0:57
フラタニティ«ΧΦΒ»のプレッジが行われていたところ。

Ceperley House, Burnaby, British Columbia, Canada (frat house pledge scene)

現在の名称はこう↓なっているようです。

Burnaby Art GalleryW

刑務所

1:05

ホンモノの刑務所。

Monroe Correctional ComplexW – 16700 177th Avenue SE, Monroe, Washington, USA (prison scenes)

最初の高い塀のショットはこの位置↓

監督コメンタリーによれば、受刑者もホンモノとのこと。
撮影は1日のみ許可。
エキストラの受刑者への報酬は日給50ドルとマクドナルドのランチ。

面会場面はセット。

キャンパス

1:31
車椅子でやってきたところ。

ノートを燃やしたところ

1:46

鉄橋の傍。

ここは『トロン・レガシー』のサムの家があったところ。 
『トロン・レガシー』のエントリーを書いたときは、鉄橋を手がかりにマップをぐりぐりさせて探しましたが、今ではSVも使えるのでかなり細かく位置を確認できます。
おまけに今ではGoogle Mapsに”TRON legacy Sam Flynn house”とマッピングされていますね。
『バタフライ・エフェクト』もぜひ登録お願い 🙂

ラスト

なんとなくあの映画のラストを思い出しますね。

土曜日の実験室……

資料

更新履歴

  • 2021/03/01 新規アップ

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