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『不滅の恋 ベートーヴェン』 Immortal Beloved (1994)

不滅の恋/ベートーヴェン [Blu-ray]

作品メモ

『恋人たちの曲 悲愴』(チャイコフスキー)『別れの曲』(ショパン)『未完成交響楽』(シューベルト)と、クラシックの大作曲家を描いた映画をチェックしてきましたが、今度はドイツの楽聖ベートーヴェンを描いたイギリス・アメリカ映画。
単に生涯を綴るのではなく、楽聖が書き残した「不滅の恋人」が誰であったのかを探索するという、ある種歴史ミステリーがらみとなっているのが特徴です。

主演ベートーヴェンを熱演したのは、イギリスの名優ゲイリー・オールドマン。
ドラキュラやチャーチルは誰だか全くわかりませんが 😆 この映画では本人だとすぐに見て取れる薄目のメイク&ヘアスタイルとなっています。

ベートーヴェンの秘書で、いわば探偵役のアントン・シントラーにオランダのシェローン・クラッベ。
演奏会で立ち往生したベートーヴェンを助けたことで親しくなったアンナ・マリー・エアデーディ伯爵夫人にイザベラ・ロッセリーニ。最初のカットはお母さんそっくり。
弟カスパーにイギリスのクリストファー・フルフォード。
カスパーの妻ヨハンナ・ライスにオランダのヨハンナ・テア・ステーゲ。
2人の子(ベートーヴェンの甥)で繊細すぎるカール・ヴァン・ベートーヴェンにドイツのマルコ・ホーフシュナイダー。
ベートーヴェンのピアノの生徒であっというまに親しくなったジュリエッタ・グイチャルディにイタリアのヴァレリア・ゴリノ。

といった感じで、実在した人物を欧州各国の俳優さんが演じています。
セリフは英語。

監督・脚本バーナード・ローズ、撮影ピーター・サシツキー。
音楽ベートーヴェン(汗)、音楽監督はゲオルグ・ショルティ。

 
 
 

我が不滅の恋人

邦題で「不滅の恋」、英語原題では”Immortal Beloved”で、仕方ないことかもしれませんが、ここはやはり「我が不滅の恋人」„Meine unsterbliche Geliebte“(マイネ・ウンシュテルプリッヒェ・ゲリープテ )でないと雰囲気が出ないような……

かんじんの„Meine unsterbliche Geliebte“が出てくるのは、ただ1箇所。
原文テキスト起こしの《3.2》とあるところ。
画像ではWikimedia Commonsのカテゴリーの7枚目↓

わかりづらいので、マークしてみました。
ネットで探っても、意外にこんな風にずばりマークしたものがなかったので、自分で作成。

ベートーヴェン先生、もう少しきれいな字でお願い…… 😆

映画では1:32頃と1:55頃読み上げられます。

ロケ地

IMDbでは、

Kromeríz, Czech Republic
Zentralfriedhof, Vienna, Austria
Prague, Czech Republic

主にチェコでの撮影。

例によって、IMDbのリストとウェブマップを頼りに画面とにらめっこでチェックしています。
間違えていたらごめんなさい。誤りのご指摘大歓迎です。

出棺

冒頭、押し寄せた群衆が見守る中出棺されるところ。
伝え聞くベートーヴェンの葬儀の時の大群衆が、こんなふうに大勢のエキストラを使ってしっかりと描かれます。
映画ならではの迫力ある場面でした。

史実ではウィーン。
撮影は、プラハ城前フラチャニ広場に面したこちら↓

Salmovský palácW

カメラが右へパンすると、こういった眺め↓

この画像は、映画の撮影中ですね。
“A American-Czech production film based on the Reinhard.Heydrich assasination”とありますので、もしや『暁の7人』と同じ題材を扱った『ハイドリヒを撃て!「ナチの野獣」暗殺作戦』(2016)でしょうか。

その後、”SIR GEORG SOLTI”(ショルティ)がクレジットされる葬列のショットは、広場の北西の端、このあたり↓

葬列西向き、カメラ東向き。

葬儀の教会

史実では、ウィーン、シュヴァルスパーニャー通りの住まいの近くの聖三位一体教会。

撮影はプラハで、前項目から数百メートル離れたこちら↓

Kostel svatého Mikuláše (Malá Strana) / The Church of St. NicholasW

これまでのエントリーでは、『暁の7人』で登場。

スワン・ホテル

0:09
手紙の住所から、シンドラーが最初に向かったところ。

テロップで、SWANN HOTEL – KARLSBAD(カールスバート スワン・ホテル)と出ますが、架空のホテルでしょうか。
入口周りは特徴的ですが、場所不明。

フォン・ガレンブルク邸

0:15
VON GALLENBURG RESIDENCE – VIENNA

とテロップが出ますが、ウィーンではなさそう。
気になる建物なので、調査中。

リヒノウスキー侯の宮殿

0:19
ジュリエッタがベートーヴェンの演奏を見に馬車でやってきたところ。
こちらも設定ではウィーン。

撮影場所は不明。 気になるので調査中。

ジュリエッタと歩く庭園

0:26
♪「交響曲第3番《英雄》」第1楽章

「お仕置き」の直後。

プラハのこちら↓

Wallenstein Palace(ヴァレンシュタイン宮殿)W

広場

0:34
最初のエピソードが終わった後、シンドラーがベートーヴェンと同じように歩いて行く通り。
プラハ市内のこちら↓

Maltézské náměstíW

銅像は

Statue of John the Baptist, Maltézské SquareW

ヨハンナの店

JOHANNA REISS’ UPHOLSTERY SHOP – BARDEN 不明。

エルデ-ディ家

ハンガリー エルデーディ家の領地  THE ERDÖDY ESTATE – HUNGARY

不明。

演奏会

0:43

♪「ピアノ協奏曲第5番・皇帝」

アンナが立ち往生したベートーヴェンを助けたところ。
設定はウィーンでしょうか。

撮影は、IMDbのリストにあるチェコ、Kroměříž(クロメルジーシュ)Wのこちら↓

クロムニェジーシュ宮殿(Zámek Kroměříž)W

  • Google Maps(SV)
  • 49.300442,17.393515
  • https://www.flickr.com/photos/13131210@N07/6788546917/

こちら↓の1分40秒あたりからが、映画の演奏会場。

 
 
 

動画では”dining room”と言っています。我が家のダイニングより、少しばかり広いですね。

第9の演奏会場

1:36

ヨハンナが人々とともに向って行くのは、プラハのこちら↓

Stavovské divadlo(Estates Theatre エステート劇場)W

場内もここで撮影されています。

シュヴァルツシュパニエ通り

1:43
ベートーヴェンが亡くなった住まい。
「不滅の恋人」が回想シーンで訪れます。

史実ではウィーン市内のこちら↓ですが、実際の撮影場所は不明。

Schwarzspanierstraße

ベートーヴェンのお墓

ラスト、「不滅の恋人」が訪れるところ。
IMDbのリストにも

Zentralfriedhof, Vienna, Austria

とありますので、これはもう『第三の男』でおなじみウィーン中央墓地にある本物でしょう、と思いきや……

こちら↓が中央墓地のお墓なのですが……

どうも映画に登場したものは、別物のようです。

ベートーヴェンのお墓は元々ヴェーリンガー墓地にあり、それを1888年に中央墓地に移していますので、映画での設定はヴェーリンガー墓地ということなのかもしれませんが……

Währinger Schubertpark(ヴェーリンガー・シューバートパーク)W

こちらに以前の墓石が残されているのですが、それとも異なりますね……

つまり、この場面の墓石はセットということになります。しかもわざとなのか微妙に似せていないような……
この映画、何度か見ているはずですが、このことに今回初めて気づきました。

ついでに、中央墓地でもヴェーリンガーでも、右側に対のようになっているのはシューベルトのお墓。
ベートーヴェンを敬愛する彼の姿は、きっと映画冒頭の柩を見送る大群衆の中にあったはず。
翌年(1828年)亡くなっていますが、兄のはからいでベートーヴェンのそばに眠ることができました。享年31。

資料

更新履歴

  • 2020/05/12 新規アップ

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