『猫が行方不明』 Chacun cherche son chat (1996)

猫が行方不明 HDニューマスター版 [DVD]

今まで人には何度も裏切られたけど
動物は絶対に裏切らないよ

作品メモ

ひとつ前のエントリーで『こねこ』を取上げたので、流れでちょっと寄り道。
こちらは猫様に萌える要素は控えめで、物語の中心はあくまで人間様。
いなくなった飼い猫を探して回るヒロインを通して、パリの下町とそこに住む人たちが描かれるフランス映画です。
生き方が変わらないお年寄り世代もいれば、新たな一歩を踏み出す人もいて、人間模様は実に様々。そうした人々と触れあうことで、ヒロイン自身も少しずつ変わっていきます。

フランス語はわかりませんが、原題は「誰もがその人の猫を探している」でしょうか。邦題や英題の”When the Cat’s Away”より意味深な印象がありますね。

ヒロインのメイクアップアーティスト、クロエにギャランス・クラヴェル。
魅力がないわけではないのになぜか彼氏がいなくて、ゲイの男性とルームシェアしているという設定です。この女優さん、allcinemaを見ると他には日本公開作がないようですが、この映画はぴたりのはまり役だったので、もったいない感じ。

ルームシェアしているミシェルにオリヴィエ・ピィ。
一緒に猫を探してくれる気の良いジャメルにジヌディヌ・スアレム。
時折すれ違う青年にロマン・デュリス。クラピッシュ監督の『スパニッシュ・アパートメント』などでも登場していますね。
お騒がせの猫様「グリグリ」の綴りは’GRIS-GRIS’。

監督脚本セドリック・クラピッシュ、撮影ブノワ・ドゥローム。

猫が行方不明にならないために

『こねこ』でもそうでしたが、猫の挙動は予測不能。
完全家猫化したつもりでも、するりとどこかへ行ってしまう危険性があったりします。

ロケーター (loc8tor)

たいていは何食わぬ顔でひょっこり帰ってくるかと思いますが、それまであれこれ物事を悪い方へ悪い方へと考えてしまうのが人間の性というもの。
そんな飼い主のためのグッズがこれ。
子機の方を首輪に付けておき、いざというとき親機のスイッチを入れると、ピーピーという音とLEDのインディケーターが子機までの方角と大ざっぱな距離を示してくれる優れものです。
探知できる範囲は見通しのよいところで数十メートル、障害物があればぐっと短くなりますが、それでも猫様が家の近所でウロウロしているなら結構効率よく居所を突き止めることができます。

我が家でも2度ばかりお世話になりました。
ご近所で親機をかざしてピーピー音を立てながら歩いているとかなりの不審人物的状態となりますが、大事な猫様を探すためですから我慢我慢。「○○ちゃ~ん」と呼んだところで出てくる相手ではありませんから、人間様の方でハイテクを駆使するのがエレガントなのであります。
もちろん家の中でも有効で、家具の裏側やベッドの下に入り込んだ猫様もたちどころに確保可能。

なお子機は2つ付いていますが、余った場合それを誰に付けるのかは家族会議で決めてください 😉

世界中の猫を探して……

いつも画像や情報を提供してくださっているmilouさんが、映画ネタとは別にギャラリー(Picasaウェブアルバム)の方で大量の猫画像をアップしてくださっています。

アルバムはこちら。 → milouさん 世界の猫
ぜひご覧ください♪

その中で私inagaraが特に気に入ったものをピックアップさせていただきますと……

パリが舞台の映画ということで、まずはパリの猫(1977年12月)。
 
私が菓子パンと牛乳で名画座に籠もっていた頃、すでにパリにいらしたんですね~ 🙂

シャンゼリゼの犬と猫をつれた大道芸人(93年9月)。

ヴィル・ダヴレー(74年3月)。
 
これは『シベールの日曜日』でも掲載させていただいています。

フランス、トゥルーヴィル(86年7月)。

ローマ(90年9月)

スペイン、バルセロナ(2000年5月)。

カイロ(90年9月)。

ヴェネツィアのレストラン(90年9月)  
この写真を拝見して、ヴェネツィアに行きたくなりました。

ヴェローナの猫(1986年7月)。

香港九龍公園(2008年2月)。

マルタ島(2005年2月)。

こちらもマルタ島(2005年2月)。

もひとつマルタ島(2005年2月)。
 

猫で有名なこの島だけでも大量に提供していただいているので、ぜひマルタ島が舞台の映画を取上げようと思っています。もう少しお待ちください。

サンフランシスコ(07年7月)。
あこがれの多頭飼い。我が家では1匹が限度です。

ロケ地

そういえばロケ地をチェックするサイトでした……ハッと我に返る…… 🙄

IMDbでは、

Paris, France
Paris 11, Paris, France

パリ11区が舞台。よく知りませんが、いわゆる下町のようです。

ヒロインの住まい(14/5/20追記)

普通のアパルトマンと思われますのでウェブマップで明示するのは避けますが、コメント欄でmilouさんから寄せられた情報や、次項目以降に掲載したお店や通りのマップなどからすぐにわかると思います。

こちらはmilouさんから提供していただいた参考画像。
Passage Thiere とPassage Louis Philippe との角、とのことで、ヒロインの住まいのすぐ隣の通りですね。
1977年7月という貴重な画像です。
どうもありがとうございました♪

この他milouさんにはこの界隈の画像を多くPicasaウェブアルバムの方にアップしていただいているので、参考画像として最後にまとめて掲載させていただきました。ぜひご覧ください。

カフェ

0:07頃。
とりあえず寄ったカフェ。この後も登場しますしセリフで店名も挙げられます。

PAUSE CAFE (ポーズ・カフェ)
41 Rue de Charonne, 75011 Paris

パン&お菓子屋さん

次に寄ったブランジュリー&パティスリー。
上記カフェからAvenue Ledru-Rollinを南へ進んですぐ。

駅前

バカンスの行き来で写ったのは、リヨン駅Wの前。
ちょっと気になるロン毛の青年とすれ違ったのはこのあたり。

この画像は以前milouさんから提供していただいたものです。
(いつもありがとうございます♪)
アングルが映画とほぼ同じですね 🙂

老婦人の窓

猫が行方不明になったことを伝えた場面のセリフが、「下はケレル通り21番地」。
「ケレル通り」はおそらく’Rue Keller’。
番地の場所はお店になっているようなので、そのままマップで示してしまいますと……

ポスター貼り

二手に別れるかどうか話していたのは、rue des Taillandiers中ほどのこちら。

「また壊してる」と言いながら見ていたのは、北側突き当りの解体中の建物。

現在はモダンな教会になっています。解体中の建物も作りがやはり教会のように見えますが、確証はありません。
解体中のショットで左側にHOTELの袖看板が見えますが、こちら↓

L’hôtel Standard Design
http://www.standard-design-hotel-paris.com/

気になる男子に追い抜かれる通り

リヨン駅前でもすれ違ったちょっと気になる青年に追い抜かれるところ。
上記ポスターを貼っていた通りと同じrue des Taillandiers。

その直後立ち話をした解体現場前は、上記教会がある角。

記念柱が見える通り

0:22。
老婦人が同年代ネットワークを駆使していた通り。
バスティーユ広場の記念柱が頭をのぞかせています。
広場の東側に延びるrue du Faubourg Saint-Antoineで、カメラ位置はこのあたりでしょうか?

この交差点だとすると、今までのエントリーで言えば『はなればなれに』で登場しています。

夜の地図

アドバイスを受けるところ。
奥にバスティーユ広場Wが見えますね。

こちらも以前milouさんに提供していただいた画像です。
撮影は2006年。

※2014/05/29追記
コメント欄でmilouさんに情報寄せていただきました。
(どうもありがとうございます♪)
広場の北側Boulevard Richard Lenoirのこのあたり。

コメント欄で触れられているギャラリーの画像はこちら。
撮影は81年3月。
真横(西側)から見ているところですね。

7月革命記念柱

0:57。
ヒロインが上っていたところ。

Colonne de Juillet (July Column)W

上記のショットでは台座のあたりが写っていましたが、こちらはてっぺん。
ここって上れるんですね。
高いところが苦手なので、かなり怖い場面でした。

更地

1:05。
周りの建物から判明しそうですが、調査中。

レストラン

1:11。
ジャメル危機一髪の後でみんなでワイワイやっていたところ。
上記青年に追い抜かれた通りのこちらですが、SVで見る限り映画とは外観の色が違っています。

今は”LE CHAT IVRE”と猫絡みの店名になっているようですが、映画の影響でしょうか。

レコード店

気になる青年に話しかけたところ。
レストランと同じ通りで、数軒右隣。

彼が去って行く場面や最後にミシェルが引っ越していく場面は、前述解体現場を捉えたショットと同じようなアングル。
お店が並んでいる通りなので、SVで示しても大丈夫かも。


大きな地図で見る

 

参考画像(14/5/20追記)

milouさんからいろいろ画像を提供していただいたので、こちらでまとめてご紹介させていただきます。どうもありがとうございました♪

張り紙の壁(1993年9月)。
オデオン近くとのことです。

新オペラ座を運河側から(1990年9月)。
バスティーユ広場の柱も写っていますね。

Richard-Lenoir 駅のメトロ階段(1977年7月)。
クレーンが見えています。 ということで、以下はパリの工事現場特集。

1978年7月。

1979年1月。

1977年7月。

1977年7月。

1994年7月。

1977年7月。
この画像のコメント(画像をクリックするとご覧いただけます)で、「要するにバカンスである7、8月は工事が集中するのです」とのこと。
なるほどです 🙂

1978年7月。
Rue Valette からのパンテオン。

1977年7月。

1977年7月。

1977年7月。
こちらはおまけ。
解体現場ではなくて、ローマ時代の遺跡 Arènes de Lutèce。

資料

更新履歴

  • 2014/05/29 「夜の地図」追記。
  • 2014/05/20 「ヒロインの住まい」「参考画像」追加。

コメント

  1. milou より:

    記事本文に合わせ猫の話から(??)

    手元にある映像は大昔に録画したものでエンド・クレジットも読めないほど不鮮明。DVDをレンタルしようと思ったがTSUTAYAもGEOも取り扱いなし。
    というわけで、もしかしたらクレジットに出てるかもしれないがGris-Gris を演じる猫はアラピムー、Rambo は本名。ついでに猫は苦手という男は監督のクラピシュ、と僕のメモにあるがソースは不明。

    見たのは96年9月13日シャンテ2だが封切りが7月27日なので、結構ロングランですね。ギャランス・クラヴェルは僕のリストでは「Qui plume la lune ?」という99年の作品をパリで見ているが内容は覚えていない。

    この映画の舞台である11区は(前にも書いたが)初めての外国で1ヶ月滞在した(当時は)1つ星のホテルが Rue de la Rocquette 1つ北のRue Sedaine だったので、この界隈は馴染みがあり映画を見たときは見覚えのある風景が色々あったのだが40年も前なので記憶が薄れている。

    さてロケ地探索だが、敢えて省略したかもしれないが
    ☆彼女の家がある通りはPassage des Taillandiers で右にカーブする緑の塀は何度も登場する。二手に別れるのは Rue des Taillandiers まで来た角だが逆方向に突き当たるとPassage Thiere に出る、少し北のPassage Louis Philippe との角の道路標識を撮った77年の写真が見つかったが、実はデジャ・ヴュじゃないが、あてもなく歩いているのに74年にも同じ場所を通っていたので写真に撮った。

    ☆マダム・ルネの家は台詞では14番地だが向かいの建物から見ると12か10のはず。基本的に極めて狭い範囲で撮影したようだが微妙に位置関係が不可解なことはある。ドラマーの家から出て左右に別れるのは Rue des Taillandiers の現 LE CHAT IVRE 右隣の2つ目のレンガ窓(?)の右。20番地の表示がある入口だが感覚的には中庭に通じる共同の入口には見えない。さらに突き当たりは解体中の教会だが瓦礫の先の建物は道に直角。しかし現在の航空写真を見ても Rue de la Rocquette とはかなり斜めに交差するので後ろの建物も斜めのはずなのだが…

  2. 居ながらシネマ より:

    milouさん、コメント、情報、画像いろいろありがとうございました♪
    私も手持ちがぼそぼそのVHSなので、猫の名前を読み取るのが精一杯でした。この映画のDVD、買うには高いんですよね……

    ヒロインの住まいははっきり写ってますから全然問題はないかと思いましたが、一応ウェブマップで明示するのは避けてみました。ご了承ください。
    このパリの建設現場シリーズ(?)面白いですね。
    最後の遺跡は、全然知りませんでした。

  3. milou より:

    老婦人の同年代ネットワークでヴェルリゴダンがここと地図を見ながら話す場面。
    言うまでもなく地図は11区のもので左角から右斜めに走る道路はAvenue de la Republique だと思われ指さす場所は後ろに塔が見えるようにバスティーユ広場。恐らく 4 Boulevard Richard Lenoir の映画館Majestic Bastille 前で現Planet Sushi 右の壁面がよく似ている。SVではマルシェ(彼女が歩く市場もここだろう)のテントや木で塔は見えないが角度的には問題ないだろう。ギャラリー、パリの映画館に81年のこの映画館の写真があり壁面も映っているがアングルが違うので塔は見えないしテントもない。
    ちなみに現SVで映画館前のとんがったテントの間に元地図ではないかと思われる物が見え、かなり確率が高いと思うのだが…

  4. 居ながらシネマ より:

    milouさん、返信遅れてすみません。本文に追記させていただきました。
    確かにここですね。テントがなければもっとスッキリSVで確認できるはずですが(「元地図ではないかと思われる物」がわかりませんでした……)。

    ついでにPlanet Sushiがインドアストリートビューが使えるので入ってみましたが、なんだかすごい内装でびっくりしました。

  5. milou より:

    “元地図ではないかと思われる物”は記載のSVで右に見える道路側とんがり屋根テントの手前から1つめと隣のテントの間に見える掲示板のようなチョコレート色の物体。少なくとも地図には見えず何かのポスターだと思われるが大きさや形から元地図の可能性があると言うことで向きも矛盾しないので、この前かなと考えた次第。
    なお同種の地図はフランス西海岸のギャラリー Lisieux や Deauville 、あるいはVille d’Avray にあります

  6. 居ながらシネマ より:

    場所わかりました。お手数おかけしました。
    なるほど大きさも向きもそれっぽいですね。
    今はポスターなのか広告なのかはわかりませんが、無頓着にテントを張って隠してしまっているのが楽しいです。

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