目次
作品メモ
NHK BSのマックィーン特集。『ゲッタウェイ』に続いては11/8放送の『ブリット』。
原題は”Bullet”(弾丸)ではなくて”Bullitt”。
主人公の名前です。
そのサンフランシスコ警察の敏腕刑事(警部補)フランク・ブリットにスティーヴ・マックイーン。
ブリットに証人の監察を依頼する大物のようでやってることは小さい政治家ウォルター・チャーマースにロバート・ヴォーン。
添え物的扱いなのがちょっと惜しい美しき恋人キャシーにジャクリーン・ビセット。
頼りになる上司ベネット警部にサイモン・オークランド。
チャーマースの言いなりになるベイカー警部にノーマン・フェル。
ブリットとは対照的に地道に仕事する同僚「デレ」ことデルゲティにドン・ゴードン。
証人ジョニー・ロス(偽者)にフェリス・オーランディ。
証人ジョニー・ロス(本物)にパット・リネラ。
無表情が怖い白髪の殺し屋マイクにポール・ジェンジ。
その相方、「ザ・ドライバー」的役割のメガネの男に、カースタントマンのウィリアム(ビル)・ヒックマン。
観察眼が鋭いタクシー運転手に、すでにおでこがひろがりつつあるロバート・デュヴァル。
それからIMDbによるとウォルター・マッソーが出ているようですが(クレジットなし)、どこだかわかりませんでした……
監督ピーター・イエーツ。
撮影ウィリアム・A・フレイカー。
音楽ラロ・シフリン。
クルマ
ブリットが乗るのは、1968年式フォード・マスタング GT 390 W IMCDbではこちら
殺し屋が乗るのは、1968年式ダッジ・チャージャー R/T 440 W IMCDbではこちら
その他登場するクルマについては、例によってIMCDbをどうぞ。
http://imcdb.org/movie_62765-Bullitt.html
ついでに銃についてはimfdbをどうぞ。
http://www.imfdb.org/index.php/Bullitt
ロケ地
舞台はサンフランシスコで撮影ももちろん同地。
IMDbのリストは長すぎるので、直接ごらんください。
http://www.imdb.com/title/tt0062765/locations
IMDbがこれだけ詳しい上に、人気作品だけあってネット上では様々な情報が出ています。
特にカーチェイスについてはこちら↓が完璧な内容。
http://www.rjsmith.com/bullitt-locations.html
撮影場所の現在の画像もアップしてあり、何も付け加えることはありません……
なので今さらという気もしますが、このエントリーでは個人的に気になったところを中心にチェックしていくことにします。
ジョニー・ロスが逃走する路地
冒頭の場面はシカゴという設定。
撮影はサンフランシスコで、クルマが飛び出していくのはこの路地から。
このBush St.は『めまい』でも登場しています。
ホテル
「ジョニー・ロス」がやってきたところ。
Intercontinental Mark Hopkins San Francisco
999 California St, San Francisco, California 94108
http://www.intercontinentalmarkhopkins.com/
このホテルは少し前のエントリー『コンペティション』でも登場していました。
公衆電話
ユニオン・スクエアの北、Sir Francis Drake Hotel の前のこのあたり。
映画冒頭でクルマが飛び出していった「シカゴ」の路地は、わずか1ブロック北。
チャーマース議員の家
海が見える高台の豪邸。
個人宅かもしれませんので、念のためマップでの特定は避けることにします。
IMDbにはっきり住所が書かれていますので、どうしても知りたい方はそちらをどうぞ。
▼22/5/16 追記
Stanfordさんから画像を提供していただきました。
コメントもそのまま転載させていただきます。
どうもありがとうございました 🙂
1988年11月撮影です
ダニエルズ・ホテル
「ジョニー・ロス」が滞在するところ。
ホテル名は架空のもので、実際の撮影はIMDbによればこちら。
Kennedy Hotel, San Francisco, California, USA
外に出たブリットたちが歩く場面で背景に大きな吊り橋が映りますが、これはベイブリッジ。
なので位置としてはこのあたり。
このホテルや間近に走っていた高架線などは、1989年の地震(ロマ・プリータ地震) Wによって姿を消しています。
窓からの景色に高架が映っていますので、実際にそのホテルの中で撮影されたようです。
キャシーの勤務先
ホンモノの建築事務所を借りて撮影しています。
上述のホテルや後述の病院、ブリットのアパートも外観だけでなく実際にそこで撮影。
ホンモノを使ってリアリティを追求するというやり方を徹底していたようですね。
レストラン
Coffee Cantata, Union Street, San Francisco, California, USA
病院
映画の中ではわかりづらいですが、DVDに収録されているメイキングでははっきり名前が出ています。 なのでここで書いてしまっても大丈夫でしょう。
San Francisco General Hospital
救急車がやってきたのはこちら。
概観だけでなく、内部もここ。
メイキングによると、手術の場面は俳優はひとりだけ。あとはホンモノのお医者さんたちです。
左折する交差点
自宅に戻るブリットのクルマが左折するところ。
Talor St. を北からやってきてこの角を東へ曲がっています。
この南北に走る坂は、『コンペティション』でタクシーが登ってきたところ。
マーケット
ブリットが自宅に上がっていく前に買物をしたところ。
ブリットの住まいはその向かい。
窓の景色はセットではなさそうですので、本当にこの中で撮影も行われたようです。
ここは標識にあるようにTalor St.とClay St.の交差点。
上記の左折した場面で、そのまままっすぐTalor St.を4ブロック進めばこの交差点に出ます。
そちらの方が早かったのでは? 😉
洗車場
タクシーの運転手に会うところ。
このあたりでしょうか?
教会
Grace Cathedral Episcopal Church – 1100 California Street, San Francisco, California, USA
『コンペティション』でも背景に登場していました。
タレコミ屋と落ち合うカフェ
Enrico’s Cafe – 504 Broadway, San Francisco, California, USA
http://www.enricossf.com/
カフェは今でも健在です。
カーチェイス
ブリットがタクシーで洗車場に戻ってきてマスタングに乗り込んだところから、映画史に燦然と輝くカーチェイスシーンが始まります。
前述のようにこちら↓の記述がとても詳しく付け加えることもないので、ここでは省略。「ロケ地マップ」の方でメモっておくことにします。
http://www.rjsmith.com/bullitt-locations.html
ホテル
「ドロシー・シモンズ」が滞在していたところ。
当時はThunderbird Hotel。
現在はIMDbのリストにあるこちら。
Clarion Hotel – 401 E. Millbrae Avenue, Millbrae, California, USA
ラストの空港のすぐ近くですね。
海辺の2人
IMDBでは↓
Candlestick Park Exit, Highway 101, San Francisco, California, USA
おおよそこのあたりでしょうか。
待ち構えるチャーマース
San Francisco Hall of Justice
電送されてくる指紋
Telecopierという機械。
音響カプラーと専用紙を使ったFAXの原型でしょうか。
となりの通信センターも本格的で、ここは本物の警察っぽいですね。
空港
サンフランシスコ国際空港。
ターミナルはもちろん滑走路まで撮影に使用。
今では考えられません。
ロケ地マップ
資料
更新履歴
- 2022/05/16 「チャーマース議員の家」にStanfordさんの画像を追加
- 2010/11/20 新規アップ
コメント
わたくし、マックィーンと致しましても、この映画、何度となく観ておりますが、確か全編ロケと承知しておりましても、
当サイトにて勉強させていただき、多くを知ることができました。
ありがとうございます。
ブリット は、当初、ロスで撮りたかったが、ロケの許可が降りず、シスコになったと、聞いたことがあります。
坂道と起伏、車、ラロ・シフリンの音楽、この映画はこれらがシンクロして、ストーリー度外視のスタイリッシュな面白さを持っています。
個人的には、空港内外のシーンが印象的です。
後の、マイケル・マン作品、ヒート を彷彿させるものです。
そういえばお名前がマックィーンでしたね 🙂
当初はロス希望だったのですか。
サンフランシスコで大正解ですよね。おそらく観光客誘致にも相当貢献したのではないでしょうか。
空港内での撮影は今では難しいでしょうし、下手なVFXがない分リアリティたっぷりで、迫力満点のシーンですよね。