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『パリは霧にぬれて』 La maison sous les arbres (1971)

パリは霧にぬれて [DVD]

作品メモ

このところ作品ごとではなく地域別でロケ地マップを整理していますが、ひとつ前のエントリー『フリック・ストーリー』で「パリを舞台にしたサスペンス映画」というまとめマップを作りましたので、この映画も加えておこうと思います。

パリに移り住んだアメリカ人一家に謎の組織の魔の手が迫り、とうとう子供たちが連れ去られてしまうというお話。

ヒロイン、ジルにフェイ・ダナウェイ。もともと精神的にやや不安定なところに、子供たちを見失って、いよいよ危うい状態となってしまいます。
その夫フィリップにフランク・ランジェラ。かつてハイテク企業に勤めていたようですが、パリに来てからは出版関係で身を立てているようです。
同じアパルトマンの別の階に住むシンシアにバーバラ・パーキンス。
フィリップに脅しをかける謎の組織の男にモーリス・ロネ。

フランス語原題は、「木の下の家」。
英題は ”The House under the Trees”、”The Deadly Trap”、”Death Scream”といろいろ。

監督ルネ・クレマン。
これまでのエントリーで言えば『雨の訪問者』(70)に近いセンです。
やはり雰囲気優先で映像も音楽もステキですが、展開がややグズグズで、ミステリーとしてもう少し奥行きがあればと惜しまれます。

原作アーサー・キャヴァノー、脚本ダニエル・ブーランジェとルネ・クレマン、撮影アンドレアス・ワインディング。

音楽はジルベール・ベコーで、映画音楽はこれが最後。
こちら↓は甘美なテーマ曲がたっぷり流れるタイトル部分。この部分がいちばん良かった、などと言っちゃダメかしらん??

 
 
 

こちら↓は、ご本人による歌唱。映画では流れません。
動画をアップされた方は、フランス語原題「木の下の家」をかなり意識されているようでして。

 
 
 
 

ロケ地

IMDbではこれだけ。

Paris, France

例によって、ウェブマップを頼りに画面とにらめっこでチェックしています。
間違えていたらごめんなさい。誤りのご指摘大歓迎です。

ボート

冒頭セーヌ川を進むボート。
いつの間にか運河に入っていきますが、サン・マルタン運河W

タイトルが出るショット(上掲動画1分頃)は、ちょうどこのSVのカメラがある橋の下をくぐっています。

こちらは以前milouさんに提供していただいた画像です。

映画ではこの画像とは逆向きに、奥に向かって進んでいきます。

ボートはそのまま進んでこちら↓を通ります。

アパルトマンの外

アパルトマンから街路を見下ろすショットがいくつかありますが、写っている交差点はこちら↓

庭園

0:18
せっかくのお出かけなのに、フィリップがクルマにこもって仕事をしてしまうところ。
これはパリではありません。

Château de Vaux-le-Vicomte(ヴォー=ル=ヴィコント城)W

最初に子供が座っていたのはこのベンチ↓

階段を降りていく最後のショットはこちら↓

これまでのエントリーで言えば、『リトル・ロマンス』で登場。

0:45

デパートの後、子供が走って行ってしまったのは、ポンヌフの右岸側から。

カメラに向かって走ってくる子供とそれを追いかけるジルをとらえたショットは、カメラ北向き。

こちらは以前milouさんに提供していただいた画像ですが、ちょうどこういったアングルですね。
撮影は1977年7月とのことで、貴重な1枚です。
おそらくその直前のデパートの場面は、左手奥のサマリテーヌ。

花売りがいたのは、中央、こちらの街灯の下。

右手後ろにはアンリ4世の像があるはずですが、映画では写っていません。

こちらもmilouさんに提供していただいた画像ですが、この左側の街灯のはずです。
撮影は2002年10月。

子供が降りていってしまったのは、像の裏手のこちら↓の階段

高層アパート

1:07
ベビーシッターの住まい。

調査中

フィリップがタクシーで来たところ

1:20

ラ・デファンス(La Défense)のこちら↓

降りてきた階段は、その後ジルと来たシンシアが上っていったところです。
場所は調査中。

こちら↓かと思いましたが、背景の建物が違うようです。

1:28
子供たちがいたところ。
不明。

ロケ地マップ

資料

更新履歴

  • 2017/01/16 新規アップ

コメント

  1. ほりやん より:

    さてー、今度は「パリ霧」でロケ地さがしに張り切りましょうか。この作品も久々のご対面なのですが、「ザ・シネマ」録画分の画質はイマイチで、低画質での放送は「パリっきり、パリっきり、これっきりーですか~♪」と歌いたいものです。

    (フィリップが降りてきた階段)

    この階段には見覚えがあって、「さらば友よ」でドロンが降りてきた階段と同じだ!と思ったので、「さらば友よ」をチェックするとやっぱり似ています。階段の裏側にブロンソンが立っていて、彼の背後に映るガラス張りの建物の床にある四角形がSVでも確認できます。

    https://www.google.com/maps/@48.8868624,2.2514596,3a,75y,67h,95.32t/data=!3m6!1e1!3m4!1stM3n42ZJGLwHLtqMLkgPoQ!2e0!7i16384!8i8192?entry=ttu

    エスカレーターが付いていませんが、横の建物がそっくりすぎるので、ここで間違いないと思われます。エスカレーターはのちに撤去されたのでしょう。

  2. 居ながらシネマ より:

    ほりやんさん、これまたすごい、大正解ですね 😀
    『さらば友よ』は全然記憶がなかったので早回し(死語?)で見つけましたが、夜の場面ですね。確かにこちらも同じみたい。

    大きなお世話ですが、エスカレーターはどうしてなくしてしまったのでしょうね。
    SVをぐるりと180度回した向かい側は今でも映画と同じような造りが残っているのに。
    こちらで撮ってその裏焼き?とも邪推してしまいましたが、さすがにそれはなさそうです。

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