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『ボーン・スプレマシー』 The Bourne Supremacy (2004)

ボーン・スプレマシー 【プレミアム・ベスト・コレクション】 [DVD]

作品メモ

ひとつ前のエントリー『ラン・ローラ・ラン』のフランカ・ポテンテがヒロイン役をつとめたシリーズ。
ボーン・シリーズはマット・デイモン主演が3本と、その後スピンオフが1本作られていますが(2013年11月現在)、こちらは2作目。
あくまで個人の感想ですが、シリーズ中屈指の出来映えという気がしていていちばんの好みとなっています。
最近続けて取上げてきたベルリンやモスクワが登場することもあり、今回はこれをチェック。

あいかわらず記憶がちゃんと甦らない人間兵器ジェイソン・ボーンにマット・デイモン。
1作目で彼と行動をともにし、そのまま海外に逃亡したマリーにフランカ・ポテンテ。
やはり1作目から登場しているCIAスタッフ、ニッキーに、ジュリア・スタイルズ。
ボーンをつけ狙うロシアのクールな工作員キリルに、『ロード・オブ・ザ・リング』やら『スター・トレック』やら『リディック』やら私が好んで見るような映画にいっぱい出てくれているカール・アーバン。

他にもいろいろクセのある人物が出てきますが、特に目を惹くのがシリーズ初登場の優秀なCIA指揮官パメラ・ランディ(肩書きはWikipediaによると Deputy Director)。
演じたジョーン・アレンは見事なまでにハマリ役という気がしますが、残念ながらこの役では特に賞にはノミネートされなかった模様。

監督ポール・グリーングラス、撮影オリヴァー・ウッド、音楽ジョン・パウエル。

全編ゆらゆらハンディカメラ&細かいカット割りという、今となってはやや陳腐化した映像ですが、この映画に関しては成功しているような気もします。

激しいカーチェイスシーンはシリーズ通して見どころとなっていますが、登場するクルマについては例によって驚異のサイトIMCDbをご覧ください。

殺戮のオデッセイ〈上〉 (角川文庫)

原作はロバート・ラドナムの『殺戮のオデッセイ』。

ロケ地

IMDbでは、

Moscow, Russia
Alexanderplatz, Mitte, Berlin, Germany
Am Grossen Wannsee, Zehlendorf, Berlin, Germany
Bahnhof Zoo, Charlottenburg, Berlin, Germany
Berlin, Germany
Ehemaliger Grenzuebergang Dreilinden, Berlin, Germany
Germany
Goa, India
Haus des Rundfunks, Charlottenburg, Berlin, Germany
India
Kaiserstraße, Berlin, Germany
Karl-Marx-Allee, Berlin, Germany
Kemper Platz, Tiergarten-Tunnel, Tiergarten, Berlin, Germany
Kurfürstendamm, Charlottenburg, Berlin, Germany
Leipziger Straße, Mitte, Berlin, Germany
Manhattan, New York City, New York, USA (end scenes)
Naples, Campania, Italy
Nerul, Maharashtra, India
Ostbahnhof, Friedrichshain, Berlin, Germany
Palais am Funkturm, Charlottenburg, Berlin, Germany
Palolem Beach, Goa, India
Panaji, Goa, India
Russia
S-Bahn Station Friedrichstraße, Mitte, Berlin, Germany
Schimmelfenghaus, Berlin, Germany
Studio Babelsberg, Potsdam, Brandenburg, Germany
Tempelhof Airport, Tempelhof, Berlin, Germany
The Westin Grand Hotel, Berlin, Germany
Walter-Benjamin-Platz, Charlottenburg, Berlin, Germany
Zehlendorf, Berlin, Germany
Zoologischer Garten, Tiergarten, Berlin, Germany

The Worldwide Guide to Movie Locationsでも詳しく取り上げられているようです。

http://www.movie-locations.com/movies/b/bourne_sup_1.html

資料的にはこれでほぼ必要十分かもしれませんが、書き写してもつまらないので、例によってIMDbのリストを参考にしつつ画面とにらめっこで調べてみました。
間違っていたらごめんなさい。誤りのご指摘大歓迎です。

舞台はインド、ベルリン、ナポリ、モスクワ等めまぐるしく変わりますが、実際の撮影は主にベルリン。
モスクワでも撮影されていますが、けっこう「なんちゃってモスクワ」も混じっています。

ベルリン夜景

CIAの作戦が遂行中。
ベルリンのテレビ塔が捉えられますのでその近くと思われますが、ビルの具体的な場所はこの場面だけでははっきりわかりません。

正解はもう少し後の場面で。

CIA本部

映画やドラマで幾度となく写されてきた、ホンモノのラングレー。

関係ありませんが、最初にこの会議の場面を見たとき、トーマス・アラナをジョン・マルコヴィッチかと思っていました……

モーテル

FSSのエージェント、キリルがボスであるオリガルヒ、ペコス石油CEOブレツコフと接触したところ。
ぎりぎりホテル名が写っているので場所がわかりました。
ベルリンのテーゲル(Tegel)空港近くという設定ですが、撮影はこちら。

Motel Avus
BAB 115, Fahrtrichtung Nord, 14129 Berlin
http://www.avus-motel.de/


大きな地図で見る

2人の隠れ家

ボーンとマリーの隠れ家があるところ。
このあたりの撮影はすべてインドのようです。

ビーチ

Palolem Beach, Goa, India

町の広場

ボーンが殺し屋(キリル)に気づいたところ。
インド、ゴア州の州都パナジ。教会前のこの広場。

背景に一瞬見える青い建物は、教会のすぐ向かいにあるこちら。

SINGBAL’S BOOK HOUSE

2人が乗った四駆が落下するところ。

Nerul Bridge

Wikimapiaでは撮影に使われたことが書かれてありますね。

ベルリンの現場

0:18頃の空撮で、ベルリンの現場がどこなのかわかりました。

テレビ塔から西へ6kmも離れています。
見つかるわけがありません。

シェレメチェヴォ国際空港

オレンジ色の柱が特徴的。
場所は調査中。

ナポリ港

0:23。
船からの眺めは、ホンモノのナポリのようですね。

税関の外

0:31。
建物にSTAZIONE MARITTIMA DI NAPOLI とありますが、実際の撮影はベルリン。

Messe Berlin W
http://www.messe-berlin.de

参考までに、ホンモノはこちら。

Stazione Marittima di NapoliW

ニッキーをアボットが迎えに来た広場

0:35。
アムステルダムと言う設定ですが、これもベルリン。

Walter-Benjamin-Platz

生き残りメンバーの家

0:38。
ミュンヘンという設定ですが、やはりベルリン。
IMDbのリストにあるこちら

Kaiserstraße, Berlin, Germany

あくまで通りの位置ということで示しますと、こちら。

ベルリン東駅

これはホンモノ。
ボーンが車でやってきたのは南側。

ベルリン東駅 (Berlin Ostbahnhof)W

川と橋

0:46。
空撮で写る橋。
これは一目瞭然、ひとつ前のエントリー『ラン・ローラ・ラン』でヒロイン、ローラが駆け抜けたこの橋。
ローラを演じたのはもちろんボーンの恋人マリー役のフランカ・ポテンテ 😉

オーバーバウム橋 (Oberbaumbrücke)W

パメラが滞在していたホテル

セリフでもはっきり「ウェスティン・グランド」と言っています。

The Westin Grand Hotel, Berlin, Germany

CIAベルリン支部

パメラの後をつけてきて建物を確認したボーンの背後に„ESCADOS“という看板が見えます。
これのおかげでようやく場所がわかりました。
カメラ位置はここで、西向き。

ボーンは振り返るように建物を見ています。
その直後、パメラが次々指示を出す間にビルの全景が忙しく写りますが、位置はここ。
ボーンの目線と一致しますし、パメラが建物に入るときの周囲とも一致します。

SVでは建物はすでに取り壊されて駐車場になっていますし、Bing Mapsの空撮では新しいビルが建設中であることが確認できます。
現在ここに建っているのは Ramada Hotel Berlin Alexanderplatz。撮影当時は不明。

屋上

ボーンがBOSCHの大きな看板の陰に陣取ったところ。
上記建物のはす向かいにある細長い建物。

世界時計

アレクサンダー広場 (Alexanderplatz)W

右の空撮画像は映画撮影時に近い2003年のもの。

世界時計 (Urania-Weltzeituhr)W

事件を調べたカフェ

ネットでロシアの事件を調べたカフェ。
店名が写っていたので場所がわかりました。

San Remo Upflamör
Falckensteinstraße 46, 10997 Berlin

窓の向こうに高架線が見えますが、この下もまた『ラン・ローラ・ラン』で橋に出る直前にマリー……じゃなくてローラが走ったところ。

調べに行ったホテル

„Hotel Brecker“という設定ですが、架空の名前でしょうか。
上述カフェで調べたときに„Kurtürstendamm 288“と画面に表示されていましたが、おそらく実在する Kurfürstendammのもじりか綴り間違い。

実際Kurfürstendammの画像を見ると„Hotel Brecker“前の雰囲気と近かったので、SVでウロウロしてみたところ、撮影に使われた場所を見つけることができました(番地は違います)。

Haus CumberlandW

建物の沿革についてはWikipediaに詳しいです。
この映画の撮影に使われたことも書かれてありますが、その時は1階にだけ店舗が入っている状態だったとのこと。 画像検索してみると、どうやら内部もここで撮影されたようです。

乗った駅

1:09。
川の上にまでホームが延びている駅。

フリードリッヒ通り駅 (Bahnhof Berlin Friedrichstraße)W

引きのショットは東側の隣の橋から。

駆け上がった階段は西岸北側。

このはす向かいに、『ラン・ローラ・ラン』でマリー……じゃなくてローラのスタート地点となる家があります。

クラブの出口

1:21。
モスクワでキリルが再びブレツコフの指示を受けるところ。
調査中。

モスクワの駅

ボーンの乗った列車が到着したところ。

キエフ駅 (Киевский вокзал)

タクシーを拾ったのは駅の前。
一足遅く警官たちが駆けつけたときに、全景が写ります。

訪ねてきた家

とある人を探してやってきたところ。
撮影場所を解明するのは難しそう。

その人物が”The Orannyi Projects. Number 16″(オランニ・アパート16番地)に引っ越したことを知りますが、架空の場所でしょうね。

キリルに狙われた川縁

一発で倒せないキリル。狙いを外すのは2度目で、結構腕は悪いとか 😉 ?

この場面、モスクワではなさそうで、最初に観たときからずっとどこなのか気になっていました。
IMDbのリストにはしつこいくらいベルリンの場所が挙げられているので、ベルリン市内であまり幅の広くない川がくねっと曲がっている箇所を探してみました。

というわけで、ここはやはりモスクワではなくベルリンなのでした。

くやしがるキリル

1:26。
思わぬ邪魔が入りボーンを取り逃がして悔しがるキリルのバストショット。
背後になぜか見覚えのある丸い屋根の建物が。
アレクサンダー広場の東側にあるこちら。

bcc Berliner Congress Center

カメラ位置はアレクサンダー広場側(東向き)。
その前にアレクサンダー広場の空撮をチェックしていたため、丸い形に見覚えがあったのでした。

ボーンを撃った橋からは1km以上ワープしていますが、通り一本でつながっています。

その後降りていったのはおそらくこちらの階段。

スーパー

«СУПЕРМАРКЕТ»とありますが、ホントにモスクワなのかどうか含めて、撮影場所を確かめるのは難しそうです。
おそらく背景に見える黄色い集合住宅あたりが手掛かりになりそう。

カーチェイス

追うのはパトカー、SUVに乗った殺し屋、さらには黒塗りベンツを連ねた保安局。
逃げるボーンズは、普通のタクシーで見知らぬ街を地図を広げながら、しかも肩を撃ち抜かれているという、もうどんだけハンディキャップつければ気が済むの的カーチェイス。
ボーンシリーズは激しいカーチェイスが売りのひとつですが、その中でも一番の出来映えではないでしょうか。

「なんちゃって」ではなく実際のモスクワ市内も登場しています。
以下場所がわかったところだけメモ書き。

橋をくぐる川縁

『ロシア・ハウス』で登場したホテル・ウクライナの目の前。
モスクワ川が大きく蛇行するところ。

クレムリンが見える川縁

右側に大きな建物が見えますが、かつてあったホテル・ロシアW。2006年に解体。

キリルのSUV川縁の道へ

SUVはここから東向き。

対岸のタクシー → SUV正面

素早いパン。
やはりモスクワ。

にらみ合った交差点

2両編制のトラムが走る道路と交わるところ。
上記地点から少しバック。

ボーンのタクシーが進入していったのはここ。

そのまま左折してトラムのお尻に付きます。
右折して入ってきたキリルのSUVとすれ違うのが橋の上。

大通りに飛び出す

ベンツを引き連れて飛び出すところ。
調査中。

トンネル入口

よく見ると向こう側が明るいので、その先はまたすぐ地上に出ているようです。
この部分に関してはくぐっているだけの普通の立体交差のようですね。
候補をひとつメモっておきますが、どうもここではないような……。引き続き調査中。

※2013/12/12追記
場所がわかりました。やはりモスクワ市内のこちら。

トンネルの上は、『モスクワは涙を信じない』で登場した、マヤコフスキーの像のある広場。

トンネル内部

よく撮影したものだとびっくりする場面。
これはモスクワではなくIMDbのリストにあるこちら。

Kemper Platz, Tiergarten-Tunnel, Tiergarten, Berlin, Germany

最後にクラッシュしたのはここでしょうか?

集合住宅

ようやくモスクワに来た目的を果たせたところ。
調査中。

ニューヨーク

ボーンが歩いていったのはこちらの横断歩道(E48 St & 3rd Aveの東側)。

ロケ地マップ(14/4/22追記)

特にベルリンとモスクワで細かくピンが立っています。
ズームアップや「より大きい地図」をご利用ください。


より大きな地図で ボーン・スプレマシー を表示  
 
 

※15/12/28追加
ベルリンを舞台にした映画のロケ地マップ

 
 
 

資料

更新履歴

  • 2015/12/28 「ロケ地マップ」追記
  • 2014/04/22 「ロケ地マップ」項目追加
  • 2013/12/12 「カーチェイス トンネル入口」追記

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