『Dark (ダーク)』 Dark (2017)

過去 現在 未来の区別は幻想に過ぎない
              アインシュタイン

作品メモ

ひとつ前のエントリー『私立探偵ダーク・ジェントリー』同様Netflixで配信中のドラマ。
初のドイツ製Netflixオリジナルで、昨年(2017年)12月に配信開始されたばかりのホヤホヤの作品です。

https://www.netflix.com/jp/title/80100172

ジャンルとしてはやはりSFで、『ダーク・ジェントリー』と同じようなネタを使い、同じように複雑な物語を多角的に紡いでいきますが、受ける印象は真逆の世界。
こちらは森に囲まれたとあるドイツの小さな町を舞台に、複雑にからみあった人間関係を描きながら森の闇のようにディープな人間の業をあぶり出していく、まさにどっぷりダークな連続ドラマです。

一方SFとしても瞠目すべきアイデアと展開があり、さすが緻密なお仕事には定評のあるドイツ人。
まるでバッハの超絶的に込み入った多重フーガをビジュアルにしたような、そんな圧倒的なたたずまいを持っています。

こうしたダークな人間ドラマと精緻に積み重ねられたSF的アイデアがぴったり合わさっているところが真骨頂で、大げさにたとえるなら、『エデンの東』(映画より原作の方)の家族を増やし、救いや許しを消し去って夢もチボーもなくした上で、『プライマー』と合体させたようなものでしょうか(すごいネタバレ??)。

全10話。
最後に一応オチはついていますが、好評だったようで第2シーズンの製作が決定しているとのこと。

 
 
 

企画はバラン・ボー・オダー (Baran bo Odar)Wヤンチェ・フリーゼ(Jantje_Friese)W
2人が作った『ピエロがお前を嘲笑う』がNetflixの目にとまり『Dark』に至ったとのこと。
演出は全話バラン・ボー・オダー。脚本はヤンチェ・フリーゼ他。

 
 
 

解説が必要なら……

複雑なお話ゆえ、その分メモをとるか解説を見ないとたちまち暗い森の中で道に迷うことになります。
特に家系図を作っておくとわかりやすいかもしれませんね。

解説サイトやブログなどはおそらく探せばゾロゾロ出てきそうですが、とりあえず見るならこちら↓のNetflixによる完全ネタバレサイト。
よく整理されていて、ビジュアルも秀逸。これ以上のものはありません。

Instagramも公式アカウントがありますが、こちらもよく出来ています。 (@darknetflix)

Facebookはこちら↓

どれもドラマをご覧になってからどうぞ。

登場人物

ざっくりとしたメモ書き。
役名の日本語表記は日本語字幕に倣っていますが、ドイツ語の発音と混ぜて書いてしまったのもあるかもしれません。

カーンヴァルト家
ヨナス・カーンヴァルト(Jonas Kahnvald)
ハンナの息子。父親に自殺されて精神科の治療を受けていた。ようやく復学したものの、悪夢をしばしば見る。
ハンナ・カーンヴァルト(Jonas Kahnvald)
ヨナスの母親。マッサージ師。ウルリッヒ・ニールセンとは不倫関係。
ミハエル・カーンヴァルト (Michael Kanwald)
ヨナスの父。ハンナの夫。冒頭いきなり自殺するのがこの人で、2019年の出来事。「11月4日午後10時13分まで開けるな」という遺書を残す。
イネス・カーンヴァルト (Ines Kahnwald)
ミハエルの母。ヨナスの祖母。かつて看護婦だった。口元のホクロが特徴的。ミハエルが封印した遺書を持っていたのはこの人。ひとり住まいで、(息子の死後?)ハンナ一家とは疎遠になっている。
ニールセン家
マグヌス・ニールセン (Magnus Nielse)
カタリーナとウルリッヒの子供。マルタの兄。高校生。
マルタ・ニールセン (Martha Nielsen)
マグヌスの妹、ミッケルの兄。バルトシュとつきあっているが、以前はヨナスと良い仲だった。
ミッケル・ニールセン (Mikkel Nielsen)
いちばん下の子。いつも頭をはたかれている。2019年に失踪。
カタリーナ・ニールセン (Katharina Nielsen)
ウルリッヒの妻。マグヌス、マルタ、ミッケルの母親。校長。
ウルリッヒ・ニールセン (Ulrich Nielsen)
カタリーナの夫。マグヌス、マルタ、ミッケルの父親。刑事。幼なじみのハンナ・カーンヴァルトとただならぬ仲。
マッツ・ニールセン (Mads Nielsen)
ウルリッヒの弟。33年前、1986年10月9日に失踪している。当時12歳。
トロンテ・ニールセン (Tronte Nielsen)
ウルリッヒとマッツの父。ヤナの夫。集合住宅に住んでいる。
ネタばれにつき折りたたんでいます。クリックで開閉します。
ヤナ・ニールセン (Yana Nielsen)、
ウルリッヒとマッツの母。トロンテの夫。
アグネス・ニールセン (Agnes Nielsen)
トロンテの母。
ドップラー家
フランツィスカ・ドップラー (Franziska Doppler)
上の娘。マグヌス・ニールセンとちょっと意識しあう間柄。
エリザベート・ドップラー (Elisabeth Doppler)
フランツィスカの妹。通称エリ。E4から登場。耳が不自由。
シャルロッテ・ドップラー (Charlotte Doppler)
ペーターの妻。フランツィスカとエリザベートの母。警察で指揮を執っている。
ネタばれにつき折りたたんでいます。クリックで開閉します。
ペーター・ドップラー (Peter Doppler)
シャルロッテの夫。フランツィスカとエリザベートの父親。精神科医で、ヨナスを見ている。
ヘルゲ・ドップラー (Helge Doppler)
ペーターの父親。かつて原発の従業員だった。耳を怪我している。現在介護施設にいるが、奇行が目立つ。
ネタばれにつき折りたたんでいます。クリックで開閉します。
グレタ・ドップラー (Greta Doppler)
ヘルゲの母親。厳格。
ベルント・ドップラー (Bernd Doppler)
1953年当時、原発建設の推進者であり初代所長。
ティーデマン家
バルトシュ・ティーデマン (Bartosz Tiedemann)
レジーナの一人息子。ヨナス・カーンヴァルトの友人。マルタ・ニールセンと良い仲。
レジーナ・ティーデマン (Regina Tiedemann)
バルトシュの母親。閑古鳥が鳴くホテルの経営者。
アレクザンダー・ティーデマン (Aleksander Tiedemann)  
レジーナの夫。原発の現在の所長。1986年に町へやって来て原発に勤務するようになったが、そのいきさつは??
クラウディア・ティーデマン (Claudia Tiedemann)
レジーナの母親。1986年原発の女性初の所長に抜擢。引き継ぎの際に驚くべき事実を知る。
エゴン・ティーデマン (Egon Tiedemann)
クラウディアの父。警察官で、1986年に羊や鳥の大量死を目撃する。
ドリス・ティーデマン (Doris Tiedemann) 
クラウディアの母。
その他
エリック・オーベンドルフ (Erik Obendorf)
行方不明になった15歳の少年。どこかの部屋に閉じ込められているようだが……
H・G・タンハウス (H.G.Tanhaus)
時計屋の男。
ネタばれにつき折りたたんでいます。クリックで開閉します。
アタッシュケースを持った男
レジーナのホテルに宿泊し、資料を壁に拡げる。ケースの中身は、謎めいた装置。
ノア牧師
1986年に町の教会に赴任していた。

メモ

ネタバレにならない程度の備忘録。

原発
町外れ、森のかなたにある。電力供給だけでなく経済的にも町の住人の生活がかかった施設だが、翌年(2020年)停止が決まっている。
失踪事件
2019年ひとりの少年が行方不明に。捜査に進展がなく、住人に動揺が広がっている。33年前にもひとり失踪している。そこへさらに……
不思議な現象
時折電力供給が不安定になり、鳥や羊が大量に死ぬという……
年代設定
ドラマが始まるのは2019年。この他1986年、1953年とどうやら33年ごとに節目がある模様。それにしても、似た俳優さんをよく集めたものです……
お菓子
Raider(ライダー)
英米ではTwixW
巨大なポッキーが2本入っているようなお菓子ですね。チョキの仕草がトレードマーク。ドイツ語読みなら、らいだー。
こちら↓はフランス語版なので、れで。

 
 
 

ロケ地

IMDbでは、

Saarmund, Brandenburg, Germany
Tremsdorf, Potsdam-Mittelmark, Brandenburg, Germany

例によって、IMDbのリストとウェブマップを頼りに画面とにらめっこでチェックしています。
間違えていたらごめんなさい。誤りのご指摘大歓迎です。

舞台となるのは、設定ではヴィンデン(Winden)という町。

上記Netflixネタバレサイトで、ハンバーガーメニュー(三の字)の”WHERE”を選ぶと、各年代に登場した物件の画像を見ることが出来ます。
印象に残る場所がいくつもありますが、ほとんど解明できませんでした。

ホテル

„WALDHOTEL WINDEN“(森のホテル ヴィンデン)。
レジーナ・ティーデマンが経営していますが、少年が失踪したこともあり経営は絶不調。

ネタばれにつき折りたたんでいます。クリックで開閉します。

瀟洒な外観が気になりますが、撮影場所は調査中。
E1その他で正面からの姿が登場。
E8では裏手も写りますが、これはどうもVFXの産物のような気もします。

教会

ヨナスの父が埋葬されているところ。
かつてノア牧師が赴任していたところでもあります。

これは画像検索を繰り返して、判明しました。
鬱蒼とした辺り一帯はVFXの産物ですが、建物の素材はこちら↓と思われます。

Südwestkirchhof StahnsdorfW

ベルリンの南西20数km。
4kmほど北に、『ボーン・スプレマシー』で生き残りのメンバーがいた住宅地があります。

By Eisenacher|Manfred Brückels
via Wikimedia commons
(CC BY-SA-3.0)

資料

更新履歴

  • 2018/01/28 新規アップ

『Dark (ダーク)』 Dark (2017)” への2件のコメント

  1. いつもこのブログを楽しみにしておりましたが、長い間、新規更新がされなかったので、お体の調子でも崩されたのではないかと大変心配していました。

    今年から再開されているのを知り、とても嬉しく思います。

    また、本当にたまには(once in a while)でいいですから、日本映画も取り上げてください。

  2. 赤松幸吉さん、お久しぶりです。コメントありがとうございました。
    ご心配いただき恐縮です。おかげさまでこの1年いたって健康でした。
    またぼちぼち(日本映画含めて!)更新していきますので、以前のようにご覧いただけたら感謝感激です 🙂

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