『オン・ザ・ロード』 (1982)

houti  481) 邦画チラシ[オン・ザ・ロード 渡辺裕之 藤島くみ ]

白バイがパトカーに追われてるじゃない

作品メモ

『青春の蹉跌』『遠雷』『不連続殺人事件』『人魚伝説』とにっかつロマンポルノ出身監督作を取上げてきましたが、こちらはピンク映画出身の和泉聖治監督、初の一般映画です。

『オン・ザ・ロード』と言ってもケルアックとは無関係。
暴走車を追跡中に通行人の女性に怪我を負わせてしまった白バイ隊員のお話です。
女性はモデルでしたが怪我のためその道をあきらめ、郷里の沖縄へ戻ろうとします。姉の運転する車で東京から鹿児島へ行き、そこから先はフェリーというルート。
それを知った主人公は、いてもたってもいられず制服のまま白バイにまたがり彼女たちを追いかけます。
どこまでもどこまでも……

警視庁はメンツにかけて彼を阻止しようとしますが、主人公は追っ手をかわしつつ懸命に彼女たちのクルマを追い続けます。
旅が続くにつれ、そんな彼に対するヒロインのかたくなな気持ちにも変化のきざしが……。

はたして彼らの運命や如何に?
それは見てのお楽しみ。

……と書きたいところですが、DVD化されていないのが残念なところ。
昔劇場で見たあとは、地上波テレビ放送もあり、その録画を後生大事にとっていましたが、数年前日本映画専門チャンネルで放映され、今ではそれを焼いたディスクがお宝に。
でもここはひとつDVD・Blu-ray化をお願いします。

キャスト

主人公富島哲郎に渡辺裕之さん。これがデビュー作で、演技はまだ少々固いように見えますが、主人公のキャラ的にはむしろぴったり?
ヒロイン比嘉礼子に藤島くみさん。確か当時グラビアで登場していた「平凡パンチ」を買った記憶が(汗)
その姉さち子に秋川リサさん。好演でした。
同僚の竹成にうえだ峻さん。
哲郎と竹成が休日に声をかけた若い女性に竹田かほりさん。お懐かしや。
関門橋近くに住み、警察無線を傍受してサポートする若者江上に山田辰夫さん。
その母親に絵沢萠子さん。
哲郎の上長高森に室田日出男さん。
酔っ払ってクルマを暴走させたアホな男に岡田眞澄さん。
礼子の住まいの管理人に殿山泰司さん。
雑貨屋の店員に武知杜代子さん。コテコテのやりとりですが、楽しい一コマでした。
岡山県警の警官コンビに、青空球児・好児さん。

他に、Wikipediaに拠れば、

ガソリンスタンドの少年が、囮になって爆走するシーンは、国祭A級ロードレーサーの荘利光が演じている。また富島とやりあう地元白バイ隊員は、全日本モトクロスチャンピオンの鈴木秀明が演じる

とのこと。

ラスト近く大勢のライダーが登場する場面は、クレジットに「鹿児島大学モーターサイクルクラブ」とありますので、その方たちだったかもしれませんね。
きっと良き青春の思い出となっていることでしょう 🙂

音楽

こちらがテーマ曲。
イースト・ロード(EAST LORD)の「オン・ザ・ロード」とのこと。
ん十年ぶりに知りました……

 
 

ロケ地

例によって、ウェブマップを頼りに画面とにらめっこでチェックしています。
間違えていたらごめんなさい。誤りのご指摘大歓迎です。

ロードムービーをチェックしていると、一緒に旅している気分になってとても楽しいですね 🙂

OP

新宿西口のロータリー。

暴走車の追跡

高層ビル街

いったん停めようとしたのは、西口高層ビル街のこのあたり↓ カメラ東向き。

左手奥のビルはKDDIビル。
その手前は新宿NSビル。
さらに手前は空き地のようですが、この後都庁が建ちます。
『太陽を盗んだ男』でも同様でしたが、都庁ができる前なので、今とだいぶ印象が異なります。

事故現場

こちら↓のように見えますが、違うかも……

停めたところ

参宮橋駅近くのこちら↓

ナンパ

地下街

0:11
横浜。関内駅の地下街マリナードW

一応書いておきますが、当時の基準でも2人はかなりダサいです。
「ハクいね」というセリフが、さらに拍車をかけます。

雨が降っていた地下街出口は、たぶんここ。

海辺のレストラン

単なるメッシーくんになってしまったところ。
逗子マリーナ。

礼子を見かけて

ビルの階段

0:16
礼子がモデル仲間たちと降りてきた階段は、西麻布2丁目の六本木通り沿い、首都高高樹町出入口そばのこちら↓

ところで、白バイにチェックされてしょぼんとしていた男性、出で立ちがまるで石塚英彦さんですが、別人ですよね?

左折

左折して坂を上るところ。

礼子の住まい

0:18
和田堀給水所の近くですが、一般の集合住宅のようですので、明示は避けます。

東名高速

停めさせたところ

0:28
御殿場市の手前のこちら↓

サービスエリア

富士川SAでしょうか?

岡山

修理

0:40
修理しているときに、パトカーがやってくるところ。
瀬戸内の島々が美しいです。
おそらく現在道の駅となっているこちら↓の展望台。

道の駅一本松展望園

時折背景に鉄塔が写りますが、当時の空撮でも確認できますので、こちらで正解と思われます。

追走される橋

0:43

「白バイがパトカーに追われてるじゃない」

の名台詞が出るところ。
ここは当時名画座で見るたびにウケていました。

場所は前述道の駅から10数kmバックした、こちら↓

片上大橋(岡山ブルーライン)

海面に見える筏のようなものは、牡蠣の養殖でしょうか。

左カーブ

通り過ぎるのを俯瞰で捉えるワンカット。
向かってくる時の左カーブは、道の駅一本松展望園を少し通り過ぎたこちら↓

跨道橋

跨道橋を使って追っ手をまくことに成功するのは、上記左カーブと同じ場所のこちら↓

岡山県警の2人(青空球児・好児)、これは悔しいですね。ゲロゲ~ロ。

岡山市街地

トラムが走る路

0:45
トラムが走る広い道路を右へ曲がっていきますが、こちら↓

車載カメラで捉えます。

中州のところにも家が建っているので、建物と川面が交互に写されるという、ちょっと面白い場所です。

笑顔

0:46
笑顔を交わすところ。
このへんでぐっと盛り上がってきますが、場所は不明。

山口

トンネル

雑貨店の一件の後に通過するトンネル。
出口の上をよ~く見ると、「欽明路隧道」と読めます。
そこはもう山口県。

白バイ隊員がいたカーブ

0:57

ワンちゃんを保護した直後のショット。
左カーブで通過するときに、路傍で白バイ隊員が果物をかじっています。

隊員の説得

0:58
白バイを向き合わせて、隊員が話しかけるところ。
背景にいかにも昔の校舎が見えます。

小橋

1:01
白バイ隊員が落ちたところ。
上記校舎から1kmほど下流にあるこちら↓のように思えます。

現在は橋脚しか残っていませんが、こちら側の河原に向かって降りてくるような独特の作りを確認できますので、おそらくここで正解。

この場面はきっと『バニシング・ポイント』へのオマージュですよね。
前述の通り、隊員を演じたのはWikipediaによれば全日本モトクロスチャンピオンの鈴木秀明さんとのこと。バイクは全然わからないので、知らずにすみません……

関門橋

下関給油所

山田辰夫さん演じる江上のガソリンスタンド。さすがに場所不明。

「あの人はそういうおまわりじゃないんだよ!」
「どういうおまわりなんだよ?」
「……イージーライダーだよ……」

警察署夜景

1:02
黒板にはこんな風に経過が書かれています。

10月13日より行方不明
13日深夜大阪豊中ICに現わる
14日朝6時頃備前市に現わる(岡山県警より報告)

突破

この場面も、『バニシング・ポイント』へのオマージュでしょう♪
早朝の関門橋を正面から捉えたショットは迫力があり、盛り上がります。

左カーブの俯瞰のカメラ位置は、こちら↓の展望台。

江上、走る

関門橋を突破後の江上の進路。

最初にバイクが疾走したのはこの場所↓

Uターンした後のカットはこちら↓

最後に停まってしまったのはこのあたり↓

大分

<大分50km 日出25km>の標識

1:15
大分県宇佐市、国道10号線のこちら↓

展望台

1:19
白バイをトラックの陰でやりすごしたところ。

狭霧台(さぎりだい)W

By Σ64
via Wikimedia commons
(CC BY-3.0)

いちどなぐりたいと思ってたの、すっきりすると思って

ヘリコプター

1:20
阿蘇くじゅう国立公園内のこちら↓

長者原(ちょうじゃばる)W

By STA3816
via Wikimedia commons
(CC BY-SA-3.0)

鹿児島

市街地

1:33
市街地を望遠でとらえたカットはこのあたり↓

その後、サンロイヤルホテルの前を通り過ぎますが……

わかりやすくホテル名が写されていて、2時間ドラマ的タイアップの香りがたっぷり漂います。

フェリー乗り場
ラスト

去って行く救急車の左手に白い円筒形のタンクがいくつか見えますが、それで位置関係を特定できます。

 
 
 
 

ロケ地マップ

 
 
 

資料

更新履歴

  • 2019/04/22 新規アップ

『オン・ザ・ロード』 (1982)” への2件のコメント

  1. こんにちは。ヒロと申します。
    決してメジャーではないこの映画のロケ地をここまで詳細に調べあげて
    いる!感動と感服です。
    この映画にまつわる思い出を。まず私はバイク好きです。この映画を観て
    いなかったら大型二輪免許は取得していなかった。若いころ何気なく入った
    映画館で観て衝撃を覚えました。
    因みにもう一つ好きな映画があり、それは『彼のオートバイ、彼女の島』(1986)。
    この二作品が私をバイク好きに走らせましたね。
    主人公富島のようになりたくて?警視庁を受験しましたが、あえなく撃沈。
    大学の卒業旅行はバイク一人旅。そう主人公富島と同じ西日本を横断しました。
    道中様々な人との出会いは一生の思い出。こんなところで犬を拾ったのかな?
    などと思いをはせて走る。
    主人公富島は比嘉礼子を追いかけ
    ますが、私は四国のユースホステルで出会った女の子と九州まで一緒にツーリング!
    決してナンパしたわけではなく、むしろ奥手な方だった私にとって奇跡とも言うべき
    出来事でした。今あの女性元気にしているでしょうか?!

    この映画で私が一番に感動したシーンは、
    夜の山中を走り、木にぶつかって倒れる。
    『バカだよなぁ』『バカヤロー』と叫ぶ。岡山の白バイ隊員からもらったりんご
    を取り出して『お前もとっぽいよな!』と言ってりんごをかじる。
    そして風になびく木々と朝焼けをバックにしばし佇む富島と白バイ。
    さすがにこの場所は分からないですが、恐らく熊本のどこかでしょう。
    富島になりきって!?熊本のやまなみハウイエイを走ったの覚えています。
    夜は走るつもりはなかったのにキャンプ場がなかなか見つからず、夜の森林
    を走ったこともありました。まさかここまで富島と同じことをするとは
    思ってみ見なかったです!

    最後は富島は海にバイクごとダイブでしたが、さすがにそこまではマネは
    できませんでしたが!?西日本横断ツーリングは無事旅を終えることができました。
    私は映画好きでもあります。多くの作品を観てきましたが、このオン・ザ・ロード
    は私にとって特別な作品です。
    何気なくオン・ザ・ロードで検索すると『居ながらシネマ』さんを発見。
    内容の素晴らしさに思わず書き込みをさせていただきました。
    失礼いたします。

  2. ヒロさん、コメントありがとうございます。
    私は恥ずかしながらバイクに乗れないので、ライダーの方から熱いコメントいただき、大変嬉しくまた恐縮しています。
    公開当時、これはバイクが好きなら絶対萌える映画だと思いましたが、まさか何十年も経って、こうしてご本人?からエピソードをご紹介いただけるとは、本当にこのサイトをやっていて良かったと思いました!
    卒業旅行で回られたのですね。きっと途中で同行した女性にとっても良き想い出となっていることと思います♪
    しかも映画さながらに夜間の森林走行とは……

    私が好きなのは山田辰夫さんのエピソードで、突破するところもさることながら、絵沢さんとのやりとりがまた絶妙なんですよね。
    山田さんが亡くなられたとき、思い出したのはやはりこの映画でした。

    残念ならがまたDVDになっていないようですが、ヒロさんと同じように「特別な作品」となっている人はたくさんいらっしゃると思います。
    いつかそんなみなさんがこの映画に気軽に接することができるようになると良いですね。

    P.S.
    『彼のオートバイ、彼女の島』もバイク好きの方にとってはきっとたまらないでしょうね。
    原田さん、おきれいでしたよね。どうしても温泉の場面が甦ってしまいますが……(汗)

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