『夜叉ヶ池』 (1979)

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作品メモ

ひとつ前のエントリー『はなれ瞽女おりん』でこちらのタイトルを挙げましたので、勢いでチェック。
篠田正浩監督の『はなれ瞽女おりん』に続く作品で、泉鏡花の原作戯曲を特撮を交えて幻想的かつスペクタクルに映画化しています。

前エントリーで篠田監督を苦手だとか書いちゃいましたが、なんだかんだいってこの『夜叉ヶ池』も公開当時のこのこ見に行きました。
音楽が冨田勲さんで、しかもシンセサイザーを使っていると聞いたからなのですが、フタを開けて見たら、新たにレコーディングしたわけではなく、アルバム『月の光』や『展覧会の絵』等から当てただけでした。
そりゃ当時一枚のアルバムを作るのにMOOGと多重録音で何年も手間暇かけていたわけですから、それを映画のために書き下ろすのは無理というもの。
ただその使い方がやはりいまいちピンとこず、そういえば後日『悪霊島』で「レット・イット・ビー」が流れた時にも同じような違和感を覚えたような……。やっぱり波長が合う合わないというのはあるみたいですね……

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というわけで、当時の感想として『夜叉ヶ池』もやはりちと微妙なところであったような……。
幻想世界の方の特殊メイクやセットはとても頑張っていたとは思いますが、台詞回しも演出も映画と言うよりは舞台のそれっぽく、それなら(見たことありませんが)生の舞台の方がずっと雰囲気を出せて楽しめるのでは?と思ったりもしました。

キャスティングでは、ヒロイン百合を坂東玉三郎さんが演じているのが特徴的で、最大のポイント。
しかも夜叉ヶ池の主白雪姫との二役で、映画の要として存在感を存分に放っています。

他に、山崎努さん、加藤剛さんがメインキャストとなりますが、その他『はなれ瞽女おりん』で登場していた面々がこちらでも登場していて楽しませてくれます。
小林トシ江さんや矢崎滋さんは今回たっぷり台詞がありますね。

幻想世界では、最初に落武者にしか見えない鯉七の井川比佐志さんと、大きな爪を振り上げた蟹五郎の常田富士男さんが登場。常田さんがひとこと語るだけでそこはまるで「まんが日本昔ばなし」の世界♪
そこへ鯰髭をゆらしながらメッセージをたずさえた鯰入の三木のり平さんが加わり、さらに白雪姫とともに丹阿弥谷津子さんの湯尾峠(ゆのおとうげ)の万年姥(まんねんうば)や阿藤海さんの十三塚の骨などがそれぞれの扮装でどどどっと登場するのですが、そのあたりは見てのお楽しみ……って、もう見る手段がないじゃないの 🙄

Wikipediaに拠れば、地上波TV放送が一度あったきりで、その後は放送もソフト化もなかったようです。
なんとなく理由はわかりますし(汗)、それはまた前年の市川崑監督の『火の鳥』が未だDVD化されていないのと同じではないかと思ってもみたり(汗再)[1]『火の鳥』(78)はCS他で放映はされている他、執筆現在ネット配信もされています。

後継者問題

この村はそもそも放っておけば3年前、先代の鐘撞き担当が亡くなった時点で誰も後を継がず、日に三度の鐘も鳴らなくなるので滅びる運命にあったかと思います。
現代なら、こういった↓ものがありますので、後継者がいなくても安心♪

電波時計かNTPサーバーで時間を取得、明六つ、宵六つ、丑満にそれぞれ鳴らすように設定して、ソーラーで動かすようにすれば、たとえ人類がいなくなってもしばらくは動くのではないでしょうか。
良い時代になったものです。

ロケ地

エンドクレジットの<◉協力>は

ブラジル森林開発庁
イグアス国立公園
岐阜県大野郡白川村
岐阜県揖斐郡坂内村
富山県東砺波郡城端町
富山県東砺波郡平村相倉
富山県東砺波郡上平村菅沼

例によって、ウェブマップを頼りに画面とにらめっこでチェックしています。
間違えていたらごめんなさい。誤りのご指摘大歓迎です。

ネタはそんなにありませんし、このところ長いエントリーが続いていてくたびれてきているので、ちゃちゃっと行きます。

夜叉ヶ池

OPで写るのはホンモノの夜叉ヶ池……ではないような。
どこでしょうね??

参考までにホンモノはこちら↓

夜叉ヶ池W

吊橋

線路の上に架かる橋と、大きな河川に架かる橋。
気になりますが、調査中。

▼20/12/27 追記
コメント欄(2020年12月26日 10:29)で、にゃるとさんから情報を寄せていただきました。
鉄道は大井川鉄道で、吊橋はその上に架かるこちら↓でした。

塩郷の吊橋(静岡県)

舞台となる山間の村。
雨乞いのために若い娘を生け贄にするという、おらこんな村いやだベストテンがあったら、『丑三つの村』と並んで入賞間違いなしの村となっています。

牛がいる道

山崎努さん演じる山沢学円が、冒頭ふらふらになってやってきたところ。
牛がいるカーブした道は不明。

石仏のある通り

その次の、合掌造りの家が並び、手前に赤いよだれかけを着けた石仏が立っているショットは、エンドクレジットの<◉協力>の「富山県東砺波郡平村相倉」。
現在の南砺市平村W

越中五箇山相倉(えっちゅうごかそん・あいのくら)合掌集落
http://www.g-ainokura.com/

こちら↓はちょうど映画と同じアングル。石仏は見当たらないのでセットだったでしょうか。

葬列とすれ違った角

続いて井戸の場面をはさみ、白塗りの葬列とすれ違ってぎょっとする場面。

ここは合掌造りの代表選手、白川郷へワープしています。
エンドクレジットの<◉協力>では、「岐阜県大野郡白川村W

白川郷観光協会
https://shirakawa-go.gr.jp/

ここはクライマックスシーンで、村人たちが松明かかげて集まってくる場面でも同じようなアングルで登場。

↓背景の3軒。角のあたりから撮ると、こういった絵になるはず。

ラスト

鐘を定時に鳴らさなかったばかりに大変な事態となりますが、このあたり原作通り。
特撮監督は矢島信男さん。
しまいには大瀑布となったのには驚かされます。湖になるはずの村は、やりすぎで滝壺となってしまったようです。

撮影はイグアスの滝ですが、実際に鐘楼を崖っぷちに建てて、山崎努さんも現地へ行っているように見えます。
これは凄い迫力で空撮もお見事。
エンドクレジットから考えると、ブラジル側からの撮影ですが、崖まではなかなか特定できず。

SVをよく見ると、『ブエノスアイレス』の梁朝偉(トニー・レオン)がびしょ濡れになっていたり、『ミッション』の十字架が流れていくのが見えるかもしれません(嘘)

資料

更新履歴

  • 2020/12/27 「吊橋」追記
  • 2020/11/23 新規アップ

References

1 『火の鳥』(78)はCS他で放映はされている他、執筆現在ネット配信もされています。

コメント

  1. にゃると より:

    吊り橋は静岡県にある塩郷の吊り橋です。旧型客車を入れ込んで撮ったショットは架線や柵が写らないようにかなり苦労されたのではないでしょうか。『悪魔の手毬唄』『金田一耕助の冒険』然りですが、C11227が出てきたら大井川鉄道と思うべし(笑)。

  2. 居ながらシネマ より:

    にゃるとさん、コメントありがとうございます。
    実は一つ前の『はなれ瞽女おりん』で、大井川鉄道をくまなくたどったばかりで、さすがに繰り返す気力がありませんでした。
    おかげさまでスッキリしました。明日にでも記事を更新します。ありがとうございました!

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