『エイリアン3』 Alien³ (1992)

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作品メモ

3月半ばの『さらば愛しき人よ』あたりから日本映画を扱ってきましたが、ひとつ前のエントリー『ウィンディー』で再び原田監督作をチェックして、これで一巡感。
なのでまた目先を変えて見ていこうと思います。

『さらば愛しき人よ』のエントリーを読み返したら、女性があおむけに倒れていくイメージについて触れた箇所で『エイリアン3』を挙げていたので、今度はこれをチェック。
この映画、スタジオ撮影ばかりでロケ地的なネタはないものと思っていたところ、IMDb見たら2箇所リアルな場所が書かれてあったので、逆に「それは映画でどの場面よ?」と興味がわきました。

エイリアン・シリーズ第3作。
英語原題では、「3」は累乗といいますか上付き添え字といいますか、ちっこい文字「³」。
今ならUnicodeで直接表示できますし(U+00B3)、ワープロなら書式で制御可能。htmlなら上付き文字のタグ < sup >でも表示できたりしますが、何にせよこの表現は少々めんどくさいこだわりかと。

その文字づらのようにエイリアンが3次元的に襲ってくる……わけでもなく、出てくるのはすばしっこくてなんとなく軽そうなのが一匹。
それに対して、重火器が使えない囚人たちが身体を張ってなんとかしようとするわけですが、弾丸雨あられの興奮冷めやらぬ前作『エイリアン2』に比べるとどうしても地味な展開でしょうか。
前作の苦労は何だったの……的なショッキングなオープニングもあり、劇場へ見に行ったときも「う~~む……」という微妙な感想だったような……。

ところが『エイリアン2』の続編としてみると微妙かもしれませんが、デイヴィッド・フィンチャーという監督名を確認してから見返すと、なんだか立派な作品に思えてしまうという、不思議な立ち位置の映画であります。

キャストは……
ヒロイン、リプリーにもちろんシガニー・ウィーバー。タイトルの直前にシネスコの幅いっぱいに大きな文字でクレジットされます。
囚人たちのリーダーにチャールズ・S・ダットン。
前作から引き続きビショップ役にランス・ヘンリクセン。
ワケありの医師役でチャールズ・ダンス。好みの俳優さんなので出てくるだけで嬉しいのですが(今見ると若い♪)、もうちょっと活躍して欲しかったかも。

監督デイヴィッド・フィンチャー、撮影アレックス・トムソン、音楽エリオット・ゴールデンサル。

 
 
 

20世紀フォックス ロゴいじり

勇ましい20世紀フォックスのファンファーレが、最後主和音へ解決することなく不安感たっぷりに引き延ばされます。
『ボヘミアン・ラプソディ』でもいじられていましたが、同じようにこのファンファーレをいじっている映画がWikipediaに少しリストアップされていました。

どなたか、全部まとめてコンピレーション動画作ってくれませんか 😉

偶然の一致

この映画、溶鉱炉決戦というあたりが『ターミネーター2』(91)を彷彿とさせて、さらに損しているようなところがあったかも。

模倣のない芸術などあり得ないので、拙サイトではアイデアが重なったとき、「○クリ」ではなく「お役に立つ」と言うようにしていますが、この映画の場合は「お役に立った」というよりは、映画でたまに起きる同時発生案件でしょうか。
『2010年』(83)と『さよならジュピター』(84)とか、『アルマゲドン』(98)と『ディープ・インパクト』(98)とか、『アップサイドダウン 重力の恋人』(12)と『サカサマのパテマ』(13)とか……
事故のようなものですから、避けようがないかと。
『タワーリング・インフェルノ』みたいに2つの企画をメジャー同士が合作でうまく回避して結果大成功、という幸せな流れは、極めてレアケースなのでしょうね。

ロケ地

IMDbでは、

Blyth Power Station, Northumberland, England, UK (back ground filming)
Dawdon Beach, County Durham, England, UK (back ground filming)
Albert R. Broccoli 007 Stage, Pinewood Studios, Iver Heath, Buckinghamshire, England, UK (studio) (interiors: blast furnace)
Buckinghamshire, England, UK
Pinewood Studios, Iver Heath, Buckinghamshire, England, UK (studio)
Los Angeles, California, USA
20th Century Fox Studios – 10201 Pico Blvd., Century City, Los Angeles, California, USA

前述のように、全部スタジオセットかと思っていましたが、Blyth Power StationとDawdon Beachは実在の場所ですね。
以下はこれらが映画のどこに使われていたかの検証となります。

例によって、ウェブマップを頼りに画面とにらめっこでチェックしています。
間違えていたらごめんなさい。誤りのご指摘大歓迎です。

Blyth Power Station

Blyth Power StationW, Northumberland, England, UK (back ground filming)

現在は発電所の建物は跡形もありませんが、Google Earthの時間スライダーで、2002年にさかのぼって外観を見ることができます。

Wikipediaに拠れば

In 1991, the site was used as a shooting location for the sci-fi horror film Alien 3. Various locations in the North East of England were used in shooting the film, and the power station provided the location for some shots of the planet surface.

とのことですが、具体的にどのカットでどのように使われていたのかまでは判明しませんでした。う~む。

ノーサンバーランドは、『ヴェラ 信念の女警部』の警察署があるところですね。
『ヴェラ』でよく登場していたニューカッスル・アポン・タインからは北へ20km。

Dawdon Beach

Dawdon Beach, County Durham, England, UK (back ground filming)

こちらは、劇場公開版を見てもわかりませんが完全版を見ると納得できます。

完全版オープニング↓

 

冒頭、キリン(クレーン)が並ぶ海岸線が、おそらくDawdon Beach。

ダラム郡は、『孤高の警部ジョージ・ジェントリー』の主な舞台。

出入り口

お皿を伏せたような丸い出入り口(上掲動画なら1分25秒頃)。
劇場公開版でも会社側の人間がやってくる場面などでちらりと写りますし、完全版ではもう少し長く写ります。

このあたりはスタジオの野外セットにVFXをトッピングしているはず。
上掲動画で最初にチャールズ・ダンスが「内」のような形の設備の下をやってきますが、これはCGではなくホンモノのセットで、右手背景のクレーンは合成。
リプリーを抱えて出入り口に戻るショットの、左手に見えるクレーン車もホンモノ。

資料

更新履歴

  • 2019/05/19 新規アップ

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