『ザ・フォッグ』 The Fog (1980)

The Fog (Collector's Edition) [Blu-ray] (1980)  [Import]

Six must die.

作品メモ

ひとつ前のエントリー『恐怖の足跡』に続けて、もう一本アメリカ製ホラー映画。
こちらはカリフォルニア北部の港町が舞台で、深い霧がたちこめるとともに町の歴史にからむ因縁と怨念の復讐劇が繰り広げられるという、ある意味とてもわかりやすいお話です。

監督ジョン・カーペンターで、劇場用長編としては『ダーク・スター』(74)、『要塞警察』(76)、『ハロウィン』(78)に続く4本目の監督作品1)『ザ・シンガー』(79)はTV映画
『ハロウィン』は製作費が32万5千ドルで、興行収入が4千7百万ドルという大ヒット 2)Boxoffice Mojo
それを受けてか、『ザ・フォッグ』の方はだいぶ製作費にゆとりが感じられる絵作りとなっています。

この後『ニューヨーク1997』(81) 、『遊星からの物体X』 (82)、『クリスティーン』(83)、『スターマン/愛・宇宙はるかに』(84)とウレしいラインナップが続き、私も名画座に降りてくるのを待って次々楽しませてもらいました。

好みの問題もありますが、個人的には『遊星からの物体X』あたりが期待値と見た感想がMAXで一致して、いちばん盛り上がったでしょうか。
ものによって好不調の波といいますか当たり外れを感じることもあり、その点ブライアン・デ・パルマ監督作品と印象が近いかも。
たとえ外れを感じてしまっても、不思議とこの監督作なら「まいいや」で気持ちが収まるのも似ていたりします。

脚本・音楽もカーペンター監督。
撮影ディーン・カンディ、美術トミー・リー・ウォレス……とこのあたりは『ハロウィン』と同じ。
『遊星からの物体X』で名を馳せる特殊メイクのロブ・ボッティンは、この作品でカーペンターと初仕事。亡霊の親玉ブレイクも演じているとのことですが、映像からは確認しようがありません。

 
 
 

キャスト

地元放送局DJスティービー・ウェインに、カーペンター監督の当時の奥さんエイドリアン・バーボー。
恐ろしい出来事を記した古い日記を見つけたマローン神父にハル・ホルブルック。
百年祭をとりしきるキャシー・ウィリアムスに、どうしても「『サイコ』の」と言いたくなるジャネット・リー。
リアルでの娘、『ハロウィン』のヒロインとして大活躍だったジェイミー・リー・カーティスもヒッチハイカー、エリザベス・ソリー役で出演。母娘一緒に恐怖のずんどこ。
エリザベスを乗せた運転手ニック・キャッスルにトム・アトキンス。

キャシーのアシスタント、サンディに『要塞警察』で署内の女性の一人として出ていたナンシー・ルーミス。
冒頭子供たちに恐ろしい話を語って聞かせる老漁師メイチェンは、ひげ面ですぐにはわかりませんが、『ペーパーチェイス』(73)の教授役のジョン・ハウスマン(特別出演)。
気象予報士ダンにこの頃のカーペンター監督作の常連チャールズ・サイファーズ。役名はフルネームで、ダン・オバノン(Dan O’Bannon) 😆 。
カーペンター監督も神父のもとで働く口ひげの若者役でカメオしています。

お役に立つ

霧がたちこめると……という設定はホラーの基本形かと思いますが、最近では『ミスト』あたりがとっさに浮かびます。といいますか、スティーヴン・キングの原作の方にこの映画がお役に立っているのかも??
あとは某『パイレーツオブ~』なんとかあたりも雰囲気近いかもしれませんね。

IMDbのTriviaによると、イギリス映画”The Trollenberg Terror”(1958)にインスピレーションを得ていると、監督が語っているとのこと。

日本では未公開、DVDスルーのこちら。

巨大目玉の怪獣 ~トロレンバーグの恐怖~ [DVD] 『巨大目玉の怪獣 ~トロレンバーグの恐怖~』

邦題で引いて、パッケージでさらに引いてしまう人も多いかと思いますが、実際こういうのが出てくるので仕方アリマセン。
舞台は港町ではなくスイスの山の上のホテルや研究所。
そこに居合わせた人々の周辺で霧とともに不思議な出来事が起きるというお話。
ホラーとみせかけてSFスリラー的展開となり、大がかり(?)な特撮も登場します。
この映画が『ザ・フォッグ』のお役に立ったというのはなるほどですが、他にも『遊星からの物体X』にもとてもお役に立っているのではないでしょうか。

リメイク

ザ・フォッグ [DVD] 2005年の同題映画は、ルパート・ウェインライト監督によるリメイク。
未見ですが、これはちょっとアレだったみたいですね。
「まいいか」で気持ちが収まるか自信ないので、レンタルは保留中……

ロケ地

IMDbでは、

Point Reye Lighthouse, Gulf of the Farallones, Point Reyes, California, USA (lighthouse)
Bodega Bay, California, USA
Sierra Madre, California, USA (Church)
Point Reyes Station, California, USA (Night shots of fog entering downtown area.)
Altadena, California, USA
Point Reyes National Seashore, California, USA
Gulf of the Farallones, Point Reyes, California, USA
Inverness, California, USA
Van Nuys, Los Angeles, California, USA (“Morgue” scene)
Farm House Restaurant – 10005 Highway One, Olema, California, USA (Unveiling of the statue)
Episcopal Church of the Ascension – 25 East Laurel Avenue, Sierra Madre, California, USA (Church)
Northern California, California, USA
Pacific Ocean
Raleigh Studios – 5300 Melrose Avenue, Hollywood, Los Angeles, California, USA (studio)
Sir Francis Drake Boulevard, Inverness, California, USA (Stevie Wayne’s house – the actual house is located just before Argyle Street)
Drakes Beach, California, USA (Andy finds the driftwood)
Laurel Canyon Country Store, 2108 Laurel Canyon Blvd., Los Angeles, California, USA (Antonio Bay Gift Corner)

例によって、IMDbのリストとウェブマップを頼りに画面とにらめっこでチェックしています。
間違えていたらごめんなさい。誤りのご指摘大歓迎です。

舞台となるのは、架空の港町アントニオ・ベイ(Antonio Bay)。
実際にはカリフォルニア北部のいろいろな場所をつなぎ合わせて表現しています。

アンディがいた海岸

デーン号の破片を見つけたところ。

Drakes Beach, California, USA (Andy finds the driftwood)

スティービーの住まい

Sir Francis Drake Boulevard, Inverness, California, USA (Stevie Wayne’s house – the actual house is located just before Argyle Street)

今でもIMDbのリストにある道路沿いに確認できます。
何かのお店のようにも見えますが、プライベートな物件かもしれませんのでマップでの特定は避けることにします。

大ざっぱに……
目の前の水域は、細長く伸びている湾といいますか入り江で、Tomales BayW

お店

Laurel Canyon Country Store, 2108 Laurel Canyon Blvd., Los Angeles, California, USA (Antonio Bay Gift Corner)

教会

Episcopal Church of the Ascension – 25 East Laurel Avenue, Sierra Madre, California, USA (Church)

Wikimapiaではしっかりこの映画のタイトルがマークされていますね。
内部もこちらでの撮影のように見えますが、スモークばんばんたいちゃうあたりはセットかもしれません。

灯台

地元ラジオ局KABがあるという設定。

Point Reye LighthouseW, Gulf of the Farallones, Point Reyes, California, USA (lighthouse)

By Hamster28 via Wikimedia Commons
(public domain)

こういった場所でもストリートビューが使えるのがうれしいところ♪

Bodega Bay, California, USA

ニックとエリザベスがやってきたのは、こちらの桟橋でしょうか?

ボデガ(ボーデーガ)湾は『鳥』の舞台となったところ。
スティービーがクルマを走らせる場面は、『鳥』でヒロイン(ティッピ・ヘドレン)がクルマを走らせて町へやってくる場面と雰囲気がそっくりです。

除幕式

Farm House Restaurant – 10005 Highway One, Olema, California, USA (Unveiling of the statue)

資料

更新履歴

  • 2016/04/09 新規アップ

References   [ + ]

1. 『ザ・シンガー』(79)はTV映画
2. Boxoffice Mojo

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。

*

日本語が含まれない投稿や、URLが多く含まれている投稿は、無効となる場合があります(スパム対策)