作品メモ
『愛人 ラマン』、『デュラス 愛の最終章』、『マドモアゼル』(66) 』とマルグリット・デュラス&ジャンヌ・モローものを続けてきました。
ここからはデュラスからは離れて、昨年(2017年)惜しくも亡くなったジャンヌ・モローの出演作をいくつかチェックしてみます。
まずは、ぐっとさかのぼってこちらから。
タイトルからしてわかる楽しいラブコメで、主演はジャン・マレーとダニー・ロバン。
ジャンヌ・モローは共演扱いとなっています。
ジャン・マレーとは『上級生の寝室』に続いてですが、ちょい役だったあちらよりは出番がずっと多いですね。
原題のJuliettaはダニー・ロバン演じるヒロインの名前。
避暑地の別荘から巴里へ戻る途中、ひょんなことからリッチなイケメン弁護士(ジャン・マレー)の邸宅に泊まることになったジュリエッタ。
ところが弁護士にはお目当ての女性(ジャンヌ・モロー)がいて、なんとその日邸宅に押しかけてきてしまいます。
弁護士は二人が鉢合わせしないようにジュリエッタを屋根裏部屋へ押し込めてしまうのですが……
以後は「いかに鉢合わせさせないか」というシチュエーションのもとに、ドタバタコメディが繰り広げられます。
ジャンヌ・モローが演じた女性は、恋愛に関してまだまだ初級者のヒロインとは違い、意思が強くプライドの高いキャラ。
でもルックス的にはダニー・ロバンに負けないほどキュートで、ほっぺたがぷにぷにっとした可愛らしさです。
出演は他にジュリエッタの妹マルティーヌ役でニコル・ベルジェ。
翌年の『青い麦』も避暑地のお話でした。
原作はLouise de Vilmorin(ルイーズ・ド・ヴィルモラン)Wの小説。これまでのエントリーで言えば、『恋人たち』の原作もこの方のようです。
監督マルク・アレグレ、撮影アンリ・アルカン、音楽ギイ・ベルナール。
タイトルとは裏腹に舞台はパリでもなんでもありません。
ちゃっかりタイトルには違いありませんが、でも「巴里」という素敵な字面だけで、なんでも許せるような気がしてしまいます。
ロケ地
IMDbではスタジオの記載しかありません。
Studios de Boulogne, Avenue Jean-Baptiste Clément, Boulogne-Billancourt, Hauts-de-Seine, France
例によって、IMDbのリストとウェブマップを頼りに画面とにらめっこでチェックしています。
間違えていたらごめんなさい。誤りのご指摘大歓迎です。
OP海辺
設定では避暑地はアルカション。
地形的に、おそらくこちらのように見えますが、どうでしょう?
海辺の別荘はその北側にず~っと伸びている浜のどこかだと思いますが、さすがに建て替えられているでしょうか。
駅
途中下車することになった駅。上掲動画の最初に駅舎が写っています。
構内アナウンスではポワティエ駅Wですが、昔の画像を見る限りどうも違うようでした。
線路伝いに探索してみましたが、こちらのように見えます。
Gare de Châtellerault(シャルテロー駅)W
- Google Maps(SV)
- Google Maps(SV) ……ホームの眺め
- WikiMapia
1900年頃の様子。
ホテル
0:23
ホテル名がはっきり写るのは、タイアップというよりは場所を示すためでしょうか。
Hotel de Bordeaux
資料
関連記事
ジャンヌ・モロー関連作
- 『エヴァの匂い』 Eva (1962)
- 『デュラス 愛の最終章』 Cet amour-là (2001)
- 『ニキータ』 Nikita (1990)
- 『マドモアゼル』 Mademoiselle (1966)
- 『危険な関係』 Les liaisons dangereuses 1960 (1959)
- 『地獄の高速道路』Gas-Oil (1955)
- 『大列車作戦』 The Train (1964)
- 『天使の入江』 La Baie des Anges (1963)
- 『巴里の気まぐれ娘』 Julietta (1953)
- 『恋人たち』 Les amants (1958)
- 『愛人 ラマン』 L’amant (1992)
- 『撤退』 Disengagement (2007)
- 『死刑台のエレベーター』 Ascenseur pour l’échafaud (1958)
- 『現金に手を出すな』 Touchez pas au grisbi (1954)
- 『突然炎のごとく』 Jules et Jim (1962)
- 『雨のしのび逢い』 Moderato cantabile (1960)
- 『鬼火』 Le feu follet (1963)
更新履歴
- 2018/03/21 新規アップ
コメント