『007 カジノ・ロワイヤル』 Casino Royale (1967)

カジノ・ロワイヤル [DVD]

作品メモ

2つ前のエントリー『幸せはパリで』同様バート・バカラックの音楽が楽しめる映画。
007シリーズの亜種といいますか、異端の一本。突拍子もない内容に好き嫌いが分れるかと思います。

原作はイアン・フレミングによる「ジェームズ・ボンド」シリーズの第1作。
これだけ早川書房のポケミスではなく創元推理文庫から出ていて、昔は映画のスチルをカバーに使っていました。
表はデビッド・ニーブンでしたが、裏がちょっと色っぽいもので、純粋だった?青少年にとっては嬉しくもあり恥ずかしくもあり。
ポケミスの方では確か『ゴールド・フィンガー』のスチルを使ったカバーが、結構買うのが恥ずかしかった記憶があります。

カジノ・ロワイヤル [Blu-ray] カジノロワイヤル [Blu-ray] ダニエル・クレイグのリメイク版(2006)は原題同じ。邦題も『007 カジノ・ロワイヤル』で同じかと思いましたが、現在出ているBlu-rayはどちらもゼロゼロナンバーや中点が取れたただの『カジノロワイヤル』となっています。
とりあえず記事のタイトルは長い方にしておきました。

むか~しからテレビで中村正さんの吹替えとともに親しんできた一本ですが、長いので2回に分けて放送されたことが多かったような気がします。
1回で放送される時はズタズタカットで、そうでなくてもよくわからない話なのにさらにカオスが深まったりしていました。
テレビではシネスコのオープニングタイトルがいつも縦長になってしまい、DVDか何かで初めてちゃんとしたアスペクト比で見られたときは、かえって不思議な気がしたものです。

大勢のスターがカメオ含めて入り乱れているのが特徴ですが、ロケ地記事の方で場面毎に少しメモしておきました。ピーター・セラーズとオーソン・ウェルズは仲が悪くて撮影が大変だったみたいですね。

俳優だけでなく監督も大勢。5人(以上)が分担しています。
IMDbによると、

  • ケネス・ヒューズ(Ken Hughes as Kenneth Hughes) ……ベルリンのパート
  • ジョン・ヒューストン(John Huston)……ボンドとMの家
  • ロバート・パリッシュ(Robert Parrish) ……P・セラーズとO・ウェルズの場面
  • ジョゼフ・マクグラス (Joseph McGrath) ……同上+U・アンドレスの場面
  • リチャード・タルマジ(Richard Talmadge) ……フィナーレ(クレジットなし)
  • ヴァル・ゲスト(Val Guest) ……W・アレンの場面とD・ニーブンの追加場面

最後のヴァル・ゲストはB級SF映画好きにはおなじみですが、IMDbではメインの監督としてではなく、セカンドユニットの中に名前があります。
“scenes with Woody Allen and additional scenes with David Niven”って、撮ってる中身は全然セカンドユニットではないですね。
デヴィッド・ニーヴンとは『スパイがいっぱい』で一緒。

撮影ジャック・ヒルドヤード、音楽バート・バカラック。

 
 
 

バート・バカラック

Casino Royale & Original & 45th anniversary album (OST)(2CD)

この映画の評価は人それぞれかと思いますが、音楽に関しては誰しもが★を多くあげられるはず。
挿入歌提供ではなく作曲家として丸ごと担当。
サントラはバカラックの魅力が濃縮されていて素晴らしい出来映えではないでしょうか。

日本公開作でいえば、60年代のラインナップは、

タイトル見ただけでワクワクしてきますね。
特に『カジノ・ロワイヤル』は『明日に向って撃て!』と並んでひときわ輝いているような印象があります。
 
テーマ曲もかなり知られているでしょうけど、挿入歌“The Look Of Love”(恋の面影)Wはこれまたバカラック&ハル・デビッドの生み出した名曲中の名曲。
歌はダスティ・スプリングフィールドでしたが、こちらは珍しい本人出の動画。
見るのは初めてですが、いつ頃の収録でしょう?

ロケ地

IMDbでは、こちら。

長いので折りたたんでいます。クリックで開閉します

OP

ピーター・セラーズに対して「ミスター・ボンド?」と尋ねるフランスのマティス警部に、ダンカン・マクレー(Duncan Macrae)。この映画の公開前に亡くなっています。

諜報機関のボス集合

軽快な音楽に乗って各国のクルマで登場。
登場するクルマについては、例によって驚異のサイトIMCDbをどうぞ。

ついでに、登場する銃火器についてはIMFDbをどうぞ。

キネマ旬報のデータベースではなぜか3人とありますが、集まったのは4人。
英国情報部のMにこの映画の監督でもあるジョン・ヒューストン(John Huston)。娘アンジェリカも他の場面で出ているようです。
CIAのランサム(Ransome)にウィリアム・ホールデン(William Holden)。ラスト近くでも再登場して活躍します。
ソ連のスメルノフ(Smernov)にクルト・カッツナー(Kurt Kasznar)。
フランス第2情報部(Deuxième Bureau)ル・グラン(Le Grand)に、ひとつ前のエントリー『幸せはパリで』でチェックしたばかりのシャルル・ボワイエ(Charles Boyer)。

他に、1ショットアップになるMの運転手は、ジョン・ル・メスリエール(John Le Mesurier)。

ジェームズ・ボンド卿の屋敷

Mereworth CastleW, Mereworth, Kent, England, UK (Sir James’s home)

Antonio Visentini and Francesco Zuccarelli (1746)
via Wikimedia Commons (public domain)

引退したジェームズ・ボンド卿(Sir James Bond)にデヴィッド・ニーヴン(David Niven)。

M(マクタリー)の屋敷

Killeen Castle, Galway City, County Galway, Ireland (M’s home)

最初のショットは東南側から。
城壁の上で連絡していたバグパイプの男に、パーシー・ハーバート(Percy Herbert)W
夫の死を嘆くマダム・フィオラ・マクタリー(Lady Fiona McTarry)、実はボンド卿を罠にはめようとするスメルシュ(SMERSH)のエージェント、ミミ(Agent Mimi)にデボラ・カー(Deborah Kerr)。
彼女の部下の中に監督の娘でもあるアンジェリカ・ヒューストン(Anjelica Huston)がいるようなのですが、確認できませんでした。あれだけ特徴的なお顔なのですぐに見つかるかと思ったのですが……。
ボンド卿と一緒にお風呂に入ったバターカップ(Buttercup)にアンジェラ・スコーラー(Angela Scoular)。 後に『女王陛下の007』にも出演。

MI6

ミス・マニーペニー(Moneypenny)にバーバラ・ブーシェ(Barbara Bouchet)。
ハドレー(Hadley)にデレク・ニモ(Derek Nimmo)。
マニペニーのテストに合格した濃いめの二枚目クーパー(Cooper)にテレンス・クーパー(Terence Cooper)。

ジミー・ボンド

銃殺されそうになる甥っ子ジミー・ボンド(Jimmy Bond)にウッディ・アレン。
中南米のどこかの国という設定ですが、撮影場所は調査中。
IMDbのリストの中で一番近いかもと思ったのがMaltaですが、まだ調べていません。

ベスパーとイブリン

ヴェスパー・リンド(Vesper Lynd)にウルスラ(アーシュラ)・アンドレス(Ursula Andress)。
彼女が近づいたイブリン・トレンブルにピーター・セラーズ。
この2人の場面に上述”The Look Of Love”が流れます。時間にして実に5分近く。
初代ボンドガールであるアーシュラ姐さんもソフトフォーカスが決まってお美しい。

珍小道具を開発中の’Q’にジェフリー・ベイルドン。
フィッティングをしたその部下にジョン・ウェルズ。

マタ・ボンドの活躍

ジェームズ・ボンドとマタハリの娘マタ・ボンド(Mata Bond)にジョアナ・ペテット(Joanna Pettet)。
スカウトされた彼女がロンドンから西ベルリンまでタクシーで(笑)やってきますが、その運転手にバーナード・クリビンス(Bernard Cribbins)。
スパイ学校のホフナー夫人(Frau Hoffner)にアンナ・クエイル(Anna Quayle)。
どこか哀れなその部下ポロ(Polo)にロニー・コルベット(Ronnie Corbett)。

オークション

司会は『ロシアより愛をこめて』にも出ていたヴラデク・シェイバル(Vladek Sheybal)。当サイト的には『QBセブン』
電話の相手ル・シッフル(Le Chiffre)にオーソン・ウェルズ(Orson Welles)。
競っていた中国軍人に『ピンク・パンサー』のカトーでおなじみバート・クウォーク(Burt Kwouk)。007シリーズでは『007は二度死ぬ』に登場しています。

空港から

ル・シッフルとカジノで勝負する目的でフランスにやってきたジェームズ・ボンドことイヴリン(ピーター・セラーズ)。
クルマで迎えにきていたのは冒頭で登場していたマティス(ダンカン・マクレー)。
いきなり接近してきたミス・グッドシングス(Goodthighs)にジャクリーン・ビセット。まだデビューしてわずか数本目で、当サイト的には『袋小路』の翌年の作品。

カジノ

受付はグラハム・スターク(Graham Stark)。
支配人スリミングトン・ジョーンズ(Slimington Jones)にコリン・ゴードン(Colin Gordon)。

カジノ前

勝負が終わった後で外観が写りますが、マットペインティングでしょうか。
イヴリンに「あの車を追いかけろ」と言われてトコトコ走って追いかけていくお○カな運転手は、レーシングドライバーのスターリング・モス(Stirling Moss)。それを見たイヴリンに「次からはファンジオを使う」と言われてしまいます。

バグ・パイプの行進

イヴリンに「リチャード・バートンか?」と訊いてきたメガネのパイパーはピーター・オトゥール。
これはたぶんこの2人が主演だった『何かいいことないか子猫チャン』で、リチャード・バートンがカメオで出ていたことからのつながり。
イヴリンはここで退場。
ヴェスパーもこれ以後は出ていないでしょうか? この役はリメイク版ではエヴァ・グリーンでしたね。
この後ル・シッフルも退場となりますが、思えば全然移動しない役でした。

ダウニング街10番地

1:46。
ボンド卿がマタ・ボンドと車でやってくるところ。
10番地はともかく、ダウニング街に入っていくところはホンモノ。

No. 10, Downing Street, Whitehall, Westminster, London, England, UK

マタ・ボンド誘拐

このあたりでしょうか。

円盤着陸

トラファルガー広場。

ここから先はロケ地を調べようがないので、キャストのみチェック。

秘密基地

フランケンシュタイン(の怪物)に初代ダース・ベーダーの中の人デヴィッド・プラウズ。これが映画初出演。

乱闘

フランス軍外人部隊にジャン・ポール・ベルモンド。
ドタバタの中黙ってコインを投げているのは、ジョージ・ラフト(George Raft)。『暗黒街の顔役』ですね。
彼が話しかけた金髪の男は、デヴィッド・マッカラム。

資料

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バート・バカラック

更新履歴

  • 2014-09-28 新規アップ
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