『緑の光線』 Le Rayon Vert (1986)

緑の光線 (エリック・ロメール コレクション) [DVD]

Ah! Que le temps vienne
Où les cœurs s’éprennent!
       RAMBAUD

胸熱き季節よ 来たれ
      ランボオ

作品メモ

明けましておめでとうございます。
引き続きぼちぼちやっていきますので、本年もよろしくお願い致します。

今年のお正月も「居ながらな」自分。
例によってゴロゴロ寝正月となりましたが、以前から読みたかった本をいくつか読破できてそれなりに充実していました。

その一冊がジュール・ヴェルヌの『緑の光線』。

緑の光線 今入手できるのは、2014年に文遊社から発行されたこちら。
1979年に初訳が出ていたそうですが、全然知りませんでした……
同じ中村三郎さんによる、改訳版です。

ジュール・ヴェルヌといえば冒険SFものの元祖という印象がありますが、これはちょっとロマンティックな一編。
伝説の緑の光線をこの目で見るまでは結婚しないと言い切るヒロインが、彼女の両親亡き後大切に見守ってきた2人の伯父とともに、緑の光線を求めてスコットランドの島巡りをするというお話です。
彼女がはたして伝説の緑の光線を見て、理想の相手に巡り会うことができるのか、それは読んでのお楽しみ。
ラストは伏しますが、さすがストーリーテラー、なんともステキなオチがつけられていて、ほっこりさせられました。

でもってなぜこの本を読みたかったかと言えば、今となっては30年近く前、エリック・ロメール監督の『緑の光線』で知ったから。
フランス語原題は同じですが、もちろん映画化ではなく、セリフやモチーフとして登場しているだけです。
とはいえインパクトは十分で読む気ムンムンとなったものの、当時は手段がなく、今回30年越しの大願成就となった次第です。

自然現象としての「緑の光線」については、たとえばこちら↓をどうぞ。

AKB48の「Green Flash」では「いつか見た古いフランス映画」と歌われてしまっていますが、当時はもちろんばりばりの新作フランス映画でした 😉

映画の内容や作品論などは、ロメール監督作ならあちこちにアップされているでしょうから、そういったものをご覧ください。

監督脚本エリック・ロメール、製作マルガレート・メネゴス、撮影ソフィー・マンティニュー。

ヒロイン、デルフィーヌにマリー・リヴィエール。脚本協力ともなっています。

ロメール監督のDVDはレンタルされていないのが残念で、高いセルを買うか、私のように昔のVHSで我慢するかとなります。
海外盤ソフトはあれこれ出ていますが、こちら↓で比較されていて、参考になります。

http://www.dvdbeaver.com/film/DVDCompare2/summer.htm

 

 
 
 

ランボー

冒頭引用されているランボーは、タイトルが« Chanson de la plus haute tour »

原文は、例えばWikisourceではこちら↓

https://fr.wikisource.org/wiki/Illuminations/éd._1886/Chanson_de_la_plus_haute_tour

このエントリーの先頭に引用したのは、VHSでの字幕訳です。
青空文庫を覗いてみたら、中原中也訳がアップされていました。

http://www.aozora.gr.jp/cards/001296/card47296.html

「ランボオ詩集」 > 「最も高い塔の歌」

ああ! 心といふ心の
陶酔する時の来らんことを!

六本木シネヴィヴァン

当時見たのは確か六本木のシネヴィヴァン。WAVEの中にありました。
建っていたのはこのあたり↓ 今では六本木ヒルズの一部となっています。

ロケ地

IMDbでは、

Biarritz, Pyrénées-Atlantiques, France
Port, Saint-Jean-de-Luz, Pyrénées-Atlantiques, France
Cherbourg, Manche, France
La Hague, Manche, France
La Plagne, Savoie, France
Paris, France

例によって、IMDbのリストとウェブマップを頼りに画面とにらめっこでチェックしています。
間違えていたらごめんなさい。誤りのご指摘大歓迎です。

勤務先

7月2日月曜
OP、いきなり写るビル。
勤務先という設定でしょうか。 調査中。

その後の街角も調査中。

美術館

7月3日火曜
マヌエラと待ち合わせた場所。

ガリエラ美術館 Musée GallieraW
10 Avenue Pierre 1er de Serbie, Rue de Galliera, 75016 Paris
http://www.palaisgalliera.paris.fr/

By Sniper Zeta
via Wikimedia commons
(CC BY-SA-4.0)

マヌエラがいたのは、この正面部分の向かって右下。

By Sniper Zeta
via Wikimedia commons
(CC BY-SA-4.0)

その後ふたりで、向かって右側奥へ移動。

カードを見かけた街角

7月5日木曜
0:10
さすがにこれは解明するのが難しそう。

港に面したテラス

7月18日水曜

いまいちな男(エドワール)が粉かけてきた屋上のようなところ。
すぐそばにヨットハーバーが見えます。
IMDbのリストのこちら↓

Cherbourg, Manche, France

おそらくこちら↓の建物のテラス部分。

背景にタワー型マンション風の高い建物が見えますが、『シェルブールの雨傘』でもしっかり映っていた物件です。

映画パンフレット 「緑の光線」 監督/エリック・ロメール 出演/マリー・リヴィエール

 
 
 
 

石段下のベンチと噴水

7月23日月曜
0:42

ランニング姿の男がそばに寄ってきた石段下のベンチはこちら↓

ここはその後の噴水がどこなのかわかったため、近くを探して見つけることができました。そうでなければ、とうてい判明しなかったと思います。

噴水は、こちら↓の教会の前。

サン・シュルピス教会(Église Saint-Sulpice)W

ここは、これまでのエントリーで言えば、『若草の萌える頃』で登場。

以下は同エントリーで掲載させていただいたmilouさんご提供の画像で、いずれも1979年1月撮影という貴重なものです。

©1979 milou
アルバム「パリ」から
©1979 milou
アルバム「パリ」から

『緑の光線』では教会は映っていませんが、声をかけられた横断歩道は、おそらく教会の北西角のこちら↓

山間の村

7月25日水曜
0:44
たちまちうんざりしてしまったところ。

おそらくIMDbのリストのこちら↓

La Plagne, Savoie, France

セーヌ河畔

7月27日金曜
0:48

セーヌ河畔に降りていくのは、右岸のこの↓あたり。

背景に見えるのはポンヌフ。

その後、イレーヌと出会ったカフェは、調査中。

海水浴場

8月1日水曜
0:52

ビアリッツ(Biarritz)W, Pyrénées-Atlantiques, France

By Guillaume Baviere
via flickr
(CC BY-SA-2.0)

これまでのエントリーで言えば、『追想』の追想シーンで登場。

※17/1/11追記
『追想』で使わせていただいたmilouさんご提供の画像を、こちらにも掲載させていただきます。

©2009 milou
アルバム「フランス西海岸」から
©2009 milou
アルバム「フランス西海岸」から

海岸の散策

8月2日木曜
0:55

最初に波打ち際を歩いたあと、赤いコートを羽織って見晴らしの良いところを歩いてきますが、おそらく上記海水浴場の北東端、灯台が建つこちら↓の岬の上。

降りていったのは、岬の東側。

海面近くまで降りて腰を下ろしたショットで、背後に見えているのは隣の浜です。

その後、背景に橋が見える海沿いの前を歩きますが、海水浴場の南西端のこちら↓へワープしています。

コートを脱いだのはここ↓

カードを拾ったのは、おそらくこのあたり↓

By Daniel VILLAFRUELA.
via Wikimedia Commons
(CC BY-SA-4.0)

マダムたちによる「緑の光線」トークが行われていたのは、どのあたりでしょうね??
わかりそうでわかりませんでした。
なんだか今でもおしゃべりしていそうですね。 🙂

小さい浜

8月3日金曜
入り江のような小さい浜は、前日の大きな浜から見て南側の隣。

海から上がって2人が話していたのは、こちら↓

背景の奇岩は、

Rocher de la ViergeW

By Dennis Jarvis
via flickr
(CC BY-SA-2.0)

8月4日土曜

ビアリッツ駅(Gare de Biarritz)W

1:29頃
ここから先は、IMDbのリストにあるこちら↓

Port, Saint-Jean-de-Luz(サン=ジャン=ド=リュズ)W, Pyrénées-Atlantiques, France

ビアリッツ(Biarritz)からざっくり南西へ15kmほどのところです。
はじめに2人が歩いていたのは、このあたり↓

By Donibane Lohizune
via flickr
(CC BY-SA-2.0)

お茶した後歩いていたのは、このあたり↓

高台

2人がやってきたのは、マップで« La pointe Sainte-Barbe »とある岬のこちらの道↓

座ったのはおそらくこのあたり↓のベンチ

もしここだとすると、2人の目線の先に夕日が沈む水平線はおそらく見えないと思いますが(汗)、ヴェルヌの小説と同じくらいステキなラストにうるさいこと言いっこなしで。

ロケ地マップ

資料

更新履歴

  • 2017/01/11 「海水浴場」にmilouさんご提供の画像を追加
  • 2017/01/08 新規アップ
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『緑の光線』 Le Rayon Vert (1986)” への2件のコメント

  1. 昨年「めまい」の記事にコメントさせていただきましたHNがBill McCrearyと申します。「めまい」と「イージー・ライダー」の記事を、拙ブログで参考URLとして取り上げさせていただきました。礼を早めに申し上げなければいけなかったのですが、外国へ行ったりして遅くなってしまったことをお詫び申し上げます。

    http://blog.goo.ne.jp/mccreary/e/fff9cc7e84bfef936ae13e1da143c498

    http://blog.goo.ne.jp/mccreary/e/b47920934cbdf24c8f34946229f4ec5f

    ところで「緑の光線」は、好き嫌いの激しい映画でしょうね。私は、主人公のような女性は苦手です(笑)。たぶん私生活でこのような人がいたら付き合えません(苦笑)。でも、このような女性に共感しちゃう人は、徹底的に共感しちゃうのかもですね。

    ビアリッツは、ソフィー・マルソーの「私の夜はあなたの昼より美しい」でのロケーションが印象に残っています。いくらパリが圧倒的な存在感のある街だとしても、やはり死ぬまでにはロシュフォールとシェルブールにはいかねばならんなあといつも考えていますが、でも今フランスはちょっと怖いですよね。

    それはそうと、この映画はシネ・ヴィヴァン六本木の20番目の映画ですか。過日ネットオークションで、ゴダールの「パッション」のパンフを入手したら、それがこけら落としの映画だったのですね。1983年ということですから、ずいぶん昔の話です。

    実は私も海外をわりあい徘徊しているので、あるいは写真とかの提供ができるかもしれません。その際は、またご連絡いたします。

  2. Bill McCrearyさん、またまたコメントありがとうございます。
    ブログで拙サイトを取り上げてくださったとのことで、恐縮です。ブログ拝見しましたが、映画だけではなく多岐にわたる内容で充実したコンテンツですね。
    映画好きとしては、「ドルレアック姉妹」「ダニエラ・ビアンキ」といったカテゴリーを見つけて、嬉しくなりました 🙂
    旅行の記事も多いのがまたうらやましいです。
    私もいずれ時間がとれるようになったら回ってみたいところをリストアップ中で、もちろんシェルブールもその中に入っています。

    もしお写真提供していただける場合、これまで以下のような段取りをとらせていただいてきましたので、ご覧いただけましたら幸いです。

    ・いちどContactページからご連絡ください(ハンドルネームだけで十分です。ご本名やご住所等は不要です)
    ・それに対して返信差し上げますので、そのメールに対して画像添付してメール送付ください。
    ・いただいた画像はいったんinagaraが管理しているGoogleフォトへアップします
    ・小さい画像を記事内に掲載し、リンクをGoogleフォトのオリジナル画像につけます
    ・個々の画像に対してキャプションや説明をつけていただいた場合は、記事内に転記したり、Googleフォトの説明部分に記載させていただきます。
    ・著作権はご本人様にあります
    ・著作権表記は©マーク + 年 + ハンドルネーム という表記となります(Creative Commonsではなく、©とします)

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