目次
作品メモ
オードリー・ヘプバーン出演作のチェック、いよいよ大詰め? 『尼僧物語』です。
これを含めて今まで取り上げてきた作品を年代逆順で並べますと、
- 『華麗なる相続人』 Bloodline (1979)
- 『暗くなるまで待って』 Wait Until Dark (1967)
- 『いつも2人で』 Two for the Road (1967)
- 『おしゃれ泥棒』 How to Steal a Million (1966)
- 『パリで一緒に』 Paris – When It Sizzles (1964)
- 『シャレード』 Charade (1963)
- 『ティファニーで朝食を』 Breakfast at Tiffany’s (1961)
- 『噂の二人』 The Children’s Hour (1961)
- 『尼僧物語』 The Nun’s Story (1959)
- 『昼下りの情事』 Love in the Afternoon (1957)
- 『パリの恋人』 Funny Face (1957)
- 『麗しのサブリナ』 Sabrina (1954)
この他となると、『ローマの休日』、『緑の館』、『許されざる者』、『マイ・フェア・レディ』、『ロビンとマリアン』……
『ローマの休日』はいろいろなサイトや書籍で取り上げられているでしょうから今さらという気もしますし、他はスタジオ中心か、あるいはロケ地がまったく不明で、正直ネタがありません。
ということで、当サイトでのヘプバーン出演作のチェックは、これにていったん打ち切りとなります。
この『尼僧物語』、そのタイトル通り、高名な医師の家に育ちながら尼僧となったベルギーの女性の物語。
奉仕の精神でベルギー国内や遠いコンゴの地で人々に尽くしながらも、時に尼僧としてのあり方と自分の気持ちとの葛藤に悩むヒロインを、映画は堂々と格調高く描いています。
ヒロインのシスター・ルークにヘプバーン。
父親のバン・デル・マル博士にディーン・ジャガー。
コンゴで医療に携わる「無神論者」フォルテュナティ博士にピーター・フィンチ。
監督フレッド・ジンネマン、製作ヘンリー・ブランク、撮影フランツ・プラナー、音楽フランツ・ワックスマン。
原作はキャサリン・ヒュームの同題小説“The Nun’s Story”W。ヒロインはMarie Louise HabetsWという実在のベルギーの方がモデルとなっているそうです。
オードリー・ヘプバーンといつも2人で
以前も一度とりあげてくださったのですが、ヘプバーンさんのファンの方のブログでまた拙サイトをご紹介いただきました。
http://audreyhepburn.ko-co.jp/e205266.html
熱心なファンの方にご覧いただいたかと思うとアセアセっとなりますが、少しでも何かのお役に立てればうれしいです。
拙サイトはどうしても内容に偏りがありますので、特にヘプバーンさんのファンの方はぜひこういった充実したサイトをご訪問になって楽しまれてください。
また、ファンの方からご覧になって拙サイトの内容に誤りを見つけられた場合は、細かいことでも構いませんのでぜひコメント欄やContactページでお知らせいただければと思います。
ロケ地
IMDbでは、
Belgium
Brugge, West-Vlaanderen, Belgium (Convent exteriors, other exteriors)
Cinecittà Studios, Cinecittà, Rome, Lazio, Italy (studio)
Democratic Republic Of Congo
Froyennes, Belgium
Kisangani, Democratic Republic Of Congo
Rome, Lazio, Italy
前半はベルギー、中盤以降のコンゴの場面は実際にコンゴでロケされています。
スタジオはチネチッタ。
高尚な内容とは裏腹にロケ地をちまちまチェックしてしまい、忸怩たるものがたっぷりあるのですが、例によってお遊びと言うことでお許しください。
タイトルバック
ヘプバーンが立っていたのは、ベルギー、ブルッヘ(ブルージュ)の運河にかかるこちらの橋。
その後、南岸(画像向かって左側)を東に向かって歩いていきます。
Flickrの画像で示すとこういった感じですが、この場面に関してはSVの方がうまく再現できているかも。
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実家
川岸と修道院
父親と歩いてくる川岸とその先にある修道院。
カメラ南向き。2人が歩いてくるのは運河の東岸を南から(SVの奥から)。
厳密に見ると、2人はいったん「修道院」の前を通り過ぎてから、建物向かって左側から入っていくという変なコース取りをしています。
この「修道院」は外観のみの撮影。
かつて病院だった建物で、現在こういった博物館になっているようです。
画像はたとえば、
熱帯病研究所
「明日からアントワープの熱帯病研究所へ」というセリフがありますので、設定上はアントワープ(アントウェルペン)W。
実際の撮影場所は調査中。
トラムが走る街角
トラムでやってきた尼僧たちが降りた街角。
これも設定としてはアントワープでしょうか?
撮影はブリュッセルかもしれません。調査中。
この可愛らしいトラム、ブリュッセル市内にある「都市交通博物館」に行くと、いろいろな型式のものを見ることができそうです。
Musée du Transport Urbain Bruxellois (Brussels Urbain Transport Museum)
http://www.trammuseumbrussels.be/
こちらの「1376」は映画に登場したものにかなり近い雰囲気。
映画は「1986」でした。
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こちらの「1930」はスケルトンになってしまっていますが、おでこのあたりのデコレーション?を含めると、こちらの方が近いですね。
おでこの番号は、映画では「60」でした。
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なお上の画像は2両とも窓の数が4枚ですが、映画は6枚。
もう完全に同じ型式のものは残っていないのかもしれません。
精神科病院
試験に合格したもののコンゴへ行けなかったシスター・ルークが配属されたところ。
設定ではブリュッセル。
病院の外観は写りませんので突き止めようがありませんが、門扉に通じる並木道を別のシスターと並んで歩いてくるところは周囲が写っていますので、粘れば解明できるかもしれません。
調査中。
港
念願のコンゴへ出航するところ。
設定はわかりませんが、撮影場所はアントワープ(アントウェルペン)Wですね。
人々が傘を片手に見送っていたデッキはこちら。
背後にひときわ高くそびえ立つ塔は、聖母大聖堂(Cathedral of Our Lady)W。
右の画像は対岸から撮られたものですが、大聖堂の塔と手前にデッキが写っている構図。
ただしデッキは映画に登場したものではなく、右隣(南側)のものと思われます。
つまり映画のアングルはもう少し左(北)寄り。
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コンゴ
前述のように、実際にコンゴでロケ。
正確には撮影当時は、コンゴ民主共和国が1960年に独立する前のベルギー領コンゴW。
鉄道駅(12/6/26追記)
場所はIMDbのリストにあるKisanganiW。
この町の以前の呼称は”Stanleyville”。
それをドメイン名にした”stanleyville.be”というサイトに貴重な記事や写真があり、いろいろ確認することができました。
駅については、こちら↓のページ。
http://stanleyville.be/gare.html
STANLEYVILLE駅の画像が多くアップされていますが、周辺含めて映画とほぼ一致していますので、おそらくこちらと思われます。
(映画本編では到着した時より別れを告げる場面の方が駅舎の形を確認しやすいです。)
場所ですが、現在鉄道が通っているのはコンゴ川の南側のようです。
映画の中の線路の曲がり方や屋根の形などから、おそらくこちらの建物と思われますが、確証はありません。
同じサイトのこちらのページに撮影風景の画像が何枚かアップされていて、駅の側でヘプバーンが楽隊と一緒に収まっている写真を見ることができます。
http://stanleyville.be/cinema.html#hepburn_gare
ロケ地マップ
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資料
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ヘプバーン出演作
- 『いつも2人で』 Two for the Road (1967)
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- 『尼僧物語』 The Nun’s Story (1959)
- 『昼下りの情事』 Love in the Afternoon (1957)
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