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『サバイビング・ピカソ』 Surviving Picasso (1996)

作品メモ

このところジュリアン・ムーア出演作をチェックしていますが、こちらはひとつ前のエントリー『ハンニバル』と同じくアンソニー・ホプキンスと共演した映画。
老境に入ったピカソを、歳の離れた恋人との関係を軸に描いています。

主役はピカソを演じたアンソニー・ホプキンスと、若き恋人フランソワーズを演じたナターシャ・マケルホーン。
ナターシャ・マケルホーンは劇場用映画デビュー作で、語り手も兼ねています。

ジュリアン・ムーアはピカソの愛人のひとりドラ・マール役。
映画はナチスドイツ占領下のパリから始まりますが、その時点でピカソとの関係はほぼ終わっていました。
つとめて冷静に振る舞っているものの、若い愛人を見る目線が怪しく、ちょっと病んだ感じがジュリアン・ムーアに似合っています。

彼女のひとり前の愛人で子どももいるマリー・テレーズ(・ヴァルテル) Marie-Thérèse にスザンナ・ハーカー。
なかなか離婚できなかった怖い最初の妻オルガにジェーン・ラポテア。
新しい愛人ジャクリーヌにダイアン・ヴェノーラ。

……とまあ女性関係だけでも実名で5人登場。
他に友人マチスにジョス・アックランド。

監督は『日の名残』でもアンソニー・ホプキンスと組んでいるジェームズ・アイヴォリー。
撮影トニー・ピアース=ロバーツ、音楽リチャード・ロビンズ。

おそらく日本ではDVD未発売。
ピカソはとても好きな画家なので、女性遍歴と同じくらい数々の作品が登場すれば自分的には満足だったのですが、英語版Wikipediaによると許可が出なかったようで作品はほとんど写りません。

ロケ地

IMDbでは、

France
Paris, France

と素っ気ないです。

ドイツ軍の行進

1943年ドイツ占領下のパリ。
冒頭のカフェの場面の後、ドイツ軍が行進するのはコンコルド広場の北側。

アトリエ

「アトリエにおいで、作品を見せよう」と誘われた2人が入っていくところ。
“RUE DES GRANDS AUGUSTINES”(グラン・オーギュスタン通り)Wと標示されていますが、この通りは実際に当時ピカソがアトリエを構えていたところ。
設定だけではなく撮影も現地で行われているようです。
マップでは、シテ島のすぐ南側。

中庭と言いますか玄関前も何度か写りますが、そこまでは現地であると確認できます。
ただ建物内部の撮影もここかどうかは不明。

パリ解放

アメリカ兵の車両が進んでいくのは、ポンヌフの東側、Place DauphineW

夜の橋

ロワイヤル橋(Pont Royal)W

ブラスリー

Brasserie Lipp

店内もおそらくここで撮影。

メネルブ

MénerbesW

セリフで示されるように、ピカソがドラ・マールに贈った家があるところ。
『詩城の旅びと』で登場した山上の城塞都市レ・ボー=ド=プロヴァンスにちょっと雰囲気が似ていますが、そこから東へ30数kmのところにあります。
また、『スイミング・プール』のプール付き別荘もこの近く。

村の遠景で登場する猫ちゃん。
ちょっとショッキングな場面に、猫好きなら固まってしまうことでしょう。
VHSのぼそぼそ画質で見たのでエンドクレジットを確認できませんでしたが、よくある”No animals were harmed in the making of this movie.”ってありましたっけ?? 😥

ドラ・マールの家(設定)

映画に登場した2人の住まいはまさにここ。

実際のドラ・マールの家はこちら。

  • http://www.mfah.org/fellowships/doramaarhouse/
  • https://www.facebook.com/doramaarhouse

画像を見る限り、映画に登場した住まいはホンモノとは別の場所のようです。

 

通りの奥に見える鐘楼。

 

教会

内部の撮影もこの教会のようです。

 

資料

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ジュリアン・ムーア

更新履歴

  • 2014/11/26 画像をpicasa ウェブアルバムに切替

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