目次
作品メモ
ひとつ前のエントリー『男と女の詩』でミレイユ・マチューが主題歌とともに登場していましたが、同じ年、やはり彼女が主題歌を歌い、ステージも披露したのがこの映画。
『男と女の詩』がクロード・ルルーシュ監督+フランシス・レイという強力ツートップなら、こちらはジャック・ドゥミ監督+ミシェル・ルグランという不滅のタッグです。
長いフランス語原題は「人が月面を歩いて以来最も重要な出来事」みたいです(フランス語は全然わかりませんので、責任負えません……)。
英題は”A Slightly Pregnant Man”。
妊娠していることが判明したごく普通の中年男性をめぐるコメディです。
男性はある年齢以上になると自然にお腹がふくらんできますが、これはホントに妊娠するというファンタスティックな設定。
よそでも見たことあるようなアイデアですが、『モン・パリ』が最初なのかどうかは知りません。
妊娠が発覚して一躍時の人となった自動車教習所教官マルコにマルチェロ・マストロヤンニ。
お相手の美容師イレーヌにカトリーヌ・ドヌーブ。
二人の組み合わせは、『哀しみの終るとき』(1971)、『ひきしお』(1971)に続いて。
これまでとりあげたジャック・ドゥミ監督作(年代逆順、14/9/2追記)。
- 『想い出のマルセイユ』 Trois places pour le 26 (1988)
- 『ベルサイユのばら』 Lady Oscar (1979)
- 『モン・パリ』 L’événement le plus important depuis que l’homme a marché sur la Lune (1973)
- 『ロバと王女』 Peau d’âne (1970)
- 『ロシュフォールの恋人たち』 Les demoiselles de Rochefort (1967)
- 『シェルブールの雨傘』 Les parapluies de Cherbourg (1964)
- 『天使の入江』 La Baie des Anges (1963)
- 『ローラ』 Lola (1961)
こちらは主題歌を使った予告編。
こちらは劇中のステージ。歌は”Paris perdu”。
2曲がカップリングされたこんなシングルが出ていたみたいです。
A面が”Paris perdu”で邦題「モン・パリ」、B面が”L’événement le plus important depuis que l’homme a marché sur la Lune”で邦題「奇想天外の出来事」。
ジャケットはミレイユ・マチューとドヌーブのみ。お腹が出た中年男は不要?
カトリーヌ・コーナー
映画とは関係ありませんが、むか~し学生時代に深夜聞いていた愛川欽也さんのパックインミュージックで、「カトリーヌ・コーナー」というのがありました。
「カトリーヌ」が「マルチェロ」という相手に書いた熱烈なラブレターを聴取者から募集して読み上げるコーナーで、これはどうみてもドヌーブとマストロヤンニ。
こんな↓感じのコーナーでした。懐かしい……アップされた方、ありがとうございます♪
毎回コーナーの最初にこの音楽が流れていましたが、フランシス・レイの『パリのめぐり逢い』ですね。ベスト盤には結構収録されているはず。
というわけで、水曜パックは愛川欽也、すとんびらちょんびらまてまてちょんびらりっぱっぱ~♪
ロケ地
いったい何のエントリーだかわからなくなってきましたが(汗)、以下さらりとロケ地チェック。
IMDbでは、
Assemblée Nationale, Paris 7, Paris, France
Avenue des Champs-Élysées, Paris 8, Paris, France
Montparnasse, Paris 14, Paris, France
Paris, France
Rue de la Gaîté, Paris 14, Paris, France
Théâtre Montparnasse, Paris 14, Paris, France
と一部具体的に記載されています。
教習所の車が右折するところ
0:04、0:59など。
右折するときに左側に見える建物がIMDbのリストにあるこちらの劇場。
Théâtre MontparnasseW
31, rue de la Gaîté, 14th. Paris
http://www.theatremontparnasse.com/
教習所はこの袋小路の右側。
向かいに”SPLENDID”という映画館が見えていましたが、もう建て替えられているようです。
手前の通りはIMDbのリストにあるRue de la Gaîté(ゲテ通り)W。
よさげな雰囲気で、思わずSVでうろうろしてしまいました。
※13/5/25追記
milouさんがコメント欄でいろいろ情報と考察寄せてくださっていますが、それに関連して画像も提供していただきました(いつもありがとうございます♪)。
©1990 milou アルバム「ホテル」から |
1990年に泊まられたホテル。ゲテ通りを少し南、メーヌ大通り手前45番地(Gaite Musique の2階から上)。
「見るからに汚い1つ星のホテル(現SVでは経営も変わったようできれい)。隣の中華は違うがさらに隣のSauna はまったく同じ。」とのことです。
©1994 milou アルバム「パリ」から |
こちらは1994年のBobino。
※13/5/26追記
milouさんからさらに画像を提供していただきました。
©2006 milou アルバム「パリ」から |
撮影は2006年。
「入り口の1番地、エドガーキネとの交差点からのTour Monparnasse。白い看板にはゲテ街、劇場街と書かれ7つの劇場の地図が書いてある。」とのコメントいただいています。
©2006 milou
アルバム「パリ」から |
地図の部分を拡大してみました。
©1990 milou アルバム「パリ」から |
上記地図のNo.6、17番地の”La Comedie Italienne”。
1990年。
©1990 milou アルバム「パリ」から |
9番地から見たTour Monparnasse。
1990年。
※2013/6/3追記
奥に見える映画館”SPLENDID”について、コメント欄でmilouさんがさらに情報寄せてくださっています。
ゴダールの『男性・女性』(1966)で登場する映画館がこちらとのこと。映写室に出入りするショットで、教習所入り口も写っているようです。詳しくはコメント欄をどうぞ。
美容室(13/5/25追記)
0:06,0:48等。
コメント欄でmilouさんが情報を寄せてくださっています。
未確認ですが、「89 Av.Maine」という住所そのままの場所ではないかとのこと。
参考までに、該当するお店は現在花屋さんのこちら。
※2013/6/3追記
こちらで確定のようです(milouさんのコメントをご覧ください)。
街角の鏡
0:25。
鏡でお腹をチェックする街角。
※13/5/25追記
コメント欄でmilouさんが解明してくださいました。
「R.du Commerce と R.du Théâtre の角から東方面を見たもので、店は現La campagnie des petits という子供用品店」とのことで、SVで見てもどんぴしゃりでした。
書店(13/5/26追記 )
0:26。
コメント欄でmilouさんから情報寄せていただきました。
「96 Rue du Théâtre の現Ker Primeurs だろう。SVでははっきりしないが突き当たりに見える特徴的なアーチの門は44 Rue de Violet にある。」とのことで、こちら。
「突き当たりに見える特徴的なアーチの門」とは上のSVの左側に見えるものではなく、右手奥にかろうじて見える緑色のもの。
近くに寄るとこういった感じ。
果物店(13/5/26追記)
0:26。
コメント欄でmilouさんから情報寄せていただきました。
「その後の果物店の有力候補は 126 rue du Théâtre の現クリーニング店」とのことで、こちら。
高架下
0:37。
イレーヌに妊娠を告白したところ。
6号線Dupleix駅すぐ側のこちらの高架下。車は南から高架沿いにやってきて左折・急停車します。
そのあとマルコが寄りかかるのは、こちらの柱(左側)。
この時マルコに走り寄るイレーヌの背後に一瞬、『死刑台のエレベーター』の高架際の建物(ヴェロニカの部屋)が写ります。
Prenatif 社
1:04頃等。
コメント欄でmilouさんから情報寄せていただきました。
「Prenatif 社のあるビルは Colline de Saint Cloud の南端に近い“く”の字型のあたり。見えている橋は Pont St.Cloud」とのことで、こちら。
広告が張り出された街頭
1:07。
IMDbのリストにあるように、シャンゼリゼ通り。
広告が出たモンパルナスタワー(13/5/26追記)
1:09。
コメント欄でmilouさんから情報寄せていただきました。
「Bd.Monparnasse からの眺めで36番地の黒っぽい建物が右に見えている。」とのことで、このあたり。
電光ニュース(13/6/3追記)
1:09。
コメント欄でmilouさんから情報寄せていただきました。
電光ニュースが流れるのはサン・ラザール駅正面。
画像も提供していただきました。
©1977 milou アルバム「パリの駅」から |
こちらは1977年撮影。
「上部に見えるのがおそらく電光ニュースの帯」とのことです。
奥に見えるのが『男と女』のラスト駆け上がる階段。
他にも何枚か提供していただいたのですが、『男と女』の記事の方に追記アップさせていただきました。
おまけ(13/6/17追記)
milouさんから『モン・パリ』の半券の画像を提供していただきました。
日時不明とのことですが、大人570円の時代です。
ロケ地(13/6/14追記)
より大きな地図で ジャック・ドゥミ監督作品 を表示
資料
関連記事
ジャック・ドゥミ監督作
- 『エヴァの匂い』 Eva (1962)
- 『シェルブールの雨傘』 Les parapluies de Cherbourg (1964)
- 『ベルサイユのばら』 Lady Oscar (1979)
- 『モン・パリ』 L’événement le plus important depuis que l’homme a marché sur la Lune (1973)
- 『ロシュフォールの恋人たち』 Les demoiselles de Rochefort (1967)
- 『ロバと王女』 Peau d’âne (1970)
- 『ローラ』 Lola (1961)
- 『天使の入江』 La Baie des Anges (1963)
- 『想い出のマルセイユ』 Trois places pour le 26 (1988)
更新履歴
- 2015/04/17 milouさんの画像をPicasaウェブアルバムに切替
- 2014/09/02 「これまでとりあげたジャック・ドゥミ監督作」追記
- 2014/06/04 タグ「ジャック・ドゥミ」追加。関連記事「ジャック・ドゥミ監督作」追加。
コメント
☆まずは難易度の高すぎる“鏡の場”場所はR.du Commerce と R.du Théâtre の角から東方面を見たもので店は現La campagnie des petits という子供用品店。まあ偶然の発見だが当然ヒントはある(内緒?)。
☆次は比較的容易な美容院。テレビ出演の時住所を 89 Av.Maine という。詳細には未検討だが現在はBunches という花屋でフランス映画の場合、今まで何本もそうだったように設定通りの住所だと考えていいだろう。
☆さてここからが個人的に非常に面白い難問。
教習車のドアに 1 Rue de la Rochele と書いてあるが区分地図帳には存在せず(Googleでもヒットせず) Rue de Larochele になっている。名前はRue だがimpasse(袋小路で向こうはモンパルナス墓地)と書かれ77年ぐらいの区分地図では道路の始まりは R.de la Gaîté の31bis、90年代と2006年版では31になっている(なお1907年版は de なしのla Rochelle でやはり31番地始まりの impasse)。 31番地はTheatre Monparnasse、31bis は現Backstageで今も街灯の上あたりに31bisと見える。常識的に31と31bisは同じ建物でなければならないので奇々怪々。なお劇場は1907年版でも存在している。
GoogleでRue de Larochele を検索すると、右手に劇場のある袋小路奥からの画像は見つかったが袋小路のSVは使えず、どうにも教習所と映画館の位置が分からない。
“教習所はこの袋小路の右側”ということは現Backstage の隣で映画館は袋小路の左側で劇場の奥、それなら31bis という番地もありうる(ではBackstageの31bisは??)。しかし…
教習所はラロシェル1だが左岸では番地は北側から始まり東側が奇数である。つまり1番地なら袋小路左側でなければならない。現に現在劇場奥のBassanti というレストランは3番地になっていて、やはり映画館は袋小路右側でなければならない。しかししかし…
映画で最初にこの場所が見えるのは教習中で右折するとき左は劇場で奥に映画館が見える。つまり右折したのはゲテ街からで映画館が劇場の奥なら問題ない。
カットが変わると(時間が連続とは限らないが)車内後部座席からのショットで前方左に右向きのトラックが駐車、右手前には同系色の車が駐車している。次のカットは車の前からのショットでエンストで車を降りると教習所の前(じゃあ止まって正解だが)。このとき突き当たりにはAndre という靴屋らしき店が見え左から右に車が走行しているので通りはGaîté だと思われるし左手角の店は右折したとき見える店と同一らしいので番地を無視すれば、やはり教室は袋小路右側でその隣になり映画館正面が真向かいでも問題ないが劇場は左でなければならない。
しかし出るとき(スマーンが入ってくるとき)にはアングルはかなり左寄りだが向かいは劇場になっていて右隣が映画館正面には見えない。さらに車の向きから見ると劇場と映画館は直角に近い形で隣接しているのかも知れない。とにかく奇々怪々で保留。
☆ミレイユ・マチューの出る劇場は台詞では(筋向かいの)Bobino と言っている。19世紀から存在した超有名なミュージック・ホールで1984年に閉鎖され91年に再開している。ただ場所は同じだが建て替えられ内部も現在と違うとはいえ84年までのキャパが1100とあり画面で見る限りそれほど大きくないので別の劇場だろう。
実はモンパルナス界隈も僕のテリトリー(?)でBobinoも入ったことはないが前は何度も通っている。写真を探すと90年と94年のものがあった。
ゲテ通りは小劇場が密集した文化的な通りだが風俗(?)の店も多く昼と夜の雰囲気はかなり違う。90年の写真にもBobinoの左隣は(現在は4つ星のきれいなホテル)つぶれたクラブとポルノ映画館(ポスターが文字だけなので分かる)が写っている。僕が泊まったGaîté街の安ホテルもSex Shop の並びだった。
☆彼らのアパートは外観が写らないので分からないがダゲール街(ヴァルダの自宅兼事務所がある)という情報があったので自宅を使ったかも知れない。
いつもと違うPCからアクセスしたので確認せず匿名でしたが
こんな物好きは少ないし言うまでもないですよね…
鑑賞記録を調べると74年の初パリのとき、Splendid-Gaite でロベール・アンリコの『Les Caids(未)』を見ていた。撮影・音楽も『冒険者たち』や『若草の萌えるころ』と同じで、さらに主演がセルジュ・レジアニ、共演がミシェル・コンスタンタン、ジャン・ブイーズ、ジュリエット・ベルト。原題は兄貴分という意味で当然ギャングもの。さすがに中身は覚えていないが期待して見に行って期待通り面白かった記憶はあるが残念ながら劇場の場所などは覚えていない
映画館 Splendid のことなど(川本三郎??)
Splendid に関する数少ないネット情報を調べたところ
http://www.cine14.fr/le-monde-enchante-de-jacques-demy/
[教習所とカフェはrue Larochelle にあった。映画館はインドレストランに替わっている]とあった。
現在と道路の向きなどが変わっている可能性もあるが航空写真で見ると袋小路はゲテ街から東南45度の角度で入っていき少し右にカーブしている。カーブ面の真向かいがインドレストランで劇場南面との間も袋小路になっている。
映画館がBassanti(3番地)の場所だから、やはり劇場南面と映画館は直角で正面は西を向いている。
難しく考えすぎたようだが、最初に車が右折して袋小路入る時の映像もそうなっている。どうも右折する角の店がカフェらしい。教習所が映画館正面の向かいであることは確かなので矛盾するのは教習所が1番地という車の表示だけで恐らくは2番地のはず。
また別の情報でも
http://www.allekinos.com/PARIS14.htm
Splendid Gaite (Splendid Pathe,Gaite, American Kinetogr,) 3 rue Larochelle
と映画館の名前は変わっていくが住所はやはりラロシェルの3番地になっている。
僕が持っている74年のPariscop での住所はゲテ街31bis なので映画(73年)のあと右側の現Backstage に移ったか何らかの理由で住居表示が31bisに変えられたことになる(31bisが2つになりあり得ないが)。なお79年のPariscop では映画館自体が消滅している。
また以下のブログでも住所はゲテ街になっている。
http://www.salles-cinema.com/anciens-cinemas/cinemas-paris-1960-1980
ちなみに、このブログでは permanent (入れ替えなし)なので何時間でも見ていられるとあるが普通 permanent と表示している映画館はポルノ映画館だった。Splendid はポルノ館ではないが地域柄 permanent にしたのだろう。
パリ(ほとんどの国)の映画館は昔から(は)入れ替え制なのでチケット売り場も上映中は閉める。古い映画などを見ると劇場前に長蛇の列ができたりするが上映の15分前ぐらいにならないと窓口が開かないからで必ずしも映画が当たっているからではない。しかも今のシネコンと違いロビーなどなく外の道路に並ぶので余計に目立った。
映画館の看板に見える作品は1回目だけ正確に読めず不明だが2回目は Le retour de Frankenstein つまり『フランケンシュタイン 恐怖の生体実験』3回目は100 Dollars pour un sherif『勇気ある追跡)』。右手の黄色い部分に大きくParlant Francais と書いてある。フランス語を話す、つまり吹替版専門館ということである。
フランス(世界の多くの国)ではまだまだ吹替が多いがオリジナル音声の場合はVO(Version Originale)と記載される。74年2月27日の週のPariscop ではLa colere de Dieu『サンタマリア特命隊』1本立で14h-23h permanent 5フランになっている。
いくつか判明」。まず書店は 96 Rue du Théâtre の現Ker Primeurs だろう。SVでははっきりしないが突き当たりに見える特徴的なアーチの門は44 Rue de Violet にある。店名はLibrairie de l’Ecole Violet で学校は少なくとも1987年まで38番地にあった小学校。番地表示の下に銘板があり A la memoire des eleves de cette ecole … と書かれている。59年からの卒業写真(?)があった。
その後の果物店の有力候補は 126 rue du Théâtre の現クリーニング店、映画では右隣がクリーニング店だが現在はInstitut de bronzaze という日焼けサロン(だった)。子供が飛び込んでいくのは124,126番地の建物への通路だろう。
実はおそらくクリニックはこの建物内にあると考えられ、そうなら例によって歩いた経路は現実にはあり得ないが、後日車で行くDuplex 駅も近いし同じ日に撮影したのだろう。
モンパルナスタワーにPrenatif の広告が出る場所は Bd.Monparnasse からの眺めで36番地の黒っぽい建物が右に見えている。
その Prenatif 社のあるビルは Colline de Saint Cloud の南端に近い“く”の字型のあたり。見えている橋は Pont St.Cloud
なお近所のカフェはどちらの窓からも劇場は見えず現Backstage でないことは確か。
教習所が1番地だと思いこんでいたが録画では車ドアの文字は鮮明ではなく1桁であることは間違いないが3にも見えるので2かも知れない。
milouさん、いつもながら詳細な情報多謝です。
途中までですが追記させていただきました。後は明日作業します。
教習所の位置はあまり深く考えずにほいほいと書いてしまいました(汗)。
単純に右折したときの角に架かっている日よけが車を降りた時のショットと同じなので、わざわざ別の場所を編集でつなげたわけでもないだろうと考えてしまいました。
貴重な写真もありがとうございました。
Bobinoは昔の画像を探したのですが全然見つからず、検証できずといったところですね。
図書館で借りた「六十年代ゴダール」によると『男性・女性』の例のスクリーンサイズに文句を付ける映画館がスプレンディッド・ゲテで2日間使っている。
やはり美容院は89 Avenue Maine の現花屋に間違いない。まず93分頃の結婚式の日、新聞を買ったあと美容院に入るまでの店を見ると最初のガラス張りの店は現SVで大きくSOLDESと掲げたCinna(87番地)という店。そして太い配管(現在は2本)があり現在と同じ緑の門に続き美容院のガラス張りの前面で、よく見ると花屋もガラス張りの前に花を並べている。また07分頃左の窓右上に信号機が見えるが今も同じ信号らしきものが見えている。
なお写真だけだが秋の観劇はもちろんオペラ座で、マルコの電光ニュースが流れるのはサン・ラザール駅正面。
一応『男性・女性』を見直した。決定的な証拠(?)は見つからなかったが位置的に教習所の場所らしい建物のゆるい角度は一致する。
ただ気になるのは映画館を出た客が全員(数人だが)左(袋小路の奥)に歩く。エキストラだとしても普通はゲテ街の方に向かうはず。また映画館正面の右にドアがあり、やはり1桁で3か5に見える番地表示が見える。映画館が3番地なら5だが『男性・女性』で見ると端っこは映写室への階段で一画すべてが映画館なので表示も3番地なのだろう(1番地がなくなるが…)
『男性・女性』見ました。
映写室からジャン・ピエール・レオが出てくるショットで、後ろに映っているのが(少し斜めに曲がっているところ)教習所の出入口ですね。
で、逆に『モン・パリ』を見返してみたら、最初の合格見込み薄のマダムを連れて戻ってくるショットで、映画館の裏の外階段やひさしが一瞬見えました。
こうやって照合できると面白いですね 🙂